4月16日(木)文部科学省要請に引き続き、12時20分から参議院議員会館第2会議室において検定意見の撤回を求める院内集会を開催した。会場は、遠方からの参加者も含めて約120人が集まり、熱気にあふれていた。
集会に先立ち11時45分から12時20分まで、DVD「沖縄戦は消せない」を上映した。このDVDは、今回の行動の実行委員会の主体である全日建、全国一般全国協議会、全港湾の3労組が、この問題を広く知ってもらおうということで、独自に製作したものである。
12時20分に集会を開始した。

(1)開会あいさつ
沖縄戦教科書検定意見の撤回を求める市民の会・東京 柏木美恵子さん
市民の会は、この検定意見の撤回を求める決議を東京のそれぞれの地域の議会からあげていこうということで、各区議会・市議会に陳情や請願を行った市民の集まりである。しかし、訂正申請によって一定程度記述が回復されたこともあって、運動も停滞してしまっており、どうしたらよいものか悩んでいた。
そんなときに、このDVDを送ってもらい、文部科学省要請や院内集会の計画があることを知り、現場労働の組合の方たちが、このようなDVDを制作してこの問題に取り組んでいることにとても感動し、ぜひ一緒に取り組みたいと思って実行委員会に加わった。
もともと、なぜこのように歴史の事実が捻じ曲げられなければいけないのかという素朴な疑問からスタートし、自分たちの子どもや孫に事実を伝えたいという思いから運動を進めてきた。
昨日の新宿駅前でのチラシ配りでは、「頑張ってください」と声をかけてくれる人や、カンパまでくださる人がいたりしてとても力づけられた。
今回の取り組みをひとつの機会とし、新たな運動を再スタートしたいと思う。
(2)国会議員のあいさつ
●辻元清美さん
国会の中と外とが手をつないで取り組む必要がある。議員のあいだでもこのDVDの上映をぜひ取り組んでいきたい。
●糸数慶子さん
この問題は与党も野党もなく取り組みたいと思っているが、なかなか困難なこともある。そんななかで、このようにサポートしてくれる人たちがいることに、とても感謝する。
あわせて、摩文仁の丘に名前が刻まれていない犠牲者のこと、朝鮮人などアジアの女性たちのこともぜひ忘れないでほしい。自分が国会に送られている意味は、沖縄戦で亡くなられた方たちの命に代わってということだと受け止めている。
●川田龍平さん
高校時代に習った「朝日訴訟」が、自分が薬害エイズ問題で実名を公表し訴訟をしたきっかけである。そしてそのこととあわせて、初めて沖縄に行ったとき資料館で見た「集団自決」の写真がやはり、この薬害エイズの問題を伝えていくことを決意したきっかけでもある。
本当の事実を継承していくためには、教育の場というのはやはりとても重要だと思う。次の世代に歴史の真実を伝えていかなければいけない。
●山内徳信さん
本日の外交防衛委員会のことで大変怒っている。28億ドルもの血税を使って米軍を移転してやらなければならないとはどういうことだ。
文部科学省や政府に対しては、修正能力を持ってほしい、間違いを直す能力を持ってほしい、と言っている。
(3)謝花直美さん(沖縄タイムス記者)
渡嘉敷島の北村トミさんから聞いた証言に衝撃を受けた。自分の娘を手りゅう弾による「自決」で失い、自分は生き残ったことについて、亡くなった娘の命を伝えるために生きている、とのことだった。
それでも、まだ検定意見は変わっていない、文部科学省の調査官に一人でもいいから体験者に会って証言を聞いてもらえば違うはずである。
この問題は、とにかく「忘れないこと」、そして「ずっと続けること」が必要だと思う。
(4)岡本厚さん(岩波書店編集局部長)
検定意見の大きな理由になった大江・岩波裁判は、現在、原告側が上告中。2月に最高裁に送付され、第一小法廷の係属となった。最高裁の結論がいつどのような形で出るかはまだわからない。
この裁判は「名誉棄損」裁判というが、靖国応援団やつくる会などが原告を説得して、原告の名誉ではなく、日本軍の名誉を守りたいということから起こされた裁判である。
大江さんや岩波書店が訴えられているが、実際には、歴史修正主義者と沖縄の体験者・証言者との闘いであったわけで、勝訴できたのは沖縄の人たちの新たな証言が次々と出てくれたことにある。まさに、沖縄の人たちの怒りが、この裁判を勝たせてくれたものだと受けとめている。
・その他、一坪反戦の吉田さん、今年の平和行進に参加する組合員から発言があった。
(5)閉会あいさつ 全港湾 松本書記長
労働組合が、自分たちの目の前の労働条件などの問題だけに入り込み、国民に見えにくい存在になっていたのではないかということから、このような問題にも取り組むことにした。ぜひ、全国で、家庭の中でも、このDVDの上映運動を広げてほしい。
(午後2時終了)
のんべえH
集会に先立ち11時45分から12時20分まで、DVD「沖縄戦は消せない」を上映した。このDVDは、今回の行動の実行委員会の主体である全日建、全国一般全国協議会、全港湾の3労組が、この問題を広く知ってもらおうということで、独自に製作したものである。
12時20分に集会を開始した。

(1)開会あいさつ
沖縄戦教科書検定意見の撤回を求める市民の会・東京 柏木美恵子さん
市民の会は、この検定意見の撤回を求める決議を東京のそれぞれの地域の議会からあげていこうということで、各区議会・市議会に陳情や請願を行った市民の集まりである。しかし、訂正申請によって一定程度記述が回復されたこともあって、運動も停滞してしまっており、どうしたらよいものか悩んでいた。
そんなときに、このDVDを送ってもらい、文部科学省要請や院内集会の計画があることを知り、現場労働の組合の方たちが、このようなDVDを制作してこの問題に取り組んでいることにとても感動し、ぜひ一緒に取り組みたいと思って実行委員会に加わった。
もともと、なぜこのように歴史の事実が捻じ曲げられなければいけないのかという素朴な疑問からスタートし、自分たちの子どもや孫に事実を伝えたいという思いから運動を進めてきた。
昨日の新宿駅前でのチラシ配りでは、「頑張ってください」と声をかけてくれる人や、カンパまでくださる人がいたりしてとても力づけられた。
今回の取り組みをひとつの機会とし、新たな運動を再スタートしたいと思う。
(2)国会議員のあいさつ
●辻元清美さん
国会の中と外とが手をつないで取り組む必要がある。議員のあいだでもこのDVDの上映をぜひ取り組んでいきたい。
●糸数慶子さん
この問題は与党も野党もなく取り組みたいと思っているが、なかなか困難なこともある。そんななかで、このようにサポートしてくれる人たちがいることに、とても感謝する。
あわせて、摩文仁の丘に名前が刻まれていない犠牲者のこと、朝鮮人などアジアの女性たちのこともぜひ忘れないでほしい。自分が国会に送られている意味は、沖縄戦で亡くなられた方たちの命に代わってということだと受け止めている。
●川田龍平さん
高校時代に習った「朝日訴訟」が、自分が薬害エイズ問題で実名を公表し訴訟をしたきっかけである。そしてそのこととあわせて、初めて沖縄に行ったとき資料館で見た「集団自決」の写真がやはり、この薬害エイズの問題を伝えていくことを決意したきっかけでもある。
本当の事実を継承していくためには、教育の場というのはやはりとても重要だと思う。次の世代に歴史の真実を伝えていかなければいけない。
●山内徳信さん
本日の外交防衛委員会のことで大変怒っている。28億ドルもの血税を使って米軍を移転してやらなければならないとはどういうことだ。
文部科学省や政府に対しては、修正能力を持ってほしい、間違いを直す能力を持ってほしい、と言っている。
(3)謝花直美さん(沖縄タイムス記者)
渡嘉敷島の北村トミさんから聞いた証言に衝撃を受けた。自分の娘を手りゅう弾による「自決」で失い、自分は生き残ったことについて、亡くなった娘の命を伝えるために生きている、とのことだった。
それでも、まだ検定意見は変わっていない、文部科学省の調査官に一人でもいいから体験者に会って証言を聞いてもらえば違うはずである。
この問題は、とにかく「忘れないこと」、そして「ずっと続けること」が必要だと思う。
(4)岡本厚さん(岩波書店編集局部長)
検定意見の大きな理由になった大江・岩波裁判は、現在、原告側が上告中。2月に最高裁に送付され、第一小法廷の係属となった。最高裁の結論がいつどのような形で出るかはまだわからない。
この裁判は「名誉棄損」裁判というが、靖国応援団やつくる会などが原告を説得して、原告の名誉ではなく、日本軍の名誉を守りたいということから起こされた裁判である。
大江さんや岩波書店が訴えられているが、実際には、歴史修正主義者と沖縄の体験者・証言者との闘いであったわけで、勝訴できたのは沖縄の人たちの新たな証言が次々と出てくれたことにある。まさに、沖縄の人たちの怒りが、この裁判を勝たせてくれたものだと受けとめている。
・その他、一坪反戦の吉田さん、今年の平和行進に参加する組合員から発言があった。
(5)閉会あいさつ 全港湾 松本書記長
労働組合が、自分たちの目の前の労働条件などの問題だけに入り込み、国民に見えにくい存在になっていたのではないかということから、このような問題にも取り組むことにした。ぜひ、全国で、家庭の中でも、このDVDの上映運動を広げてほしい。
(午後2時終了)
のんべえH