西京雑記

西安での滞在記

奇嶮天下第一山

2009年01月12日 | Weblog

中国五岳の西岳“華山”に登ってきました。陝西省渭南市華陰市。西安市から東に120km、潼関にも近い河南省寄りの市にあります。

華山は北に黄河と渭河平原を俯瞰し南を秦嶺山脈に接する、長安から中原へ抜ける古代からの門戸です。“中華”、“華夏” の“華”は華山の名から取ったとも言われています。黄帝、尭、舜が華山を巡遊した事跡(《史記》)をはじめ、秦の始皇帝、漢の武帝、則天武后、唐の玄宗皇帝等、十数人の帝王がかつて大規模な祭祀活動を行いました。また道教の名山としても知られています。標高2160m(南峰)、東西20km、南北7.5km。

DSCN2809 華山
有詩云:“蓮花峰耀華夏根,千古一石成山河。”
≪山海経≫曰:“太華之山,削成而四方,其高五千仞,其廣十里。” 又曰:“山不石不奇,不純石不大奇。華山十里五千仞,一石也。”
≪水経注≫称華山曰:“遠而望之若花状。”

DSCN2794 DSCN2798 索道
ロープウェイで北峰(1600m)まで登れます。登山道もありますが、ロープウェイを使わないと一日ではとても回りきれません。

DSCN2804 DSCN280670°の崖、山道
延々と石段が続きます。一段一段がかなり急なので、息が切れます。富士登山よりも断然きつかったです。冬場は登山客がほとんどおらず、お店も全部閉まっていました。

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金鎖門、ここを越えてから谷風が強く吹き始めました。垂直の崖、華山一の難所です。10mほど高さがあるので足を踏み外したら命取り。風も強いので左の階段を上るのが安全です。

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お昼は持ち込んだパンを楊公塔(写真左)脇で食べました。-12~-17℃。耳が凍りそうな寒さで顔は刺すように痛い、未知の世界です。
東峰には棋台(写真中、右)が有ります。この場所で、宋の太祖趙匡胤と仙人の陳搏が華山を賭けて碁を打ったと言われています。辿り着くには華山第二の難所“鷂子翻身”を通らねばなりません。

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東峰(2100m)からの眺望。上の方には雪が残っています。ガイドブック等の写真では雲海が広がっていますが、雲の少ない冬場は見事な快晴でした。
空の青さに感動。

カバンに入れていたペットボトルのお茶が凍って逆さにしても出てきません。あまりの寒さに耐えきれず南峰と西峰へ行くのは諦めました。春か初夏辺りにもう一度登りたいと思います。陝西省で一番おすすめの観光地です。

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  • 7時出発。朝食。8時、西安火車站東広場着。
  • 8:34~10:27、遊一路バス(22元)で約2時間、華山站着。
  • 門票(60元+保険5元)、山行きのバス切符(往復20元)を買う。山道をバスで移動(約20分)。
  • ロープウェイ(往復110元)に乗り、北峰へ(11:30)。
  • 13:40、東峰で折り返す。16時、華山麓へ戻る。
  • 白タク、バスに乗り継ぎ(35元)、19時西安火車站着。

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