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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

PSP『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』 インプレッション

2013年09月03日 06時47分27秒 | 【旧】購入・レビュー話
今回も、なかなかの絶望を味あわせてくれました。
ただ、個人的に一番の好みだったキャラが”重要人物”扱いだったので、チャラにします(笑)




スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園
対応ゲーム機 ―→ プレイステーション・ポータブル
発売日 ―→ 2012/07/26
希望小売価格
 └→ 
通常パッケージ版 = 6,279円(税込)
 └→ 通常ダウンロード版 = 5,200円(税込)
 └→ 限定BOX = 9,429円(税込)
ジャンル ―→ ハイスピード推理アクション
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ C(15才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ 暴力・犯罪・セクシャル・言葉・その他




■====== 簡単なご紹介 ======■

紙芝居っぽい感じのグラフィックや、ブラックな魅力満載の雰囲気。リアルタイムで進行する”学級裁判”などが特徴の、推理ゲームです。
学園内が舞台だった前作とうってかわって、今作では南国の島が舞台。トロピカルで開放的な雰囲気のなか、再び”コロシアイ”が始まります。基本的な魅力を前作から継承しつつ、新要素も盛り込まれていますよ。

発売から1年以上経っているのに、ま~価格の下がらないこと。諦めて購入しました(笑)
ま、ちょうど来月にはPS Vitaで『ダンガンロンパ1・2 Reload』が発売されますので。前作のインプレッションと合わせて、この記事が参考になれば幸いです。


全体の流れをざっくりと説明します。
プレイヤーは、主人公である「日向 創(ひなた はじめ)」となって、「島内生活パート」→「捜査パート」→「学級裁判パート」を繰り返していく形で物語を進めていきます。

「島内生活パート」は、殺人が起きていない状況での行動パートです。
基本は目的地に行って物語を進行させるという流れですが、途中では「自由時間」もあり、ここでは好きなキャラクターに話しかけて一緒に暮らすことで、好感度が上がったり会話が出来たりします。プレゼントを渡すこともでき、これは特定の場所にあるガチャガチャ的なものとかから入手できます。

死体が発見されると「捜査パート」に移行。
様々な証拠品を調べたり他の人物から証言を聞きだしたりして、それらを「コトダマ」と呼ばれる形で入手していきます。必要なコトダマを全て集め終わったら、学級裁判が始まります。

「学級裁判パート」では、誰が犯人なのか?を全員で議論して突き止めていきます。
皆の発言を聞いて、ムジュンしている発言にコトダマをぶつけることで話を進展させる「ノンストップ議論」。パニックを起こして発言を浴びせてくる相手を論破する「パニックトークアクション」。事件のおさらいをする「クライマックス推理」など様々なシーンを攻略していくことで、真相へ近づいていきます。
各シーンでミスをすると「発言力ゲージ」が減り、これが0になるとゲームオーバーです。その場から再開はできますが、裁判終了時の成績は下がることになります。


以下、私が気付いた範囲で前作との違いや今作からの新要素を、ざっくりと書いておきます。


|== 移動方法 ==|
前作ではキャラクターの視点による移動だけでしたが、施設内ではなく島内を移動する時は、2Dアクションゲームのような横からの視点で移動します。
スライドパッド左右で移動。方向キーだと隣の施設まで瞬間移動します。あと、前作と同様でメニュー画面の「マップ」でも瞬間移動できます。

|== レベルについて ==|
「歩く」「話しかける」「調べる」といったことでレベルが増えていきます。
レベルが上がることで、学級裁判時に使用できるスキルや各種ゲージの最大値が増えるようです。
1つ上の説明で「瞬間移動できる」と書きましたが、学級裁判が不安ならトコトコ歩いてみるのも1つの手ですよ。


|== ペットについて ==|
いわゆる「たまごっち」的なものです。
歩数に応じて成長するペットなので、瞬間移動を使わず歩いたほうが成長します。また、プレゼントをあげることもできますし、プレイ中にペットの警告が出たときは、ウンチをしちゃった時。ちゃんと、お掃除してあげましょう。


|== ノンストップ議論での新要素 ==|
コトダマ(=証拠)をムジュンする言葉にぶつけることで論破し、物語を進行させるのが基本のプレイスタイルですが、今作では論破だけでなく「同意」という方法も追加されています。
黄色の文字は「論破できる発言」。青文字は「同意できる発言」を表しています。青文字に対しては、その発言を論破するのではなく、「同意できる理由となるコトダマ」をぶつけることで「同意」が成立し、物語が進行します。
もちろん、黄色の文字と青文字の両方が出てくることも多く、どちらが正解かは分かりませんよ。


|== 閃きアナグラム(改) ==|
流れてくる”ひらがな”を1文字ずつ選択して、答えとなる言葉を完成させるシーンです。前作にもありましたが、今回はちょっと変わっています。
前作では、単に文字を選択するだけで良かったですが、今回はそのままでは文字を選択できません。流れてくる文字を○ボタンで”キャッチ”した後、それを別の同じ文字に○ボタンでぶつけることで”融合”。融合させた文字を△ボタンで選択して、初めて選択したことになります。
違う文字を選択したらダメなのは当然ですが、違う文字同士がぶつかったりしても発言力ゲージが減ります。


|== 反論ショーダウン ==|
前作にはなかった、新しいシーンです。主人公の発言に反論してくる相手との、トークバトルです。
まずは相手の発言が四方八方から流れてくるので、なりふり構わず斬り捨てていきましょう。ここは完全にアクションゲームです。方向キーの押した方向に対応して、剣を振ります。複数の発言が、例えば縦に並んでいたら、上か下を押して一気に斬るなど効率的な攻撃をしましょう。剣を触れる回数には限りがありますので。

切り捨てていくことで相手を圧倒すると、話が発展します。その後も引き続き発言が飛び交いますが、その中でノンストップ議論と同じように黄色の文字が出てくるので、ムジュンする”コトノハ”を選択して△ボタンで斬り捨てることで、物語が進行します。
あ。ちなみに”コトノハ”=”コトダマ”です。シーンによって呼び方が違うだけのようです。


|== ロジカルダイブ ==|
こちらも新しいシーンです。推理ゲームなのに、なぜかレースゲームです(笑)
パイプ状のコースを、障害物にぶつかったり穴に落ちたりしないようにして先に進んでいきましょう。途中で、推理を進めるための問題が出てくるので、正しいと思う選択肢のコースを進んでいきます。何度か問題に正解することで推理が完了し、物語が進行します。
制限時間があったりもしますし、好成績でクリアしたいならスピードをガンガン上げて進むのもいいですが、怖い人はブレーキをかけつつ慎重に進むことをオススメします。


なお、前作と同様で「推理難易度」と「アクション難易度」を、ゲームを始める時や学級裁判前に設定することができます。
もう少し落ち着いて推理したい人や、アクションが苦手な人なんかは、この設定で調整してくださいね。



■====== partygameの感想 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 5,063円(新品)
 プレイ内容 ―→ シナリオクリア&他のモードをちょっとだけプレイ
 シナリオクリアまでにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●●○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上
 過去のシリーズ作品 ―→ 前作『ダンガンロンパ』はプレイしてシナリオクリアしています。あと、小説「ダンガンロンパ/ゼロ」は読んでいません。


○ ―→ 黒い魅力が、さらに濃く。ストーリーもキャラクターも、しっかり引き立っています。
前作で華々しいデビューを飾り、ゆえに今作へかかる期待は相当なものだったと思いますが…確かに、その期待に応えられるだけのストーリー展開だったと思います。序盤から、いろいろ二転三転しますよ。もちろん終盤は、二転三転どころじゃありません。
キャラクターも、いわゆる「まともなタイプがほとんどいない」って感じ。ま、これくらい濃い特徴でもないと、この世界でやっていけないということです(笑)

しいていうなら、前作にはなかった”全く違う視点の真実”というのもあったりして、人によっては強引過ぎるのでは?と思う人もいるかもしれません。とはいえ、元々がわりと強引な設定なので、気にからない人のほうが多いとは思いますけど。
あとは、前作より”ゲーム内専門用語”もちょっと増えた気がして、特に、終盤にはそれがドドッと押し寄せてくるので、人によっては理解するのにちょっと時間がかかるかも。ま、ゆっくり理解しながら楽しめばいいです。

あと、相変わらずオタクな発言やお下劣な発言、著作的にギリギリな発言など満載なので、そこはお楽しみ…じゃなくて、そういうのが苦手な人はご注意ください。

○ ―→ リザルト画面が改善。
前作では、学級裁判の各シーンが終わるたびにリザルト画面(成績)が出て、テンポ悪いな~と思っていたのですが、今回はそれがなくなり、学級裁判が終わってから初めてリザルト画面が出るようになりました。
ここらへん、やっぱりユーザーの声を聞いて改善したということなんでしょうか?

○ ―→ 読み込みは、気にならないレベルかと。
マップ移動の時に3秒くらい暗転が挟まるので、気になる人がいるとしたらそこくらいかな。とはいえ、瞬間移動とかすれば目的地にはすぐ到着できたりするので、そんなに何度も暗転するわけではないと考えれば、大したことは無いかと思います。
学級裁判中に関しては、ほぼシームレス(ロードを感じない)です。

ただし、これはインストールデータを利用した場合の読み込みなので、利用していない場合はもうちょっとかかるでしょう。そうなってくると、気になるかもしれませんね。
ちなみに。インストールに必要な空き容量は384MBです。

△ ―→ 前作と同様、色々なゲームスタイルへの対応能力が必要そうです。
そもそも「ノンストップ議論」の時点でちょっとアクション要素ありますし、「閃きアナグラム」は前作よりアクション要素が増しましたし、今作で新たに入った「反論ショーダウン」は思いっきりアクション要素が入っていますし、「ロジカルダイブ」は完全にレースゲームですし。推理ゲームしか遊んできていない人や「推理ゲームなんだから、とことん自分のペースで楽しみたいよね~」という人には、相変わらず厳しい試練が突きつけられることになるでしょう。
難易度設定もありますけど…あれで、どれくらい簡単になるかは試していません。

△ ―→ 推理自体の難易度も、ちょっと上がっているようですね。
ストックされるコトダマの数がけっこう多かったりしますし、前作にもあった”発言の記憶”もちょっと分かりにくくなっていたりしましたし。(前作では、発言の記憶を利用する場合コトダマが1つだけという特徴があった)
まあ、ちゃんと推理できていたらコトダマの数が多くても関係ないんでしょうけど、コトダマの選択に手間取るだけでも少し焦りを生んだりするものです。ま、難しいと感じるなら、難易度を調整しましょう。
※発言の記憶とは?―→コトダマではなく、他人の発言にある黄色の言葉を”一時的に記憶”してコトダマとし、それを他の発言にぶつけることで論破・同意するという方法です。

ちなみに、私は推理部分においてけっこう詰まってゲームオーバーになったりしたので、途中から「推理難易度」を”ヤサシイ”にしちゃいました。
それでも結局、考える時間が増えただけって感じで、答えが分からなかったら意味がないわけですが(笑)

△ ―→ 前作を遊んでいない人は、要注意!
随所で、前作のネタバレ的なことを堂々と発言してきます。物語の内容的には「前作を遊んでいないと理解できない」わけではないんですが、自重しないネタバレ発言ゆえに、前作を遊ばず今作を遊んだ人は、もう前作を楽しめないと思ったほうがいいですよ。
正直、それはもったいないかな。だって、前作も面白かったので(苦笑)



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●●●●○ … 9点(10点満点)


前作に負けず劣らず”自重しない黒い魅力”満載。最後まで刺激タップリに楽しむことができました。
個人的には、リザルト画面のタイミングが少し気になっていたので、改善してくれたことは嬉しかったです。全体的なテンポの良さも相変わらずですし、かといって演出も疎かにしていません。プレイヤーを飽きさせません。
もっとも私は、全体マップから瞬間移動できることを思い出すのに時間がかかったので、前半はちょっとゆっくりなペースでしたが。まあ、そのぶんペットが成長したということで、良しにします(苦笑)


ただ、上記でも話しましたが、前作のネタバレが随所に散らばっています。なので、できることなら前作からプレイしてみて欲しいですし、PS Vitaで来月発売の『ダンガンロンパ1・2 Reload』を購入する人は、間違いなく『1』から遊ぶことをオススメします。
PSP版でしたら前作は廉価版が発売されているので、そんなに高くないですし。PS Vita版なら、さらなる改善や追加要素が施されていることでしょう。
かといって、前作を楽しめなくなっても良いという覚悟があるなら、今作からプレイすることを止めはしません。自由にご判断下さい。

是非、あなたも絶望を味わい、落胆し、そしてその先に見える”希望”にココロ震わせてみてはいかがでしょうか?
うぷぷぷ…。

万人向け ← ○○○○○○●○○○ → 熟練者向け
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思考タイプ ← ○○○○●○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○●○ → 達成感重視 


関連記事:
PSP『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』 インプレッション(2011/01/31)

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