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古綾瀬川の水質汚染事故 県に対応策を求めました

2017年11月20日 | 市政・議会・活動など
八潮市新町の化学品製造工場(東信化学工業・本社東京)で塩化銅溶液が古綾瀬川まで流出した事故を受けて、村岡まさつぐ県議と草加市議団は11月15日、埼玉県水環境課から聞き取り調査をおこない早急な対策を求めました。

写真1.県水環境課からの聞き取り調査(向かって右から後藤市議、平野市議、佐藤のりかず、村岡県議)

事故原因と経緯
 工場側によると、10日夜からタンク底部に亀裂が入り塩化銅溶液が流失。工場内の排水処理施設に流れたものの、同施設で受け止めきれずに2㎥~5㎥程度が工場外に流れ出たとのことです。なお、県水環境課の説明では、亀裂が入ったタンクはFRP(繊維強化プラスチック)タンクで、定期点検などの法律の定めはなく、耐用年数なども定まっていません。
県水環境課の説明では、11日10時頃に発見者から警察に「古綾瀬川で水面が青くなっている」との通報が入り、すぐに草加市役所が調査を実施したとのことです。また、「どの工場だったら川が青緑色になるような物質を取り扱っているか、可能性を絞りながら原因発生場所を迅速に突き止めたのではないか」と市の素早い対応に感謝していました。

写真2.11月12日午前の古綾瀬川(川が青緑色)


写真3.11月13日午後の古綾瀬川(見た目は元の色に…)

葛西用水や近隣への流出は?
同工場では通常、排水を排水処理施設で基準以下にまで浄化させたのち、排水路(側溝)へと流しています。そのため、今回流失した塩化銅溶液も道路などには漏れ出ることなく、排水路へと流出したようです。同工場から古綾瀬川までは約2kmも離れていますが、道路下の排水路(暗渠)を流れたため道路等への流出はなく、排水路が葛西用水の下を潜り抜けているため、葛西用水への流出もなかったとのことです。

農業・飲料への影響は?
 古綾瀬川、綾瀬川ともに農業・飲料用ではなく、取水されていないことから水道等への直接的な影響はないとのことです。事故発生以降おこなっている銅含有量の水質分析では、11日に10mg/L以上が検出されましたが、13日午後3時時点で0.5mg/Lまで下がり、排水基準の3mg/Lを下回ったようです。地元からは「塩化銅溶液は水よりも重く川底に沈殿するのでは」等の心配の声が寄せられていることを県水環境課に伝え、川底の泥等の分析もおこなうよう要望しました。
 また、埼玉県・国による古綾瀬川と綾瀬川のへい死した魚の回収作業で、これまでに200匹超を回収したとのことです。川の生態系への影響が懸念されます。

写真4.国による魚を回収するボートの搬入作業(11月13日)

県が事業者に行政処分と費用負担
埼玉県は11月15日、同事業者に対し水質汚濁防止法の規定に基づく改善命令を出しました。再発防止策等の改善が完了するまでは河川への排水を認めないもので、改善期限は11月29日です。
また、今回の事故で生じた水質調査や魚回収等の費用は、原因者責任により同事業者に請求する意向であることを県水環境課から確認しました。

引き続き、調査を進め、様々な対応策を求めていきます。
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