昨日は博多でした。
博多駅前、綺麗でした。
インプラント専門医臨床技術向上のセミナーは、天神の一番賑やかな通りの裏になる、歯科医師会館で130名以上の方が集い開催されました。
今年のテーマは一貫して適切な診断及び安全・安心のインプラント治療です。
キーワードは多数歯欠損と言うことで、丸一日セミナーでした。
強く感じたのは、義歯治療の基礎があるなしで、インプラント治療はだいぶ違うんだろうな、と言うことです。
講師の先生方は、研究用模型簡単そうに見せますが、多数歯欠損、言い換えるなら少数歯残存の状態の患者さんの研究用模型は、ちゃんと作成するだけで高い実力が必要です。
残っている歯の高さと歯がない顎の土手だけの所が混在すると、高低差が激しくて、思いのほか研究用模型作成はなかなか難しいんです。
更には、それで顎の噛む位置を正しく見い出すのも、なかなか高い実力が要ります。
そこをクリアーする、出来るには、そのDRにかなりの義歯の実力が求められることでしょう。
セミナーの意図は良く分かります。
インプラントを多数歯欠損に用いて審美的機能的に満足行くように治すには、予めその患者さんの完成した理想的な歯並びが見えて来ないと難しいです。
患者さんは、ただインプラント埋めれば治る、と考えていますが、そんなに単純なものではありません。
家を建てる時と単純に柱建てて壁嵌めて屋根被せれば出来る、とは誰も信じないでしょう。
それと全く同じで、多数歯欠損のインプラント治療も色々考慮しなければならないし、又ちゃんと出来てないと治らないのです。
こう言う勉強会は良い催しでしょう。
しかし、じゃあどれくらい分かって、技術的に出来てるのか?私には不安です。
単純に研究用模型一つにしても出来る方がどれだけいるのか?
インプラント業界は義歯治療苦手な方が多数派です。
義歯が苦手だからインプラントに走った筈、だから私自身はお前は義歯得手ならインプラントなんでやるんだ、と色々と干渉され苦労した、と言う過去が私の記憶によぎります。
あれだけ綺麗な研究用模型作りしたり、噛む位置決めちゃんとした計画立てられるのか?
まずそこからでしょう。
基礎がしっかりしていない所には堅牢な建物は立ちません。
何故多数歯欠損のインプラント治療が、即時荷重インプラントが上手く行かないのか?私には答えが見えますが、この壁、課題越えるのはインプラントに特化した方には難しいだろう、と感じられて仕方がないです。
何故なら義歯治療はかなり難しいからです。
やはり、多数歯のインプラント治療、特に即時荷重とかは、専門家が扱うべきだろう、と考えます。
まだまだ課題山積なねが、インプラントの実態。
そんな感慨を抱きながら、帰る私です。
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