最近,携帯電話などにも,CDMAと表示されるようになりましたが,そのCDMAとは,どういう通信方式かというと,原理は簡単,鶴亀算と似ています。
鶴亀算とは,鶴と亀を合わせた数と,足の合計数だけが分かっているときに,鶴と亀がそれぞれ何匹ずついるかを求める演算です。
例えば、
ツルとカメがあわせて8匹,足の数があわせて26本であるとき,ツルとカメは,それぞれ何匹いるでしょう?
という,例の問題です。
鶴亀算
鶴亀算(つるかめざん)
小学生でも解けますが,中学で習う連立一次方程式で書くと次のとおりです。
鶴がx羽,亀がy匹とすると,頭の数の合計はa,足の数の合計がbなので,
x+y=a
2x+4y=b
と表すことができます。
--------------------
(他の通信方式と比べるため,ちょっと脱線。)
鶴と亀の情報(数)を相手に,伝えたい場合にどういった通信方式があるか?
情報の伝達において情報とは,文字ごとに割り当てられた数字や,音声や,画像をデジタルデータに変換した数字ですが,ここでは,情報を簡単のために,鶴の数,亀の数としておきます。
時分割多重とは:
時間をずらして,伝送する方式で,タイムスロット毎に,鶴と亀の数x,yをそれぞれ送ります。
トランシーバで,交互に,鶴さんと亀さんがお話しするイメージです。
TDMAとも言います。
周波数分割多重とは:
複数の周波数チャンネルで情報を伝送する方式で,異なる周波数(チャネル)を用いて,鶴と亀の数x,yを送ります。
テレビのチャンネルのように,xチャンネルが鶴放送,yチャンネルが亀テレビといったところです。
FDMAとも言います。
符号分割多重とは:
鶴と亀の数を直接送るのではなく,頭と足の数のみ送ります。
CDMAとも言います。詳細は,以下で説明します。
--------------------
鶴亀多重による,CDMAの場合は,
鶴の数と亀の数を,頭の合計数と,足の合計数に変換して送信します。
具体的には,
送信側で,鶴と亀の数x,yから,頭と足の合計数a,bを求めます。
そして,頭と足の合計数a,bを送信します。
受信側では,頭と足の合計数a,bを受信し,演算によって,鶴と亀の数x,yを求めます。(これは,中学で習う,連立一次方程式を解く作業になります。)
何で,こんな面倒な計算が必要になるのに,わざわざ変換して送るのかというと,
この変換によって,TDMAやFDMAと比較して,雑音(ノイズ)に強くなったり,一種の暗号化なので,盗聴にも強くなるためです。
なお,それぞれの「頭の数,足の数」が拡散コード(拡散符号)と呼ばれます。
鶴の拡散コードは,「1,2」で,亀の拡散コードは「1,4」です。
拡散コードは,呪文の「ひらけ~ゴマ」とか,忠臣蔵の討ち入り時の合言葉,「山,川」のようなものと思ってください。
p.s.
ツーカーがサービスを停止したので,うちの奥さんが,auの携帯をもらう。
携帯にCDMAと書いあるが,ぜんぜんわかっていないだろうなぁ・・
CDMA(符号分割多重)でなく,鶴亀多重といったほうがわかりやすいかも。
でも,携帯に鶴亀多重と書いてあっても,おめでたいが,デザイン的にはカッコ良くないか。
直交鶴亀算 -CDMAの原理(2)-
符号分割多重 聖徳太子の出現 -CDMAの原理(3)-
鶴亀算とは,鶴と亀を合わせた数と,足の合計数だけが分かっているときに,鶴と亀がそれぞれ何匹ずついるかを求める演算です。
例えば、
ツルとカメがあわせて8匹,足の数があわせて26本であるとき,ツルとカメは,それぞれ何匹いるでしょう?
という,例の問題です。
鶴亀算
鶴亀算(つるかめざん)
小学生でも解けますが,中学で習う連立一次方程式で書くと次のとおりです。
鶴がx羽,亀がy匹とすると,頭の数の合計はa,足の数の合計がbなので,
x+y=a
2x+4y=b
と表すことができます。
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(他の通信方式と比べるため,ちょっと脱線。)
鶴と亀の情報(数)を相手に,伝えたい場合にどういった通信方式があるか?
情報の伝達において情報とは,文字ごとに割り当てられた数字や,音声や,画像をデジタルデータに変換した数字ですが,ここでは,情報を簡単のために,鶴の数,亀の数としておきます。
時分割多重とは:
時間をずらして,伝送する方式で,タイムスロット毎に,鶴と亀の数x,yをそれぞれ送ります。
トランシーバで,交互に,鶴さんと亀さんがお話しするイメージです。
TDMAとも言います。
周波数分割多重とは:
複数の周波数チャンネルで情報を伝送する方式で,異なる周波数(チャネル)を用いて,鶴と亀の数x,yを送ります。
テレビのチャンネルのように,xチャンネルが鶴放送,yチャンネルが亀テレビといったところです。
FDMAとも言います。
符号分割多重とは:
鶴と亀の数を直接送るのではなく,頭と足の数のみ送ります。
CDMAとも言います。詳細は,以下で説明します。
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鶴亀多重による,CDMAの場合は,
鶴の数と亀の数を,頭の合計数と,足の合計数に変換して送信します。
具体的には,
送信側で,鶴と亀の数x,yから,頭と足の合計数a,bを求めます。
そして,頭と足の合計数a,bを送信します。
受信側では,頭と足の合計数a,bを受信し,演算によって,鶴と亀の数x,yを求めます。(これは,中学で習う,連立一次方程式を解く作業になります。)
何で,こんな面倒な計算が必要になるのに,わざわざ変換して送るのかというと,
この変換によって,TDMAやFDMAと比較して,雑音(ノイズ)に強くなったり,一種の暗号化なので,盗聴にも強くなるためです。
なお,それぞれの「頭の数,足の数」が拡散コード(拡散符号)と呼ばれます。
鶴の拡散コードは,「1,2」で,亀の拡散コードは「1,4」です。
拡散コードは,呪文の「ひらけ~ゴマ」とか,忠臣蔵の討ち入り時の合言葉,「山,川」のようなものと思ってください。
p.s.
ツーカーがサービスを停止したので,うちの奥さんが,auの携帯をもらう。
携帯にCDMAと書いあるが,ぜんぜんわかっていないだろうなぁ・・
CDMA(符号分割多重)でなく,鶴亀多重といったほうがわかりやすいかも。
でも,携帯に鶴亀多重と書いてあっても,おめでたいが,デザイン的にはカッコ良くないか。
直交鶴亀算 -CDMAの原理(2)-
符号分割多重 聖徳太子の出現 -CDMAの原理(3)-
CDMA方式で鶴亀算を利用しているとは驚きです。
CDMA方式だとアンテナな本数が沢山必要となり、通信
会社側のコストが高くなりそうな気がするのですが、大丈夫
なんでしょうか?
私は文型なので、行列は大学で学んだのですが、フーリエ変換は初耳ですね。経済学で使うのでしょうかね??
ご心配ありがとうございます。アンテナは、一本でいいです。
直接拡散CDMA方式は、チップレートでみると、直交鶴亀多重(直交時分割多重)で伝送するため、アンテナは1つで、かつ、1つのキャリア周波数で、複数ユーザが通話可能です。
鶴亀に限らず、鶴亀いかタコでも可能です。
ただ、これとは、別の理由で、たとえば、ビルや山などの障害物をさけるため、ローミング(移動による基地局切り替え)のため、電波障害のため、などの理由で、常時、複数本のアンテナから電波を受信してはいますが。
◆パセリ(6109)様
経済のことは、わかりませんが、いろんな分野に応用できると思います。
フーリエ変換とは、簡単に言うと、時間軸と周波数軸の変換でして、たとえば、太陽の光を見て、蛍光灯でも白熱電球でもよいんですが、これは、時間軸でみると、ただの波ですが、
これをプリズムをとおすと、複数の色に分かれます。
この分かれた光の色の帯(「スペクトル」といいますが)
これは、横軸に周波数をとって、光の成分をあらわしたことになるので、簡単にいうと、これがフーリエ変換のようなものです。