OZLIFE’S DIARY

メルボルンで働く永住者OZLIFEの雑記帳

(および過去記事収納所)

動物の死体

2001-02-21 | メルボルンのあれこれ
オーストラリアでは人間の身近なところで野性の動物や鳥をたくさん見ることが出来る。オーストラリアはまた車社会である。ということで道路脇にころがっている動物の死体を見る機会も多くなる。ちょっと住宅街を散歩していれば車に轢かれてぺちゃんこになった馴染みの鳥であるブラックバードやマイナに出くわす。車で郊外にいけばぼろ雑巾のようなポッサムの死体やオウムのカラフルな羽が散乱しているのをあちこちでみる。メルボルンとシドニーを結ぶハイウェイの間にはSulfer crested cuckatooという大きな白いオウムのむれがいっせいに飛び立ち車に激突するのでいつもたくさんのオウムの死体が散乱しいてる地点があるそうだ。

そしてどうもこちらの人はこれらの死体にあまり気をとめていないのではないかと感じざるを得ない。例えば日本の住宅街でハトやスズメの死体が2週間も放置されているということはめったにないようにおもう。

あるとき私は住宅街の1件の家のまえでブラックバードの死体を発見した。次の日もまだあったのでしばらくその道を通るのを避けていた。2週間ほど経ってうっかり忘れてその道を通ってしまったときもう原形をとどめていないブラックバードの黄色いくちばしが私の目に飛び込んできた。高速道路や砂漠でみかける死体の話ではない。ある家の前である。その家のひとは外に出る度にこの死体の脇を通ったはずであるのだが。

このように長期間放置されている死体がここそこにあるので散歩するときにはあの道はブラックバード、あの歩道にはマイナというように覚えていて避けるのも一苦労である。メルボルン郊外の私の家のまわりではだいたい30分ほどの散歩中に3、4件なんらかの死体にぶちあたる。春になるとメルボルンのシティのビル街でも巣から落ちたまだ羽のはえていないひなの死体や卵の殻などをみかける。

日本人は通り過ぎる人と目が合わないよう無意識に下向き加減に歩く傾向にあるので死体が気になってしょうがないがオーストラリアでは下を向いて歩かない人の方が多いので概して気にならない或いはまったく気がつかないということもあるだろう。正面から来る人と目が合うのを避けずにGood day Mate!と挨拶し、いつも前を向いて歩くのが一番賢い対処法なのかも知れない。

メルボルンの無料新聞

2001-02-20 | メルボルンのあれこれ
2001年2月初旬、メルボルンで二つの無料新聞が同日発刊された。一つは朝刊の「MELBOURNE EXPRESS」紙、もうひとつは夕刊の「MX」紙。どちらも大手メディア会社が新聞を買うお金のない若者をターゲットにしたタブロイド紙で、駅やトラム乗り場などで配布されている。

内容はローカルニュース、スポーツ、芸能、ファッション、タウン情報、パズルなど、どちらも似たり寄ったり。国際ニュースなどはAP通信などの外国通信社の記事をそのまま転載しているのでたまに両紙の記事がまったく同じであったりするのには苦笑する。そのようなわけで内容的にみても既存の有料新聞をおびやかすことはなさそうだ。

メルボルン市民の評判は紙面の読者欄から推測する限りなかなか良いようだ。記事の質はともかく、普通の新聞より小さいサイズ、30分程でざっと目を通せる分量など電車やトラムの中での通勤時間のひまつぶしとしてその日の必要最低限のニュースを知るのに丁度良いというわけである。

私も新聞を買って読むタイプではなく、会社においてある新聞にさらっと目を通すかインターネットから日本語のニュースをつまみ読みするタイプなのでこの無料新聞はありがたくもらっている。朝、家の近くの駅で朝刊をもらって行きの電車の中でさっと読み、夕方はCityの駅でもらって帰りの電車の中でさっと読む。私のパートナーはテレビガイドが無料で家まで配達されるようになったと言って喜んでいる。

無料新聞はまだメルボルンで産声をあげたばかり。今後両紙がどのようにそれぞれの個性を出して発展していくか暖かく見守りたいところである。

両紙のホームページ(英語)は http://www.melbourneexpress.com.au 及び http://www.mxnet.com.au/

プール

2001-02-20 | メルボルンのあれこれ
オーストラリアのプールは片方が深くなっている。25mのプールだと深いほうが150cmくらい。身長160cmの私の顔は水面下になってしまう。50mのプールだと深いほうは2メートルを超すので15mおきに足をつきたくなる私のような人間には不向きである。オーストラリアの子供たちは足がつかなくても平気で泳いではいるが・・・。泳ぎが上手で飛び込みをしたい人にとっては楽しいことだろう。

オーストラリアのプールは日本のような厳しい規則はない。水泳帽をかぶらなければならないということもないし、1時間おきの休憩時間もない。これは利用人数の違いであろうか。こちらの人は1レーンに自分以外の人間が二人もいれば混んでいるというのである。管理人もさぞかし楽であろう。しかし、プールに入る前のシャワーも目を洗う施設もないということはどういうことだろうか。プールに入る前に準備体操をしている人もほとんどみかけない。健康に対する認識度の違いであろうか。とにかく塩素の臭いがきつくないということは良いことである。

以前Glen Irisに住んでいた頃は近所の Harold Holt Swimming Poolを時々利用していた。このプールはメルボルン近郊の海で行方不明になったHarold Holt元首相の名前を冠している。溺死した人物の名前をプールにつけるなんて縁起が悪いんじゃないかという日本人的な発想はオーストラリア人にはないようである。ちなみにこの名前は彼が行方不明になった地点にあるスキューバダイビング場にもつけられている。

さて、脱衣場であるが鍵のついた個室があるのだが、大部分の人達はオープンでロッカーのわきで堂々と着替えをしている。日本の銭湯や温泉にすぐ馴染めそうな人達は意外に多い。シャワー室では石鹸やシャンプー御法度ということはなく、みんな自由に使っているにもかかわらず混んでいて待たなければならないということはほとんどない。人口密度が少ないということは本当に良いことである。