傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

NHK報道:「アニメの若手 年収100万円」の報道について

2009-05-24 06:00:34 | 社会

NHKニュースが「アニメの若手 年収100万円」で、「海外でも高い人気がある日本のアニメ産業の労働環境をめぐるシンポジウムが東京で開かれ、20代の若手スタッフの平均年収が100万円余りで、優秀な人材が育たないなど、問題を訴える意見が相次ぎました。」と報道しています。
一方、麻生政府は2009年度補正予算案に、「国立メディア芸術総合センター」(仮称)の建設費用117億円を計上しており、11年度の完成を目指すとあり、麻生政府のソフトパワー政策は、アニメの名前を借りた「天下り組織つくり」ですね。

NHKニュースの「アニメの若手 年収100万円」を、転載すると、

”「海外でも高い人気がある日本のアニメ産業の労働環境をめぐるシンポジウムが東京で開かれ、20代の若手スタッフの平均年収が100万円余りで、優秀な人材が育たないなど、問題を訴える意見が相次ぎました。

シンポジウムは、アニメ作品の演出家や、「アニメーター」と呼ばれる絵を描くスタッフで作る団体が開いたもので、団体が去年からことしにかけて行った労働調査の結果を基に議論が交わされました。
調査にはおよそ700人のアニメーターや演出家から回答が寄せられ、それによりますと、平均年収は、20代の若手で110万円、30代でも214万円で、ほかの産業に比べて大幅に低い水準になっています。

また、アニメの制作会社と雇用に関する契約を結んでいないという人が全体の47パーセント、健康診断を今まで受けたことがないという人が38%いて、不安定な雇用の実態が浮き彫りになっています。
日本のアニメは世界的に高い評価を受けていますが、一方で、少子化などの影響で、国内の市場規模は3年前から頭打ちになっており、シンポジウムの出席者からは「今のような労働環境では若手の才能が育たず、産業の先行きが危ぶまれる」といった意見が出されました。
そのうえで、スタッフに固定給を導入することや、制作単価を見直すことなどが提案され、シンポジウムを主催した団体では、今後、スタッフの労働環境の改善について制作会社などと協議を進めることにしています
。」”

と、アニメ産業の制作現場の悲惨な実態を報道しています。

当方は、本ブログ「麻生首相、中国でアニメで感嘆も結構ですが?中国の動漫政策は国策ですよ。」で、遠藤誉女史が、日経ビジネスに、【中国動漫新人類」はどこへ行くのか】で、中国は、動漫(アニメ・漫画)は、国策になっていることを紹介し、永沢徹氏(弁護士)の「アニメ業界の「下請いじめ」が明らかに。」で、日本のアニメ産業の制作実態は、悲惨な状態にあることを書きました。

また、本ブログ「麻生政府のソフトパワー政策は、予算計上ありきですね。」では、朝日新聞の記事「アニメバブル崩壊 DVD不振、新番組も減」で、アニメバブル崩壊し、アニメ産業は退潮産業とし、岸 博幸教授の「経済産業省のコンテンツ行政に潜む致命的問題点」で、経済産業省のコンテンツ政策を批判を紹介しました。

一方、読売新聞が「日本製「性暴力ゲーム」欧米で販売中止、人権団体が抗議活動」で、日本では児童ポルノなどの法規制が緩く、海外の人件団体から日本政府に批判されていると書きました。

当方は、日本のアニメ業界は、人員の余剰、質の劣化が潮流で、日本のアニメーションや映画などコンテンツが国際的に評価が高いというのは、一部のクリエータの作品が際立っているだけで、日本のアニメ市場は、凋落傾向で、漫画、アニメの展示施設の「国立メディア芸術総合センター」(仮称)に建設費用117億円を計上することは、アニメの名前を借りた役人の天下り組織をつくるだけで、無駄・無用と思っております。

ソフトパワー政策は、一理あり、肯定的ですが、既に、アニメ産業は退潮傾向であり、劣悪な国内制作現場、中国ら制作を委託、質の劣化、海外から批判などアニメ産業は、過去の遺産で食いつないでいるのはないかと思っています。
まずは、岸 博幸教授が提起している「知財の権利ビジネスの環境整備」が最優先課題ではないでしょうか?
117億の「国立メディア芸術総合センター」(仮称)の建設費用が予算計上できるのであれば、アニメ労働環境の良化に、何か、方策があるのではないかと思いますね。

当方は、アニメ制作の労働環境の良化の必要性で感じますが、3Dの取り組みも重要と思っています。
3D化の動きは、シネマ、アニメでは潮流であり、放送分野にも動きがあり、日本は3D化に遅れをとったら、コンテンツ産業は致命的になるのではないかと思っています。

日本のコンテンツ情報を国内外に発信、ポータルサイト「JAPACON]を立ち上げ、運用していますが、当初の目的を達成しているのでしょうか?
疑問ですね。




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