『ザ・ローリング・ウエスタン』
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS(ダウンロード専用タイトル)
配信開始日 ―→ 2012/02/22
配信価格 ―→ 1,000円(税込)
ジャンル ―→ アクションタワーディフェンス
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
西部開拓時代にアルマジロの”ジロー”が活躍する、アクション+タワーディフェンスゲームです。
『ゼルダの伝説』シリーズで登場した奇妙なおじさん?が主人公の、『チンクル』シリーズを開発したチームが制作。相変わらずユニークな世界観です。
ジロー自身の攻撃と、マップ上のタワーに武器を設置しての攻撃を駆使して、敵から村を守ります。
||== 全体の流れ ==||
プレイヤーはジローを操作して、数日間、村を攻めてくる敵から村を守ります。
村に敵が入り込むと、家畜を食べられてしまいます。全ての家畜を食べられるとゲームオーバーとなります。
家畜が残った状態で全ての敵を倒せれば、その日は防衛完了となります。
1日には「準備期間」と「バトル期間」があります。
||== 準備期間 ==||
準備期間では、マップ上にある”マンジュー草”を獲得したり、採掘坑で宝石や鉱石を採掘したり。
あるいは、タワーに武器を設置したり、より頑丈なタワーに改築したりできます。タワーには、周辺を確認するためだけの”ウォッチタワー”と、武器を設定できる”ガンタワー”があります。下画面には全体マップが表示されていますが、敵の現在位置は、タワーのある周辺にしか表示されません。
村に戻れば、マンジュー草の受け渡し。防衛ゲートの作成。アイテムの売買ができます。
マンジュー草を渡すと、家畜が増えます。
鉱石を渡すと、防衛ゲートを作成できます。完成させるには、一定量の鉱石が必要です。
宝石などを売るとお金が手に入り、そのお金で回復アイテムを買ったり、タワーを改築したり出来ます。
他にも、宝物が眠っている”古代遺跡”があったり、敵が出てくる巣穴の位置を確認したり。
準備期間でやる事は色々あります。
||== バトル期間 ==||
一定時間が経つと、空が赤くなってバトル期間に突入します。
バトル期間になると、村に入れなくなります。
敵が、基本的には道筋に沿って村に近寄ってきます。
ジローで敵に触れると、戦闘画面に入ります。ジローのローリングアクションで、敵を直接撃退しましょう。ジローには体力があり、ダメージを受けるなどで体力が0になると、一定時間気絶してしまいます。
また、タワーに設置した武器は、射程範囲内に敵が入ると自動で攻撃してくれます。
注意するべきことが2つあります。
1つ目。ジローが敵と戦っている間も、時間は進行しています。戦闘に時間を食いすぎていると、倒した後にあの敵があんなところまで!なんてことも、少なくありません。余裕があれば随時、下画面の全体マップで確認したほうがいいですし、時には逃げることも大事かも?
2つ目。敵は、道を外れてタワーに攻撃してくることもあります。
タワーが破壊されてしまうと、全体マップでタワーの周辺が確認できなくなったり、武器での攻撃ができなくなります。新たに建て直すために、お金も必要になります。
タワーが攻撃されると警告が出るので、早急に駆けつけて撃退しましょう。
で、敵を全部撃退できれば、その日は終了。休憩を挟んで、次の日に移ります。
休憩イベントではセーブの他に、村人のクエストを受けたり、食べ物で体力を回復したりできます。
■====== partygameの評価 ======■
○=良い △=まあまあ ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
プレイ時間 ―→ 約2時間半
プレイ内容 ―→ ステージ3に挑戦中
◆=== グラフィック・サウンドについて ===◆
○ ―→ 良くも悪くも、真面目なのにシュールな世界観が特徴です。
アルマジロの主人公ジローを取り巻く人物たちも、もちろん動物たち。家畜の名前が「マンジュウ」だったり、クエストを依頼してくる人たちもひとクセあったりと。さすが『チンクル』シリーズの開発スタッフといったところです。
ただ、個人的には『チンクル』シリーズほど「濃い」という感じではなかったので、今作はまだ万人に受け入れられやすい世界観になっていると思います。
『チンクル』シリーズのクセの強さに敬遠してしまう人でも、今作は大丈夫かと。
○ ―→ サウンドもいいですね。
荒野らしいサウンド。効果音による演出は全体的に地味なほうですが、堅実に楽しむタイプのゲームなので。これで良いかと思います。
◆=== ゲームの根本的なスタイルについて ===◆
○ ―→ 1回のプレイで、けっこうな充実感を得られます。
「ダウンロード専用タイトルとは思えない充実した内容」というのが今作のウリの1つですが、私なんか、1日分プレイしただけでけっこうお腹いっぱいになります(笑)
ステージ1とステージ2では、ともに3日間防衛しました。1日分をクリアするのに、だいたい10~15分。ステージクリアまで、30~40分程度かかります。
しかもプレイ中は、アクションで敵を倒しつつも、常に状況を把握していく必要があるので、(あくまで私個人的には)終始わりと頭を回転させています。
そして終わった後には、ちょっとした疲れが心地よい充実感となっている、と。そんな感じでございます。
○ ―→ システムの流れは、分かりやすいほうだと思います。
できることも、本当に徐々に増えていくという感じです。
最初は敵の種類も全然少ないですし、タワーに設置できる武器の種類も少なく分かりやすいタイプばかりなので、ヘンに複雑に感じることはありませんでした。
△ ―→ セーブできるタイミングがけっこう少ないです。
セーブできるのは、1日が終わった後か、ステージをクリアした時のみです。任務遂行中に、セーブをすることはできません。
まあ、最悪スリープモードにすればいいのですが…1日分のプレイに思いのほか時間がかかりますし、それこそ携帯ゲーム機ということもあるので、何とか中断セーブを作れなかったかな~とは思いました。
クエストは、防衛成功した後の休憩で自由に受注することができ、クエストを達成して報告をするのは、別の日の休憩時になります。
最終日も防衛成功後は休憩があり、そこが最後のクエスト報告のタイミングとなるわけですが…。
どうやら、最終日の防衛成功後は、入手した宝石などをすべて換金してしまうようなのです。
つまり、例えばこの宝石を○個持ってきて!というクエストを受けて、最終日で何とか宝石を集めても…勝手に売り払われてしまうので、クエストが達成できません。
しかも、このゲームのクエスト。失敗した時には、お金を支払うペナルティが発生します。
この点については、どうしても私は納得できませんでした。
これくらいの矛盾なら、わりと気づきそうなものですけど…正直、らしからぬミスだと思います。
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※新たに追記(2012/03/06 21:38)
コメントで指摘を頂いたので確認しましたところ、クエスト確認前に換金はしますが、クエストに必要なアイテムだけはちゃんと残してくれました。
ということで、上記の評価はまったくの勘違いということで撤回します。申し訳ありません。
ちなみに、最終的な評価点も79点→83点に変更しました。
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◆=== 難易度バランスについて ===◆
△ ―→ 難易度は、高いほうだと思います。
いや、私がこういう類の作品に慣れていないだけかもしれませんが…やっぱり、ただのタワーディフェンスだけではなく、アクションもありますからね。
それと、タワーが攻撃されるというのもけっこう厳しいです。私の記憶が確かなら、タワーディフェンス系でタワー自体を攻撃されるタイプって、あまりないと思いますので。つまり、ジローがどこにいるべきか?そして、タワーや村の危機に素早く駆けつけられるか?も重要です。
◆=== 操作について ===◆
△ ―→ タッチペンを使用した操作スタイルは、ちょっとクセがあります。
操作スタイルは、左手でスライドパッドとLボタン。右手でタッチ操作となります。A・B・X・Yボタンは使いません。
スライドパッドで移動。Lボタンで各所を調べたり、ローリングダッシュにブレーキをかけたりします。
そして、タッチして下にスライドした後離すと、ローリングダッシュとなります。(武器の)パチンコのようなイメージで操作すると良いです。
採掘坑や戦闘画面では同じ操作で、スライドした方向とは逆のほうにローリングアタックを行います。なので、タッチ操作で方向をコントロールすることになります。
おそらく、ステージ1をクリアするあたりまでは、まず慣れるのにちょっと苦戦するでしょう。
慣れさえすれば、意外といけるもので。まあ、どんなゲームでもそうなんですが…操作のしやすさというよりは、長くプレイするために感覚的なプレイの心地よさを追及しているという感じです。
△ ―→ 左利きの人のための救済処置は、ありません。
まあ、感覚的に楽しむ操作なので、多大なストレスを感じるほど操作しづらくなるわけではない印象でしたが…せめて、全く使用していないA・B・X・Yボタンでも移動できるとかくらい、あっても良かった気がします。
■====== 評価点とまとめ ======■ … 83点(100点満点)
携帯ゲーム機のダウンロード作品としては、見た目も内容も非常に充実できる内容となっています。
ただ、アクションとタワーディフェンスの”いいとこ取り”ではなく、アクションとタワーディフェンスを掛け合わせて、どちらでもない新しい感覚を生み出しているという印象でした。
「いいとこ取りではない」と言った理由は…本来のアクション好きやタワーディフェンス好きに、必ずしも喜んでもらえるわけではないと思ったからです。
従来のアクション好きとしては、目の前だけに集中できないとか、それなりに頭を使うとか。従来のタワーディフェンス好きとしては、広大ゆえにテンポが悪いとか、多少なりともアクションの腕前が必要だとか。そういった辺りが気になる可能性があります。
アクションの腕前も、タッチ操作のテクニックも、タワー設置など戦略と対応を考える能力も、それなりに必要な今作。
ゆえに敷居は高いかもしれませんが、導入部分は思ったより開口が広い印象でしたので、そこまで露骨に敬遠することはないです。
むしろ、色々な能力を必要とするからこそ、短い時間で充実感を得られるのだと思います。そんな作品を楽しみたい人は、是非どうぞ。
最後のステージまでクリアできたら、セカンドインプレッションを書く予定ですが…難易度は高めなので、あまりクリアできる自信はないです(笑)
万人向け ← | ○○○○○○●○○○ | → 熟練者向け |
手軽に ← | ○○○○○○●○○○ | → じっくり |
思考タイプ ← | ○○○○●○○○○○ | → 感覚タイプ |
爽快感重視 ← | ○○○○○○○●○○ | → 達成感重視 |
その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
酒場のマスターが自動でクエスト報告を発生させるので
宝石があるのに失敗になるって事は無いと思いますよ。
アイテムの自動売却はワールドマップ出てからですし
クエスト失敗になるのは単純にアイテムが足りてないからかと。
ご指摘ありがとうございます。
そうですね…そこらへんは一応、確認しながらプレイしていたつもりです。クエストを確認しながら進めていましたし、宝石は自分では売らなかったですし。
あと、最終日終了直前は、リザルト画面が出た後にクエストの自動報告が行われて、リザルト画面の下のほうで持ち物を売ったお金が出ていて、クエスト報告時には所持していた宝石が0になっていたと記憶しています。
まあ、もしかしたら私の勘違いだった可能性もありますので。また機会があれば、確認してみます。
ありがとうございました。