のりまき家のHAPPY LIFE DIARY

どこまで続く?子育て時々自己主張!!

篤姫を見ない理由

2008年02月05日 23時20分07秒 | 仏像・歴史
宮崎あおい主演の「篤姫」が始まった。
宮崎あおいは好きだ。大河ドラマも歴史も好きだ。
だけど見る気がしない。

理由はいたって簡単。
薩長の話なんか見てられっか。

我ながら驚くべき時代錯誤だと思う。
時代錯誤だと思うが、嫌いなものは嫌いなのだ。


歴史は勝者によって作り変えられる。
「作られる」のではなく「作り変えられる」のだ。

例えば古代、飛鳥時代。
聖徳太子は日本を中央集権国家に作り上げ、仏教により国を治め、隋と対等に渡り合った古代史上最大のヒーローとして知られている。
一方、時の権力者蘇我馬子、蝦夷、入鹿の一族のイメージは悪い。横暴なイメージの馬子、蝦夷は太子の子孫を滅ぼしたとされ、その因果といわんばかりに入鹿は大化の改新で首をはねられる。
しかし本当のところは聖徳太子と蘇我氏は同族といえるほどの強い血縁関係にあり、決して対立する間柄ではなかったし、実は聖徳太子の偉業の数々もその真偽については定かではない。また太子の子孫を殺害した一味に巨勢徳太という人物がいるのだが、なぜか大化の改新後要職に就いている。
これは一体何を意味するのか。
結論をいえば、大化の改新というクーデターで蘇我氏の排斥に成功し実権を握った藤原氏が、歴史を作り変えたのだ。
聖徳太子を聖化することで善とし、蘇我氏を悪とすることで、クーデターの正当性が付与され藤原氏による勧善懲悪ストーリーが出来上がる。その後、日本書紀などのオフィシャル歴史書を創作してしまえば一丁あがりである。
敗者の真実は歴史に残らないのだ。

もうひとつ幕末の例を挙げる。
坂本龍馬という脱藩志士がなぜか人気だが、司馬遼太郎なる作家が思い入れたっぷりに書いたフィクションを読んで、事実とごっちゃになっている場合が多い。
坂本は武器商人であり、薩長同盟により長州に大量の武器を売ることに成功した。後に海援隊となる亀山社中もやくざのようなものだったという説もある。
さらに面白いのは、坂本龍馬が有名になったのは後世であり、それは明治新政府の要職を薩長閥により独占されるのを面白く思わない土佐閥によって誇大にアピールされたものだということ。
歴史は様々な思惑によって操作されるのだ。

この「篤姫」も、どうせ勝者の論理で作り変えられた話だ。だから薩長は嫌いなのだ。
とはいえ、そもそもフィクションなんだからそんなにアツくなるなよとも思う。
自分の「薩長嫌い」は西に対する偏狭な対抗意識であり、歴史上虐げられてきた東北に対するひいきと愛着の表れなのである。自分でもそこんとこはよくわかっている。

そもそも縄文人は西からきた弥生人に駆逐されながら交じり合ってきた。
古代、蝦夷は大和朝廷に抵抗しながらも徐々に北に追いやられ、アテルイとモレの反乱を最後にほぼ平定された。
平安末期、日本では京都に次ぐ規模と隆盛を誇った平泉、奥州藤原氏は、あまり知られていないが源頼朝軍と天下分け目の大激戦を繰り広げ、中尊寺金色堂を残して焼け野原となった。
近世、小田原の北条攻めに際し、東北の雄伊達政宗は豊臣秀吉に投降・参陣するも国替えを命ぜられる。一方、投降することを拒んだ久慈の九戸政実は一族郎党を徹底的に殲滅させられた。
そして幕末、仙台藩を盟主とする奥羽越31列藩同盟は新政府軍の圧倒的戦力の前に次々に打ち破られ、会津や長岡の悲劇を生む。

東北は、いつの時代も西からの勢力に駆逐されてきたのだ。


一気に思うがままに書き連ねたら、話が変な方向に進んできたなア。
ウンチク語りたいだけみたいになってきたなア。
なんだっけ?ああ篤姫ね。


ともかく以上をまとめると、、、

歴史は作り変えられている。
敗者の歴史にこそ真実がある。
地元LOVE。

まあ、篤姫を見ない本当の理由は、単に初回を見逃したからのような気もするわけだが、ここまで散々書き散らかした後にそんなこと今さら言えないわな。(のり)

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