セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『デッド オア アライブ ディメンションズ』 インプレッション

2012年01月04日 10時25分15秒 | 【旧】購入・レビュー話


DEAD OR ALIVE Dimensions(デッド オア アライブ ディメンションズ)
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2011/05/19
希望小売価格 ―→ 6,090円(税込)
ジャンル ―→ 対戦型格闘ゲーム
プレイ人数 ―→ 1~2人
 ├→ ローカル通信(目の前の人との通信) ―→ 2人
 ├→ すれちがい通信 ―→ 2人
 ├→ いつの間に通信 ―→ 1人
 └→ インターネット通信 ―→ 2人
CERO(対象年齢) ―→ C(15才以上対象)


■====== 簡単なご紹介 ======■

様々なゲーム機で発売されてきた、対戦格闘ゲーム『DEAD OR ALIVE(デッド オア アライブ)』シリーズの最新作です。

初代作品から『4』までの物語を楽しみながら、様々な操作を学べる「クロニクルモード」
順番に対戦していく、最も基本的なスタイルの「アーケードモード」
何十人という相手と次々に戦っていく「サバイバルモード」
CPUと協力して戦っていく「タッグチャレンジモード」など、多くのモードが収録されています。

様々なモードを進めることで、隠しコスチュームが出現したり、様々なポーズのフィギュアが獲得できます。
フィギュアは、配置して3D写真として保存することもできます。

通信については、ローカル通信やインターネット通信での対人戦が可能。
すれちがい通信ですれちがった相手のキャラクターと、1度限りの対戦を楽しむこともできたりします。
また、いつの間に通信を通して、限定コステュームを毎日1着ずつ獲得することも出来ます。(期間限定です。期間は、公式サイトなどでご確認を)


||=== 参考データ ===||
購入価格 ―→ 3,582円(中古)
プレイ時間 ―→ 約5時間半
プレイ内容 ―→ 一通りのモードをプレイ
これまでのシリーズ作品の経験 ―→ PS2の『2』、Xbox360の『4』がプレイ経験あり


さて。今回からちょっと、実験的に色々と書き方を変えてみました。
詳細はほとんど書かず、評価のなかでゲームの詳細も”そこはかとなく”紹介していくということで。
今までのインプレッション記事をご覧頂いていた人は、今までと比べての印象とかコメントでいただけると幸いです。



■====== partygameの評価 ======■
=良い  =まあまあ  ×=悪い


◆=== タイトル画面・メニュー画面について ===◆

○ ―→ 何気にジャイロセンサーが働いていて、本体を動かすと上画面の背景が動いたのは、いい遊び心です。
こういうのがちょっとあるだけでも、開発者の余裕ある感じができて、何となく堅苦しさが抑えられるものです。もちろん、実際に余裕があったかどうかは別ですが(笑)

○ ―→ 「!」マークをタッチすることで、ゲームコインを消費して隠しコスチュームなどを獲得できます。
ゲームコインを利用している作品は今でも少ないので、なんかちょっと嬉しいです(笑)
※ゲームコインとは? = 本体内蔵されているシステムで、万歩計が100歩ごとに1枚手に入るコインです。最大300枚。


◆=== ゲームの根本的なスタイルとボリュームについて ===◆

○ ―→ 「打撃」「投げ」「カウンター」による3すくみのジャンケン要素は、今作も健在です。
ただのコンボゲームになっていないのが、この格闘ゲームのいいところなんですよね。

○ ―→ 難易度バランスは、良いと思います。
Xbox360の『4』は、やたら理不尽な難しさでしたが、今回はむしろ易しめというか…そもそもジャンケン要素のある格闘ゲームなんですから、戦うたびに戦績がそれなりに変わるのが当たり前のことでして。4で何十回も負けていたのが、そもそもおかしいわけです。
もちろん、一線を越えたほどのツワモノですと、話は別なんでしょうけど(笑)

○ ―→ ボリュームは、格闘ゲームとしては充分かと思います。
ひとまずクロニクルモードで数時間。他にも色々とモードはありますし、フィギュアを集めるというやり込み要素もありますし。楽しめることは、けっこう多いですよ。


◆=== グラフィック・演出・サウンドについて ===◆

○ ―→ グラフィックのレベルは充分です。
Xbox360の4を経験している私ですが、グラフィックがそんなに劣化しているようには感じません。たいしたものです。

○ ―→ 攻撃が当たった時のエフェクトがありますね。
少なくとも、私が遊んだことのあるシリーズ作品にはありませんでした。やはりこちらのほうが、バシッと当たった感じがしますね。

○ ―→ 相手を壁にたたきつけたり場外に落としたり、とどめを差した時のスローモーション演出。
こちらも、過去のシリーズ作品では経験したことがありません。いい高揚感を得られています。

○ ―→ サウンドは、ちょこっとアレンジされているかな?
シリーズ経験者(特に2)なら、知っている曲が多いことと思います。意外といい曲が多いんですよね。

△ ―→ 立体視は…まあ、なくても全然楽しめるという印象でした。
もちろん奥行き感とかは凄く実感できますが、ゲームのプレイ感覚には影響を与えているように感じず、また、フレーム数(動きの滑らかさ)が極端に変わりますからね。立体視OFFにすると、驚くほど滑らかに動きます。立体視ONだと多少カクカクになったように見えます。
そう言いながら、私はほとんど立体視ONでプレイしてますけどね(笑)

△ ―→ 勝利時のポーズは1種類。勝利のセリフは1~2種類ほどしかありません。
例外として、タッグ戦で組み合わせによっては特別な勝利ポーズになります。
まあ、別にどうでもいい部分ではあるんですが、何十回何百回と見ることになるので、せめてカメラ視点をいくつか用意するとかできなかったかな~とは思いました。


◆=== 下画面について ===◆

△ ―→ 各キャラクターの技リストがザーッと表示されているもので、使い勝手は思ったより悪くなかったです。
もちろんタッチして利用することもできますが、自分で自由に見ることもできますし、押したボタンに対応してリストが切り替わるようにもできます。(パンチしたら、パンチから始まるリストに移動する)

便利とまではいきませんが…よくよく考えると、『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』において、便利なコマンドが入った故にバランスが崩れた(主にためて使用する技)という話もあったので、実はこれくらいの利便性がいいのかもしれません。
…ま、ポジティブにね(笑)

△ ―→ 画面右には、ガードボタン・投げボタン・カウンターボタンなどがあります。
これ、ほとんどが元々1つのボタンで使えるものなので、わざわざボタンを用意する必要性は感じませんでした。
カウンターボタンは悪くないと思うので、どうせなら上段・中断・下段のカウンターボタンを用意するほうが良かったかも?とか思いました。


◆=== クロニクルモードについて ===◆

○ ―→ たびたび戦闘前にチュートリアルが入り、基本から応用まで、順番に1つずつ教えてくれます。
また、チュートリアルが挟まった戦闘では、相手の行動も比較的それに合わせた感じの戦い方になってくれています。例えば上段カウンターのチュートリアルでは、上段攻撃が多かったりとか。
しかし、他の行動もしてくるので、いわゆるトレーニングモードのような不自然さはなく、普通に対戦として楽しめます。そんなに難しくはありません。

○ ―→ 物語がひとつなぎで語られ、原作にはなかったイベントもあります。
シリーズ未経験者はもちろん、経験者にも「あっ!そこはそういう流れだったのね」という感じで、楽しめます。

○ ―→ 会話メッセージで難しそうな用語が出てきた時は、下画面で説明してくれます。
良い配慮ですね。

△ ―→ 半数以上のイベントシーンでは、3Dのキャラクターが動かず、ただ置いてあるだけです。
ただ、演出やカメラワークで、その違和感をできるだけ感じないようにという開発側の気配りは感じました。おかげで、私はそんなに気になっていません。

△ ―→ たまに、イベントから戦闘へのつながりがおかしかったです。
プロレス親子の揉めあいイベントの後、戦闘では、バース(父親のほう)とハヤテ(全く別のキャラ)がいきなり戦うとかです。


◆=== アーケードモードについて ===◆

△ ―→ ただ単に何名かと対戦していくだけなので、良くも悪くもあっさり楽しめます。

△ ―→ 挑戦できるパターンは全部で6種類。
難易度など細かい設定はできないので、物足りないと言えば物足りないかもしれません。


◆=== サバイバルモードについて ===◆

○ ―→ 10人や20人と連続での対戦!
特に勝利演出とかは入らないので、非常にテンポ良く楽しめます。


◆=== タッグチャレンジモードについて ===◆

× ―→ CPUの行動が、どうも一本調子です。
CPUとタッグを組んで、2vs2もしくは2vs1でのバトルなんですが…CPUの行動が「HPが半分以下になった時にダメージを受けたら、必ず交代してくる」ので、その行動に合わせた戦いかたをしなければいけません。何とも、もどかしさを感じました。
タッグといっても、別に1人で2キャラクターを操作しても良いと思うので…どこかにうまく交代ボタンを入れられなかったものかと思いました。

× ―→ 2vs1で、敵の攻撃力がべらぼうに高いのは分かるんですが、2vs2でも敵の攻撃力が高いままなのは、なぜなんでしょうか?

△ ―→ ここのモードでは20種類のパターンがあります。
正直、ここのパターンを増やすくらいなら、アーケードモードのパターンを増やしてくれっていう感じです。

△ ―→ このモードのいいところと言えば、コスチューム集めに使えるということです。
1回勝利するだけで新しいコスチュームが解禁されるので、コスチュームを早く出したい人にはありがたいという位ですかね。
それはそれで、バランスが悪い気もしますが…。


◆=== フィギュアについて ===◆

○ ―→ やり込み要素の1つとしては、別にあっていいんじゃないかと思いました。

△ ―→ 配置して3D写真を撮れるという点は…まあ、ないよりかはいいかな?という程度です。
厳しかったんだろうとは分かっていても、過去シリーズ作ではリプレイ保存とかができたので、それと比べると”とって付けた感じ”がするのは否めないですね。


◆=== いつの間に通信について ===◆

○ ―→ 毎日1着の限定コスチュームというのは、いいと思います。
しかも、1回こっきりで終わらず、現在に至るまで何度か再配信しています。これについての印象は人それぞれだと思いますが、私としては、こういうので度々話題が上がると、それが購入するきっかけになるかと思いますので、これはこれで良い方法かと思います。


◆=== すれちがい通信について ===◆

○ ―→ 非常に良いアクセントになっていると思います。
1発限りの挑戦というのが、いい仕組みですね。インターネット対戦だと、探せばとりあえず見つかる時は見つかるって感じですが、すれちがい通信だとどうしても限られた数ですから、”一期一会の緊張感”が生まれるのです。
…とはいえ、年末年始で色々なところに行って、すれちがったのは5人。そんなに本数が売れている作品ではないので、現状は主要都市でないと相手を見つけるのはちょっと厳しいかもしれません。

△ ―→ プレイヤーの”クセ”というのがどこまでうまく反映されているのかは、何とも言えないところですね。
全体的に、何となく相手の動きが鈍いというか。一呼吸置くことが多いので、多少倒しやすいようになっているのかもしれません。まあ…すれちがった後となっては、相手と戦っている自分がどんな感じなのか分からないわけですし、それなら多少倒しやすくする位のほうが、利用してもらいやすくなるという魂胆ですかね。
ただ、ランクの高い人は確かに強かったので、クセに加えて、ランクの高さが影響してくるのかもしれません。
※ランクの高さは、様々な通信対戦での勝敗によって増減します。


◆=== インターネット通信について ===◆

○ ―→ サッと検索して、相手が見つかればすぐ戦闘。テンポ良く楽しめる印象でした。

× ―→ 私のWi-Fi環境が良くないのか、何度遊んでも激しいラグが発生。
でも、他の3DSの作品でここまで強いラグを感じたことがないので、少なくとも処理は重たいのでしょうね。う~ん…。
※ラグとは? = インターネット通信の影響で、画面がたびたび一時停止したようになる現象のことです。



■====== 得点とまとめ ======■ … 87点(100点満点)

ユーザーの視点を見据えた方向性に切り替わり、何となくお色気しか注目されていなかったような格闘ゲームが、真に遊びやすい格闘ゲームになったように思います。

4まではなんか、ただ単に格闘ゲームとして進化していく一方で、敷居がヘンに上がっていった印象がありました。
典型的な格闘ゲームの末路を辿っていくのかと思いましたが…今回は、特にクロニクルモードの仕組みから「今までの俺たちではない!」みたいな心意気を感じられましたし、悪い印象を払拭できるいい作品になりました。
唯一、タッグ戦はもう少し何とかして欲しかった部分がありますが、それを差し引いても充分な完成度です。


格闘ゲームが根本的にダメならともかく、多少なりとも興味があるのなら、まずはこの作品からいかがでしょうか?
正直、『スーパーストリートファイターIV』とかよりも、こちらのほうが初心者向けです。

万人向け ← ○○○○●○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○●○○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○○○○● → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○●○○○ → 達成感重視 


その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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