シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0202■お食事処 

2006-10-17 | 猫の病気
昨日は1日中大雨だったけど、今日はいい天気。
アイツらは服を濡らして乾かして、おいらは外で日向ぼっこ。
濡らしてないからすぐに毛がふわぁぁぁ~~だ。ほら、やっぱり水なんか使わないほうがいいんだ。
==============================

アニキが大変だったんだ。
いつもみたいに糖尿病のインシュリンを打ったんだけど、あんまり食べないで寝ちまったもんだから、その間にケットウチとかいうのが下がって、歩けないほどフラフラになったんだ。
どれぐらい大変だったかは、アイツが書いたらしいからコッチを見てくれよな。
(元気がない時の四つ足は「ごま塩モード」。
いつもより白っぽく見えるんだ→)

すっかり心配になったアイツはいつもよりひつこく、ご飯の入ったボールを持ってアニキを追いかけまわした。でも、すっかり弱っちまったアニキはあんまり喰いたくなさそう。
目の前にドンっとボールを置かれても、グルッと回って行っちまう。
困ったアイツはいつでもお手々まんまができるように、手の上にご飯を載せて追いかけ始めたけど、これも上手くいかなかった。

中身だって違うんだぜ。
普段はあんまり出てこない、二本足が自分たちで喰ってるツナ缶に混合削り節を山のように混ぜたのが出てきた。
アニキはこれなら少しは喰った。
アイツは大喜び。キコキコおんなじ缶をたくさん開けてる。
「そんなに喰えんのか?いつもより喰えないってのに。」
と思いながら、おいらは足元でカリカリ喰ってたんだ。四つ足のだってうまいぜ!

喰い終わって部屋に行こうとしたら、びっくりだ。家中、ご飯だらけ・・・
まず、キッチンに1個。
アニキが好きなソファーの下に1個。
廊下に出たところに1個。
小さい子の部屋の前に1個。
アイツらのパソコンのある部屋に1個。
アイツらが寝る部屋に1個・・・

「なんだこりゃ?」
と思ってたら、
「いっぱいお食事処を作ったの。これだけあれば、どこかで食べるでしょう♪」
って、アイツが連れ合いに説明してる。
オショクジドコロ??
喰わないアニキにどっかで喰えってことか!

「チャッチャ、いい子だから食べてね。また、昼間みたいになったら大変でしょう?」
とアイツは何度もアニキに言い、寝ちまった。
ふ~ん。
オショクジドコロねぇ。

おいらは端から喰ってった。
みんなおんなじじゃないか!全部二本足のツナと削り節。
まずくはないけど、なんか味がないんだよな~、二本足のって。削り節は口の中にくっつくしさ。
やっぱりおいらはいつものネコ缶がいいなぁ~と思ってキッチンに行くと、
なっ、ない!いつものネコ缶がない!

ちぇ。
しょうがないから、キッチン、廊下、子どもの部屋の前、パソコンの部屋、アイツらの部屋と、
ちょっとずつハフハフ喰いながらアイツのベッドへどっこらしょ。
もう、寝てる。
「おいおい、おいらのご飯も忘れないでくれよな。」
(つづく)