今週の月曜日は施設行事の<お花見会>でした。外出の機会が少ない施設の入所者の皆さんに、建物の外に出て、桜の花を見ながらリフレッシュしていただこうという企画です。毎年開かれている会で、昨年は施設の庭にある桜を見たのですが、今年は施設から200mほど離れた場所にある山桜を見に行きました。
山間にある私たちの施設の地域では、街中の桜より遅れて開花しますが、今年の開花はだいぶ早く、例年より前倒しで日程を組んだものの葉が目立ち始めていました。
雨が降らないまでも、寒かったり、風が吹いていたりして、外出に適さない環境の日では行事の中断や中止、延期も考えなければなりませんが、この日の天候は晴天、気温も20度以上まで上がり、外出には最適な環境が整いました。
入所者60名中、入院されていたり、体調がすぐれない方を除いた53名の方々がお花見会に参加されました。一班あたり10~16名、午前中に二班、午後に二班に分かれて、7名の介護職員と1名の看護師がこの行事に関わりました。入所者の往復は全て車いすの介助が必要で、その時間もかなり割かれてしまい、桜の木の下で過ごしていただく時間は10~15分程度ですが、その間、ジュースで水分補給をし、春にちなんだ楽曲をCDラジカセで流し、歌える方には一緒に歌っていただきました。
“花”や“さくらさくら” などの唱歌は、皆さんが歌詞をよく覚えておられて、歌詞カードが無くても歌える方が各班で数人いらっしゃいました。「春にちなんだ」歌ではありませんが、“上を向いて歩こう”も何人かの方が歌うことができていました。皆が一緒に歌える歌というのは、やっぱり楽しいものです。
滅多に外出の機会が無い施設入所者の方々にとって、ほんの200mとはいえ、いつもとは違う場所、景色を見られることは、心身にとても良いことだと思います。屋内で飾られた花や写真、テレビの中だけの景色ではなく、実際の風景を見るのは全く違う感覚でしょう。そして自由に外出することが可能な私たちより、ずっと楽しめることになったと思います。
道すがら、自生しているスミレやタンポポ、スイセンなどの花が見られたり、 先週末に降った大雨で露わになった、イノシシが通った跡と思われる獣道を発見したりと、私たちにも珍しいものを見ることができました。
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