毛呂乃：五日目

　今日も勝って無傷の五連勝となった毛呂乃。日頃は多くを語らないが、今日は珍しくまらずもう新聞編集部も本人の談話を入手できた。

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休日故の熟睡
しっかり立っていた
しかし休日故に起きたくない
右に寝返りをうつ
しっかり立っている
まだ起きたくない

左に寝返りをうつ
しっかり立っている
まだ起きたくない

何回か繰り返す
しっかり立っている

結局起き出すまで立っている
メトロノーム勃起で白星
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　この知らせを受けて誰よりも驚愕したのは大関雲虎。雲虎は「毛呂乃関は寝返りを何度も打っているが、その際にまらが布団などにこすれて爆発寸前になっていたことは想像にかたくない。まらは発射しそうでたまらず、ビクンビクンしていたはずだ。つまり、毛呂乃関は自身の寝返りとまらのビクンビクンの二つのリズムを同時に刻んでいたということだ。そう、それはあたかも指揮者が複雑なリズムを左右の手で別々に表現するのに似ている。すなわち、今朝の毛呂乃の勃起は、機械的に単調なリズムを刻むだけのメトロノーム勃起と言うよりは、複雑なリズムを壮大に表現する指揮者勃起と言う方が相応しいと私は思う」とコメントを発表。
　メトロノームにせよ、指揮者にせよ、まさに曲をつけたくなるほどに音楽的な毛呂乃の談話。古老の観客は「太平洋戦争前後に、リズミカルな取り口から『桜色の音楽』と称された横綱・照国ってのがおったが、今日の取り口はそれ以上だね」と絶賛。毛呂乃のまらの色にもよるが、「桜色の音楽」の二つ名を継いでもいいと思わせるような相撲だった。

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