ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

日本で一番良いギターが集まる人の話

2019-11-11 00:36:38 | Weblog

日本で一番良いギターが集まる人の話。
最近、時折、岡本のフェイスブックに登場する西野靖彦さんです。
写真の一番手前。(僕の隣は、竹内いちろ(ギター)さん)

最初に西野さんを紹介していただいたのは、&Kラボラトリーの近藤さんによります。
彼がある日、ギターを片手にやってきて、
「お願いして、すごい人から良いギターを借りてきましたよ。」と仰る。
弾いてみると、抜群に鳴り、チューニングもメチャクチャ安定している。
びっくりしていると、
「岡本さんは、最低このぐらい弾かないとダメだと思いますよ。
今度、僕の師匠を紹介しましょう。」
と言って紹介いただいたのが、西野さん。

西野さんは、その世界では、彼の家になぜかものすごい良い
スチール弦のアコースティックギターが集まるので有名です。
戦前のマーチン、ギブソンの他、有名ビルダーのギターまで様々。
日本のトッププロが、彼の家に通い、彼のギターを欲しがり、それを買って行ったりします。
わざわざ彼の家に東京やら遠くから訪れる人も多い。

今回、共演させていただいた竹内いちろ(ギター)さんも、そういうギタリストの一人。
大変昔からのお友達なのだそうです。
彼が現在メインで使っているギルドのギターも、西野さんから手に入れたそうです。
特別高かったわけではないそうです。しかし、彼が探して来たギルドは、確かにとてつもなく
魅力的です。

なぜそうなるかと言うと、やはり西野さんのギターの音を聞く耳が、そして目利きが素晴らしい。
西野さんは、良いギターがあると聞くと自分で弾いて探してこられる。
それは、希少だから、値段が高いからという訳でない。
ただただ「魅力的な音だから」という観点で、探してこられるのです。

そして、ただのコレクターというわけでもなく、
日本中からやって来る、日本でもっとも美しい音色を奏でるギタリストたちとの交流を
楽しんでおられるようで、プロギタリストや一流リペアマン達が、彼の家に遊びにきて、
ギター談義をしながら、2時間3時間と西野さん所有のギターを次々と弾いて帰る。
で、望まれれば、彼らに譲ることも全然OK。

そういう中で、共有される情報の濃さはハンパない。
僕もそういう仲間の一人に加えてもらえて光栄です。

最初に近藤さんに連れられて、最初に西野さんの家に遊びに行った時は衝撃を受けました。
その時に弾かせていただいたギターの順番も感動した。
僕に様々な気づきがあるように、こだわりのギターを順番に弾かせていただいたのです。
いくつかの高級ギターをお借りしたり、弾かせていただきましたが、たどり着いたのが、
先日ステージデビューを果たした「サンタ=クルーズ」のギターは、西野さんの持ち物です。

そして、そのギターは、実際に僕のプレーを聴く前に
西野さんが&Kの近藤さんに託したギターだったのです。

なんだか、ものすごい話でしょう?

もう神の領域ですね。
確かにトッププロが通う音色のプロです。
間違いない。



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