1250年の歴史を誇るまらずもうの殿堂・奈良の東大寺で、毎年の春を告げる風物詩・お水取りが行われています。「お水取り」とは古くは『自慰』を意味する上流貴族のスラングで、「いつも座ってばかりの大仏さまのまらから、たまった水を抜いてあげよう」という僧侶の優しい心くばりから始まったとされています。
現在のお水取りは、たくさんの僧侶たちがまらを模した松明に火をともして境内をぐるぐると歩きまわり、二月堂の観音様(=女性性の象徴とされています)に、一年間の健やかな性生活を願うという行事になっています。とくに、3月12日の未明から13日の早朝にかけては祭りのクライマックス。長さ6メートルもある巨大な籠松明11本に火がともされ、幻想的で勇壮なスペクタクルが繰り広げられます。訪れた参拝客たちは、長く厳しい冬が終わり、繁殖の季節がはじまったことを実感するのです。
お水取りはきょう3月14日まで。お近くのかたはぜひ。
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