何と言う余韻を残す映画だろうか。
ストーリー展開は言って見れば「ベタ」で、想像の範囲を越えるようなものではない。だが、主人公が選ぶ復讐の仕方とその真意を知ることで、観客の涙腺は一斉に決壊する。そしてラストに流れる主題歌にもやられて、エンドクレジットが終わるまで席を立つことができないのだ。
イーストウッドの存在感はやはり圧倒的だった。相変わらず渋さ全開だが、偏屈老人としてのコミカルな姿もいい。彼が俳優として出演する最後の作品になると聞いたが、それが本当なら、この作品を見逃さなかった私は本当にラッキーだったと思う。