この患者さんは93歳の男性の方です。
実は写っている下顎の臼歯部は即時荷重インプラントをして、7年前に治させていただいています。
今回側切歯の歯髄炎で修復になりました。
で、汚れに付き難い、オールセラミックで、しかもお手軽な治療費(5万)で治せるので、選択されました。
口腔清掃効果を考えて、非常に良い選択をされた、と思います。
咬合力が強く掛からない部位ですし、セレックはこう言う部位への即日修復にはもってこいです。
最近は改良版のe-maxと言うのも出て、これが大臼歯部でも使えるそうなので、単独歯の修復には非常に良いです。
即時荷重と言う、即日修復目指しているうちの治療方針にもピッタリです。
即時荷重インプラント治療への応用も出来れば良いかな、と思うんですが、どうしても骨が固まるまでの期間(最低2ヶ月弱)がまだ心配で、使いこなしきれていないです。
但し、EAOの最新情報では、即時荷重即時修復でイタリアあたりのグループがかなりやりだしている、と言う情報があり、凄く気になっています。
それを達成する特徴は、高トルク、強い力を掛けて植立することだそうで、話しに聞くと100Nと言う凄い高いトルクを掛けるそうです。
即時荷重を目指す場合、35Nと言うのが一つの指標ですが、それ以上力掛けると骨が圧力で壊死する、と従来言われて来ましたが、例のグループは100N掛けても骨は大丈夫、と主張しその論文を出しているようです。
私の経験でも、かなり賛成出来ることがあり、実は植立用の力掛けるトルクデバイスを折ってしまった経験があるんです。
メーカーに聞いたら100Nまでは何とか行けるように作っている、と答えが返って来て、折った報告は聞いたことがないです、とビックリされてしまいました。
私は強力な力を掛け100N超える力を掛けてインプラント植立していた、と言うことです。
では、それがダメになったかと言うと、大丈夫なんです。
で、これなら即時修復も行けるんじゃないかな、と感じてはいます。
しかし、怖がりな私なので(殆ど信じていただけませんが)、様子見ながら仮歯で噛めるようにやり始めています。
仮歯の素材は、プラスチックなので、それ自体にショックを緩和する能力があるので大丈夫なんでは?と考えていて、即日のセラミックはまだ出来てません。
550症例以上即時荷重成功させ続けて来ててても、まだ超えるべき課題があります。
最終課題は、即日セラミック修復です。
患者さん達の為、今日のような症例報告が沢山出来る時代が早く来ることを心から願っています。
即日に治せるインプラント、歯冠修復。
夢が達成されるまで後ほんの少しです。
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