セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『怪獣が出る金曜日』 インプレッション

2013年03月14日 13時54分21秒 | 【旧】購入・レビュー話
「毎週金曜日」とか言っていたので、わりと長いお話かと思ったら、1日限りのお話でした(苦笑)





怪獣が出る金曜日
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS(ダウンロード専用タイトル)
配信開始日 ―→ 2013/03/14
配信価格 ―→ 800円(税込)
ジャンル ―→ 怪獣が出る世界体験シミュレーター
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)




■====== 簡単なご紹介 ======■

個性溢れる作品が集まる『GUILD(ギルド)』シリーズの1つとして配信されている、シミュレーションゲームです。
『ぼくのなつやすみ』シリーズを手がけてきた綾部 和氏による新作。金曜日に怪獣が出るという東京郊外の町を舞台に、引っ越してきた主人公の少年”そうた”が体験する、ちょっと不思議な1日の物語です。物語を進めるだけではなく、怪獣カードを使った対戦ゲームもありますよ。


基本的には、色々な人と話をしていくことで、ストーリーが進んでいきます。
それぞれの物語は「エピソード」として分けられており、例えば「エピソード2 開始」とか「エピソード3 終了」とかいう感じです。エピソードは順番に攻略していくとは限りません。
また、下画面の全体マップには、ストーリーが進行するポイントを「!」マークや数字マークで記されています。それを参考にして進めていきましょう。表示されないこともありますが、そういう時は色々な人に話を聞いてみましょう。

街中には、様々な種類の”ピース”が落ちています。
同じ種類のピースを7つ集めるたびに、それに応じた怪獣カードをゲットします。ピースは、見えないところに落ちていることもありますし、しばらくしたら、また落ちていたりします。



そして、怪獣カードを使った怪獣カード合戦の遊び方を、順だてて説明。

お互いに、好きな怪獣カードを5枚、裏返しにして並べます。

カードに書かれている「グー」「チョキ」「パー」で向かい合った相手のカードと対戦。今の時点での勝敗が教えられます。(カードはめくりません)

現時点で負けているほうが先攻。5枚のうち2枚を入れ替えます。この時、5回戦のうち2回戦分の勝敗を教えてくれます。

現時点で勝っているほうが後攻。こちらも5枚のうち2枚を入れ替えます。この時、5回戦のうちさらに1回戦分の勝敗を教えてくれます。また、この時点で先攻がどの2枚を替えるかは見えています。

入れ替えが終わったら、カードをめくって最終的な勝敗を決めます。「あいこ」の場合は、カードの強さで勝負します。カードの強さも一緒の場合は引き分け扱いになります。

ちなみにカードの強さは、同じカード同士を”合成”していくことで、3段階まで強くなります。



■====== partygameの再評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 プレイ内容 ―→ シナリオクリア
 シナリオクリアにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●○○○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上
 備考 ―→ 『ぼくのなつやすみ』シリーズはプレイしたことがありません。


○ ―→ 昭和風の町が、いい雰囲気出しています。
懐かしい人には懐かしい街並み。私はこういう雰囲気の町、大好きです。
また、音へのこだわりも感じました。駅の近くにいけば車掌の車内放送がかすかに聞こえてきたり、水の流れるような音も場所によって微妙に変わったりします。

○ ―→ ナレーションや主題歌も、いい味出しています。
主題歌があるあたり、なんか”昼ドラ”みたいな感じですね(笑)
あと、ナレーションがあるというのも、ちょっと不思議な感じにいい意味で拍車をかけている気がします。ナレーションの存在をどう受け取るかは人それぞれですかね。

△ ―→ ひとクセある人たちばかりの、ひとクセあるストーリー。
ノリが良かったり、一方でちょっぴり甘酸っぱい話もあったり、あるいはわりと直球なストーリーもあったり。とはいえ、全体的にはノリで突っ走っているという感じのストーリーでした。ノリが良くて時々、ストーリーがこんがらがることもありますが、その”ほどよいぎこちなさ”がいいのかな?まあ、冷静に考えたら、わりとありがちなお話なんですけどね。
それと、序盤は比較的まったりと進んでいきますが、最後のほうは怒涛の展開が待っており、そのまま一気に最後までクリアしたくなることと思います。

× ―→ もうちょっと、できることがあったら良かったな~。
たかだか800円のダウンロードタイトル、しかもいわゆるアドベンチャーよりのシミュレーションゲームですから、たっぷりのボリュームなんて期待はしていませんけど。そうはいってもできることといったら、ストーリーを進めることとピースを集めることと、怪獣カード合戦を楽しむことくらい。
せめて、ミニゲームがもう1~2個あったらな~と思いました。あるいはミニゲームでなくてもいいので、コレクションアイテムみたいな感じで色々と懐かしいものを集めるみたいなのがあるだけでも、けっこう違うと思うんですけどね。

△ ―→ 立体視的には、ちょっと物足りないかな。
場所によっては、木の葉などを手前に表示して立体感を演出してはいますが、基本的に街並みの絵は、ただの一枚絵。立体感はなく、その点でちょっと物足りない感じがしました。不思議と、違和感はあまりありませんでしたけどね。
あとは、それこそせっかく怪獣が出てくるんですから、立体視を活かして怪獣をデカデカと表示するようなワンシーンがあっても良かったのにな~と思いました。

△ ―→ 怪獣カードについて。
これはまあ割り切れるかどうか?の問題ですが、ピースを集めるとカードが手に入るという概念が、いまいちピンと来ませんでした。例えば駄菓子屋でカードを買うとか、あるいはそのピースを駄菓子屋に持って行って交換するとかがあるだけでも、わりとそれっぽく感じると思うんですが、ピースが7つ集まったのでカードをゲット!って、あまりにシステマチックすぎる気がしたんですね。
そういえば、昭和風の街並みでありながら、駄菓子屋のような場所がなかったんですよね。なんかそれも、もったいない気がしましたが…まあ、駄菓子屋ができることで、色々遊べないといけないジレンマがあるので、やりたくなかったのかもしれません。
あと、ピースが見えにくいです。グラフィックの影に隠れているものはともかく、普通に地面に転がっているものも、背景と同化して見えないことがけっこうありました。

怪獣カード合戦については、2枚を入れ替える部分がどう入れ替えるべきか?の駆け引きがあるのはいいんですが、なんかどう考えても後攻有利な気がしました。駆け引きのコツが分かっていないだけかもしれませんが。

△ ―→ 下画面の全体マップについて。
住人のいる場所がマークで表示されるんですが、あまりに抽象的なマークなので、どれが誰やら分かりにくいです。せめて、どのマークが誰なのか?という説明くらいはあって欲しかったです。ついでで人物紹介もできますし(笑)

また、「ストーリーが進行するポイントは下画面にマークが表示されて教えてくれる」という説明をしましたが、全く教えてくれないこともあります。この、ヒントとしての”ちぐはぐな感じ”が、ちょっと気になりました。
ヒントを出すなら出し続ける。出さないなら一切出さない。あるいは、出たり出なかったりすることを説明するか、ユーザーの任意でヒントを見れるようにするか。とりあえず、そのどれでも無いので、もうちょっと上手くまとめて欲しかった気がしました。細かい話ですけどね。



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●○○○○ … 6点(10点満点)


懐かしいけど、ちょっとだけファンタジーっぽくもあり。そんな不思議な物語が楽しめます。
プレイしていてふと思い出したのが、かつて遊んだことのあるDS『サクラノート ~いまにつながるみらい~』。何となく、あれに近いものを感じました。とにかく、雰囲気とストーリーを楽しめるか?が全てって感じです。

私は、雰囲気は良いと思いましたし、ストーリーも個人的にはまあまあ楽しめたかな、という感じです。じゃあ、これで800円分楽しめたか?と言われると、ちょっと微妙なところかも。「ゲーム」ではなく、あくまで「シミュレーター」なんだな~と感じます。
表現という面での雰囲気作りは良かったんですが、いわゆるシステム面での雰囲気作りがもう少し欲しかったな~と思っちゃったんですね。何でもいいのでもう少し、昭和風の街並みに没入できる何かしらの楽しめる要素が欲しかったです。ま、それも「ゲーム」を求めちゃう所以(ゆえん)かもしれませんね。

でも、『ぼくのなつやすみ』シリーズとも、その他のゲームともちょっと違う、ちょっと不思議な物語。「1つのドラマを買うつもり」で買って、楽しんでみてはいかがでしょうか?

万人向け ← ○●○○○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ●○○○○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ●○○○○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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