温泉クンの旅日記

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別府八湯 [1]観海寺温泉

2007-06-24 | 温泉エッセイ
  <別府八湯 [1]観海寺温泉>

 棚田状に連なった広い露天風呂に、別府の空と海が写りこんで視界が青一色だ。



 海を観る・・・「観海寺(かんかいじ)温泉」とはよく言ったものである。



 丘の上に建てられた建物の屋上であるから、別府の街と別府湾が眼下に一望でき
る。大気の具合がよければ四国の佐田岬まで見えるという。

 説明書によるとここには浴槽が五段あるという。一段目はガラスで仕切られた
内湯、二段目は半露天で屋根の庇がある。三段目と五段目は完全に開放感のある
露天で五段目は寝湯、四段目は東屋で足湯になっている。他に展望サウナや樽湯や
香り湯などもあるが、ここの売りはこの二段目、三段目、五段目の浴槽に尽きる
だろう。



 九州は大分の別府は、なんとなく<別府温泉>とひとくちで言うが実は別府、
鉄輪、明礬、観海寺、浜脇、堀田、亀川、柴石、の八湯がある。
 いわゆる別府八湯だ。
 わたしは過去に別府の明礬温泉に泊まり、地獄巡り観光をしたことがあるが八湯
は制覇していない。

(・・・別府八湯を、全部巡ってみたい・・・)

 久しぶりに突き上げるような気持ちが一気に湧き上がり頭の中がそれでみるみる
一杯になると、一週間の休みを取り、横浜から車で激走してしまったのだ。

 ここスギノイパレスの入湯料金は、二千円である。たいていの別府の外湯が百円
であるから、二十倍だ。わたしの宿賃が三千三百円である・・・。
 なんでそんなに高いのか。かなり馬鹿馬鹿しい料金設定である。一日遊ぶので
あればまだしも、烏の行水のようなわたしの立ち寄り湯に、ポンと二千円も払うの
は正直ためらうものがあった。洞爺湖温泉のたしか「天翔」だったか以来のこと
で、あそこでは千円札が三枚なくなったと記憶している。

 しかし別府八湯の制覇のためには止むを得ないか。頭くるけど、そこは、シャン
プー盛大に一本ぐらい使い切って頭洗ってやろう。ボディシャンプー思い切り
ワックスのように塗りたくって身体を新車なみにピカピカにしたろうか。そういえ
ば洞爺湖温泉ではバスタオルをこっそりお土産にしたなあ。

 そんなセコイ気持ちが、誰もいない浴場を三十分ほど独占、貸切状態にしたとた
ん霧消した。
 この眼を奪われるほどの青い壮大な景観なら、二千円がリーズナブルとか安いと
は決していわないが、満足感はたしかにある。



 そうそう、温泉そのものは書くほどのものではない。泉質はナトリウム塩化物
泉。
 すべてにおいて、圧倒的な「開放感」と「景観」が優先する温泉である。
 泊まるつもりはないので朝日はあきらめるが、次にもし機会があれば夕陽と夜景
をぜひとも見てみたいものだ。

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