
『BeatSketch!(ビートスケッチ)』
対応ハード : PS3 ※PlayStation Move専用
※「PlayStation Move」は、「PlayStation Eye」がないと動作しません。
開発・発売元 : ソニー・コンピュータエンタテインメント
発売日 : 2010/10/21
希望小売価格 : 単体 2,980円・スターターパック 5,980円(共に税込)
ジャンル : クリエイティブ・エンタテインメント
プレイ人数 : 1~4人
CERO : A(全年齢対象)
参考データ--------------------------
購入価格:4,762円(新品・スターターパック)
プレイ時間:約2時間
進行度:一通り全てのモードを体験&2人プレイも
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※「PlayStation Move」は、以下「Move」と略します。
※私はスターターパックを購入しました。(ソフト+Move+PlayStation Eye)
●PS3で奏でる、絵塗りと音のハーモニー
今作は、Move専用タイトルとしてMoveと同日に発売した、新しい形の塗り絵ツールです。
壁画に絵を描くように塗り、絵塗りに合わせてリズムの良い音が流れるのが大きな特徴です。
自由に絵を塗れるほか、ちょっとした音ゲー感覚のモードや、複数人で楽しめるミニゲームもあります。
◆PlayStation Moveのボタン名について
聞きなれないボタン名を言うので、先に紹介しておきます。
Moveボタン … Moveの前面真ん中ある大きなボタンです。N字型のマークが目印です。
Tボタン … Moveの背面にあるボタンです。Wiiリモコンで言うBボタンの位置です。
●キャリブレーションについて
「PlayStation Move」が正常に動作するために、タイトル画面前には大抵「キャリブレーション」という調整を行います。
PlayStation Eye(カメラ)にMoveを向けて、Tボタンを押すと完了です。
ちなみに、1つアドバイス。
もし、どれだけキャリブレーションしてもMoveの動きがおかしい場合は、PS3本体のメニュー画面から「設定」→「周辺機器設定」→「モーションコントローラ補正」で補正をすれば、大抵は直るハズです。お試しあれ。
●モード紹介「クリエイトモード」
自由にお絵かきできるモードです。
まず、キャンバスを選択します。全部で60枚あり、選択した場所が保存する場所になります。
続いて、見本を置くかどうかを選択します。100種類以上の見本イラストがあるほか、PS3本体のフォトデータを読み込むことも出来ます。
最後に、お絵かき中に流れるBGMを24種類の中から選択します。
以上の3項目の選択が終わると、クリエイトスタートです。
思うがままに絵を描いてみましょう。
◆操作説明
Moveを動かす … ポインタの操作
Moveボタン … 描く
描くコツとしては、「目の前にある壁に書いてあるイメージ」を作ることです。普通、例えばWiiとかだとポインタは「先端を向けたほう」に表示されますが、このゲームでは画面全体=カメラが写している画面になっているため、Moveの先端の位置がポインタの位置になります。
Tボタン … スポイド機能
×ボタン … 1つ前の状態に戻る
○ボタン … ツールメニューを開く
ツールメニューでは、描く色・ポインタの形・描くと鳴る音などの設定ができます。
もう一度○ボタンを押すと、メニューを閉じます。
□ボタン … ポインタの大きさを変更
△ボタン … システムメニューを開く
システムメニューでは、画像のセーブ&ロード・静止画や動画の撮影・映像に特殊効果をかける、などができます。
静止画の撮影は、画面そのものを撮影できるタイプと、描いたものだけ撮影できるタイプがあります。
動画の撮影は、ONにしてメニューを閉じると開始され、再びこのメニューでOFFにすると終了します。
◆BGMと効果音について
このゲームは、絵塗りだけが醍醐味ではありません。
実は、絵を塗ることで簡単に音楽を作成することも出来るのです。
BGMは2小節でループを繰り返します。「2小節って?」と言われると答えるのが難しいんですが…まあ、非常に短い曲がループして流れているということです。
BGMのテンポは、画面左上に常に表示されています。
で、色を描くと音が鳴ります。鳴る音は、○ボタンのツールメニューで設定できますし、塗り方によって音程などが変わります。
色を描くと、描いたタイミングと描いた時の音が記憶されて、以後、同じタイミングで音が鳴り続けます。
例えば、1小説目の前半で黒い線を描いた場合、以後ずっと1小説目の前半では黒い線を描いたときに鳴った音が鳴り続けます。
続いて、2小節目の後半あたりで赤い丸を描いた場合、以後ずっと2小節目の後半で赤い丸を描いたときに鳴った音が鳴り続けます。
もちろん、×ボタンなどで消すと音も消えます。
これを重ねていくことで、シンプルだったBGMが賑やかになっていきます。
思い通りに作るには苦労がいると思いますが、絵と同時に音も楽しめる作品に挑戦してみても、いいかもしれませんね。
●モード紹介「チャレンジモード」
音ゲー感覚でお絵かきを楽しめるモードです。
全12ステージ&ミラーステージ(絵が反転する)があります。
リズムに乗って、画面にお手本となる線が描かれます。
プレイヤーは、リズムに合わせてお手本と同じ位置に、同じスピードで線を描きましょう。リズムや描くスピードは、表示されるアイコンを目印にするといいです。
評価は、線を書くたびに表示され、「BAD」「GOOD」「GREAT」「EXCELLENT」「COOL」の5段階で評価されます。
「GOOD」以上ならライフゲージが増えます。
「BAD」だとライフゲージが減ります。
「COOL」は、ライフゲージ満タンの時に「EXCELLENT」の評価だった場合にしか出ません。
お手本の絵を完成させるまでにライフゲージが残っていれば、ステージクリアです。正確な線を描けたほどスコアが高く、スコアに応じて金・銀・銅のメダルがもらえます。
ライフゲージがなくなると、その時点でゲームオーバーになります。
●モード紹介「マッチモード」
2人以上で楽しめる、7種類のミニゲームが収録されています。
どれも、ごくごく簡単な内容です。
また、何人であってもMove1本でプレイすることができます。
◆ペイントバトル
15秒で、画面内をどれだけ塗りつぶせるかを競います。
Moveボタンを押して、ただガムシャラに塗りつぶしましょう。
◆ラインバトル
15秒で、どれだけ長い線を描けるかを競います。Moveボタンを押して、線を引いていきます。
画面の外枠や自分の描いた線に当たってはいけません。もちろん、Moveボタンを離すとその時点で終了です。
◆レインボーチャレンジ ※まだ体験していないので、説明書を参考にしてます
表示される色を、線で次々とつないでいきます。障害物には注意!
7色すべてを繋げられればステージクリアです。
◆テーマバトル
出されたテーマを見て、それぞれ30秒という限られた時間でテーマに沿った絵を描きましょう。Moveボタンで線を描き、隅っこにあるカラーパレットにポインタを合わせてTボタンで色を変更します。
1人ずつ順番に描いていって、最後は皆が書いた絵を見ることができます。せっかくなので、他の人が描いている時は、見ないほうが楽しめますよ。
このバトルに勝敗はありません。また、描いた絵は保存することも出来ます。
◆描き足しバトル
これもテーマに沿って絵を描いていきますが、こちらは全員で協力して1枚の絵を完成させます。
1人が30秒間、絵を描きます。終了したら次の人が30秒間、絵を書き足していきます。これを4回繰り返します。(2人の場合は2回ずつ、4人の場合は1回ずつです)
こちらも特に勝敗はなく、描いた絵は保存することも出来ます。
◆ひとふでリレー
ほぼ「書き足しバトル」と同じようなルールですが、こちらは「一筆書き」でないといけないというルールが追加されています。線同士がくっ付いても構わないので、時間一杯使って一筆で絵を描いていきましょう。
◆4コマリレー
「テーマバトル」とほとんど同じですが、こちらは4コマ漫画みたいに描いていきます。つまり、1人目が1コマ目を。2人目が2コマ目を…という感じです。(2人プレイの場合は、1人目が1コマ目と3コマ目。2人目が2コマ目と4コマ目を担当します)
これも、最後には全部の絵が出てくるので、相手の絵は見ないほうが楽しめると思います。
●モード紹介「ギャラリー」
これまでのモードで描いて保存した様々な絵のデータ・静止画・動画を自由に見ることができます。スライドショーで楽しむことも出来ます。
また、動画はここから「Youtube」にアップロードすることもできます。
◆partygameの評価◆…83点(100点満点)
なんか、思った以上に楽しいかも
○=良かった点
△=人それぞれ or 気になったけど悪いというほどではない点
×=悪かった点
○ありそうでなかった、お絵かきの楽しみ方
「EyeToy(アイトーイ)」とかを経験している人だったらそうでもないのかもしれませんが、私はなかなか新鮮な体験でした。
まず、画面には常に自分とその周辺が映し出されているので、その時点でなんか鏡をずっと見ているような…不思議な変な気分になります(笑)
そして、まるで巨大なスケッチブックが目の前にあるような感じで色々塗りたい放題できる点や、それに合わせて音がなる点は、なんか普通に楽しいです。
別に絵がうまくなくても、ガムシャラに書いているだけでも楽しめます。もちろん、時間をかけてツールを色々使って丁寧に描いてあげれば、綺麗な絵や曲も描けます。
Wiiリモコンで選択肢を選ぶ時に、リモコンの先端を選択肢に向けて選択しますが、この感覚はそれよりもさらに直感的に感じました。
Wiiに慣れている私は、最初はその違いに若干戸惑いましたが、慣れてしまえば何てことはないですし、むしろこちらのほうが分かりやすいと思いました。
△ゲームとしての要素もそこそこ
音ゲー感覚でお絵かきを楽しめる「チャレンジモード」や、複数人でワイワイ楽しめる小粒なモードもあったりします。
ただ、「チャレンジモード」が思いのほか難易度高いです。判定がシビアです。まあ、ステージ数が少ないし、それくらいのほうが楽しめるといえば楽しめるのですが…子供にもうちょっとダイナミックに遊んでもらうものとしては、もう少し難易度を低くするか、難易度に幅をつけて欲しかったところです。
あと、「マッチモード」は全7種類のミニゲームがありますが、わりと似たり寄ったりな内容が多いです。お絵かきがテーマとはいえ、もうちょっとバリエーションが欲しかったです。
△キャラクターデータの名前入力について
このゲームでは、セーブデータとしてキャラクターを作成する必要があるのですが、名前入力はいつものPS3デフォルトの入力画面が出てくるので、PS3コントローラで選択しないといけません。
そこは、せっかくなのでMoveで操作できるよう統一して欲しかったです。
老若男女問わず新しいお絵かきの楽しみ方を提案する、小粒ながら良くできている作品です。スターターパックを購入した私は、このソフトはむしろオマケレベルだと思っていたので…予想以上に色々楽しめて、けっこう驚きでした。
単体(2,980円)で買うべきか?と言われると、人それぞれという感じですが…Move入門用としては非常に適していると思いました。簡単にも楽しめますし、それこそ綺麗な絵を描こうと思えばとことん楽しめる人もいるでしょう。ゲームとしては長く楽しめないので、あくまでお絵かきツールとして自分が楽しめるかどうかで、持っていない人は検討してみるといいんじゃないでしょうか?
その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ