まらずもうブログ

日本まらずもう協会公式ブログ

まらずもう物知り帳(9) まらずもう精神とは(中)

2009-12-19 09:05:18 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(9) まらずもう精神とは(中)】

 前回に引き続き、先場所(平成21年九州場所)のほしの山の取組から、まらずもう精神を検証していきましょう。

ケース2・取り直しの相撲

 九州場所3日目、ほしの山は取り直しの相撲の末、勝ちを拾いました。
取り直しの経緯は、以下の通りです。
「夜中2時ころ、いちど目がさめたときには、負けでした。「こりゃいかん」ともういちど寝て、6時ころに目がさめたら、すこしふくらんでいました。まあまあな角度もついていたし、いちおう勝ち・・・かな。」
 この取り直しの一番は、当時議論を呼びました。
「これが許されるなら、勝つまで寝直せばよくなっちゃうじゃないか」
「いやいや、夜中目が覚めた後すぐ寝て、朝6時に起きたというのは常識の範囲内じゃないか」
「しかし、どこまでが許されるのか、明確な規定を定めるべきではないか」
などなど。
 これは協会の検討課題ではあるのですが、現状では各力士の意思を尊重し、「まらずもう精神にのっとって判断するように」としか言いようがありません。ルールを設けざるをえなくなるまでは、極力まらずもう精神に期待しよう、というのが協会の考えです。時代とともに、ルール化しないと仕方がなくなる部分と言うのは確かにあるでしょう。例えば大相撲でも、かつては土俵上の「仕切り線」は存在せず、どの位置で仕切るかは各力士の意識にゆだねられていました。それが、かなり相手側にせり出して有利に仕切ろうとした力士が出たため、現在のような仕切り線ができたそうです。その結果、近年ではこの仕切り線を悪用して、相手が仕切り線より前に出られないのをいいことに、仕切り線からかなり下がって加速をつける力士が現れ・・・というような事態が生じています。本来の精神性に支えられていた部分が変化・劣化すると、ルールで抑え込まざるを得なくなり、その頃の精神性ではさらにそのルールを逆手に取って・・・という悪循環が生まれます。協会としても、そのような事態にならないよう、「まらずもう精神」でまるくおさめられるままのまらずもうでありたいと、願っているのですが・・・。
 せめてもの救いは、ほしの山の取り直しは、「朝普通に起きて、負けていたのだが、たまたま昼寝したら立ち合いがうまくいったから今日は勝ち」などというものではなかった、ということです。
(つづく)


   ○●○●○新弟子募集中!!○●○●○

入門希望、お問い合わせは日本まらずもう協会事務局

      ohnomatsu@mail.goo.ne.jp
まで。

   ○●○●初場所番付発表迫る!!●○●○

       番付発表は12月21日(月)
        当日夜公開予定

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« まらずもう物知り帳(8) ... | トップ | まらずもうの歴史(6) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

まらずもう物知り帳」カテゴリの最新記事