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世界はやがてジャパネスクの時代を迎える(非公式)

露骨に生じた株価下落をどう考えるべきか 狙われるアベノミクスの運命は?

2014-04-14 | 米欧・枠組み・金融資本主義

あらためましておはようございます、皆様!原田武夫です。

先週金曜日までに急落した日本株マーケット。
その展望やいかに??

「木を見て森を見ない」
ではなく
「森を見て木を見ない」
ことが必要です!!

では、そこで必要となってくる”森”とは一体何なのか??

つい先ほどアップ致しました!
どうぞご覧ください。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/haradatakeo/20140414-00034450/

(※そしていつものとおり・・・Yahoo!ニュース画面上で「いいね!」を押して頂くか、あるいはツイートして頂ければ幸いです。いつもどうもありがとうございます!!)

 

https://www.facebook.com/iisia.jp/posts/644449552292936?stream_ref=10


 

2014年4月14日 8時0分

オバマはなぜこの時期にローマ法王フランシスコを拝謁したのか?(出典:米大統領府)

「暴落」した我が国の株式マーケット

先週4月11日(金)の東京株式マーケットは終値ベースで日経平均株価が対前日比で340.07円下落し、13960.05円となった。同日のニューヨーク株式マーケットでもダウ平均株価の終値が対前日比で143.47ドル下落し、16026.75ドルまで崩落した。こうした展開の中、富裕層を含む「個人」において大きく動揺が走っている。

私の研究所が公表している音声教材「週刊・原田武夫」(2014年4月11日号)においても詳しく述べているのだがこうしたマーケットの状況は様々な角度から見て、複合的な要因によって生じていると見るべきである。例を挙げるならば次のとおりとなる:

 

●日本銀行が金融政策決定会合(7・8日)で追加緩和を決定しなかった。それに先立つ欧州中央銀行(ECB)の定例理事会(3日)でもユーロ高・円安を招く金利引き上げが決定されず、また我が国でも期待されていた公的・準公的マネーの大量動員が今月(4月)の段階で始まる気配が見えていない。そうした状況の中、引き続き高い割合で空売りを続けていた米系を中心とする海外ヘッジファンドたちが5月決算を前に一斉に手仕舞いを始めた

●こうした中で11日は特別清算日(SQ)にあたっていたわけであるが、場外で巨額のポジション解消を図る投資主体があり、そのために指標である日経平均株価の引き下げが発生した

●一方、為替レートを見ると大量の「円買い」が行われたことが判明している。その主体が誰であったのかは完全に明らかになっていないが、規模や様相などから判断して中国人民銀行の動きが決定打になったと考えられている

 

今こそ必要とされている「情報リテラシー」

翌12日、東京・渋谷で行った「IISIA教材トライアル・セミナー」において、私はこうした展開を踏まえ、こんな風に説明した:

 

「英国・ロンドンにおいて国際金融資本ロスチャイルド家の『分家』を創始したネイサン・メイヤー・ロスチャイルドはこんな風に云ったといいます。『歴史が創られるのは舞踏会でヴァイオリンがかき鳴らされている最中ではない。戦場で砲弾が飛び交っている時にこそ創られるものなのだ』今が正にその時なのであって、現実から目を逸らしてはいけません」


都合の悪い展開になると私たちの行動は次の2つの傾向の内、どちらかを示すようになりがちだ。まずそうした「不都合な真実」をあくまでも認めないという態度である。最先端の脳科学が明らかにしているとおり、私たち人間の脳は過去の経験が蓄積して創り上げられていくテンプレートに入ってこない事実があると、処理のために莫大なエネルギーがかかることをまずは忌避しようと、「不快感」を覚え、これを排除しようとするようにプログラムされている。そのため「臭い物にはフタをする」という態度に出てしまいがちなのだ。

あるいは突然の展開を前に狼狽し、私たちは様々な情報をかき集めようともする。しかしその結果、余りにもたくさんの情報があつまってしまい、結局「判断停止」に陥ってしまうのだ。このことに関連して、かつてノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンは1971年の段階でこんなことを言っている:

 

「情報は受け手の注意力を衰えさせる・・・(中略)・・・このため、大量の情報は注意力の欠如を引き起こす」

 

事ここに及んでもこの2つのどちらかに陥っているとするならば、私たちに明るい未来はない。そうではなくて、私たちは一方において情報過剰による判断停止に陥ることなく、他方において自らの脳内のテンプレートの柔軟性を保つようにすることで、常に「想定外」を「想定内」とする準備を整え、いざという時でも機敏に動けるようにしておくべきなのだ。そのためにはノイズではなく真に有益な情報を選り分け、かつこれを的確に読み解くことで「意味」を取り出し、さらにはそこから未来に向けた戦略シナリオを創っていく能力が不可欠である。情報をベースとしたこのような総合的な能力のことを「情報リテラシー(information literacy)」と呼ぶ。

この「情報リテラシー」は誰でも持っているように聞こえて、その実、余り持っている人は私たちの周りにはいない。なぜならば「想定外の事実に直面しても動揺しない」ということはイコール、「それに惑う人が出て来ることを前提に先回りして動けること」も意味し、非常に限られた人たちしか元来これを持ち得ないからである。すなわち社会に対してコンセプトや思考の枠組みを提示する人たちがこれにあたる。米欧の社会でいえば、この能力を持ち合わせているのは第一に「根源的な階層」、すなわち王族たちであり、第二にこれを手伝う「番頭格」とでもいうべき階層(大統領・首相・コングロマリットのCEOら)ということになってくる。つまり米欧の統治エリートたちが持っている能力がこの「情報リテラシー」なのである。

したがって欧米から世界を取り仕切る彼ら・彼女らの目から見て、現在の事態の進展は「想定外」ではなく、むしろ「想定内」というべきなのである。ここにマーケットとそれを取り巻く国内外情勢を読み解く本当の鍵がある。金利や指標となる数値をにらめっこしていても、「これから」に向けた本当の解はないからである。

米欧の「根源的な階層」はアベノミクスをどう見ているのか

海の向こう側に暮らす「根源的な階層」からすると、我が国のアベノミクスはどのように見えるのだろうか。私の研究所が発行している公式メールマガジン(無料)で明らかにしてきているとおり、これまでの経緯も踏まえてまとめるならばこうなる:

 

今起きていることの根底にあるのは太陽活動の異変である事実、2012年7月23日に発生した巨大な太陽嵐は仮に発生のタイミングが「9日」ずれていたとすると地球に甚大な影響を与えたはずであることが明らかになっている。そして太陽活動の異変をバックに生じているのが地球上の、特に北半球で顕著な気候変動であり、これまでの金融拠点(ニューヨーク、ロンドン・シティ)では明らかに極端な寒冷化が持続的に進んでいる

寒冷化が進むと世界経済は徐々に「デフレ縮小化」していく。なぜならば気温の低下は私たちの免疫能力を引き下げ、活動が不活性化するからである。1970年代以降、米欧が明らかに極端な形でインフレ誘導を行い、バブルを発生させたり、あるいは長期間にわたる量的緩和を行ってきたのは「そうなることが分かっていたから」である

●そのような中で我が国は1980年代後半、一足先に資産バブル(「平成バブル」)を経験しながら、1990年に入ると早々に盛大な形で「バブル崩壊」を経験した。しかもそれ以降、20年余りにわたり大量の国富(金融資産)を抱えつつも、歴代の政権は一切、抜本的な施策を打つことが無かったのである。そのような状況を米欧は我が国の無能さゆえの現象と揶揄し、嘲笑の対象としてきた。また我が国の国内ではこうした米欧の統治エリートに迎合する勢力が「極端な構造改革の推進」や「ガラパゴス化忌避」といった動きを繰り広げてきた

●だが、いよいよ欧州においてスペインがデフレーションに転じ、これがユーロ圏、さらには米国へと蔓延しかねない現段階が到来するのとほぼ同時に我が国はいきなり「円安誘導に伴う株価引き上げ策」という意味でのアベノミクスを開始したのである。昨年(2013年)春の段階で米欧の統治エリートに付き従う越境する投資主体たちは明らかにそこで我が国が抱く真意をはかりかねており、まずは「日本の真意を探るためにも、そこで始められた資産バブルに乗り、様子を見る」という形で対応した

●もっともそのまま推移してしまうと、全体がデフレでありつつも、我が国だけが遅れてインフレ誘導を行う形になると、下手をすると世界中のマネーが我が国に集まってしまいかねない。このことは我が国にとっては喜ばしいことだが、裏を返すと米欧の統治エリートらにとっては重大な危機が到来することを意味する。なぜならば従来の「金融拠点」、さらには金融資本主義という思考のフレームワークやコンセプトを創り出す役割を我が国に譲り渡さざるを得なくなってくるからだ。そこで米欧の統治エリートは事ここに及んでアベノミクスの売り崩しを盛大に行った

 

こうした米欧の側における転調は、それに敏感であり、連動している言動をとることで知られる一部の日本人の動きからも容易に見て取ることが出来る。昨年(2013年)11月12日に突如、欧州系年金基金が大量の日本株買いを行い、これに慌てた米系ヘッジファンドたちが空売りのポジションを一斉に解消し、逆向きに動き始める中、グローバル・マクロ系ヘッジファンドが参戦することで一気に日経平均株価が高騰したのも、こうした戦略の一環であったと考えることが出来る。つまり正に「上げは下げのため」「ルシャトリエの原理」だったわけであり、情報リテラシーの欠如からそれとは逆向きに動いてきた我が国の「個人」はそうした戦略について知る由もなく、時に巨額の損失を余儀なくされてきたというわけなのである。

狙われるアベノミクスの運命やいかに

米欧の統治エリートの側において、我が国によるアベノミクスを筆頭とした新たな動きを尻目に「これまでのシステムを維持する」という決意がここに来て暗に示されている。それは一つには3月末から4月初旬にかけてオバマ米大統領、そしてエリザベス英女王が相次いでヴァチカンを訪問し、ローマ法王フランシスコに謁見したこと、二番目としてそのヴァチカンがグローバル・マクロ(国際的な資金循環)におけるこれまでの中心的な存在であった宗教事業協会(通称「ヴァチカン銀行」)を存続させることを正式に表明したことである。そうした中、アベノミクスが順調に進み、世界中からマネーが集まることで我が国が急浮上することなど、米欧の統治エリートらにとっては今や「論外」というわけなのだ。

このように「根源的な階層」の視線でモノを考えるならば、今や狙われているのはアベノミクスであり、かつその担い手である安倍晋三政権であることは間違いないのである。消費増税が始まってから一向に景気がよくならず、その象徴として株価の暴落が続くということになってくると、「事実上の円安誘導による日本株高としてのアベノミクス」という一本足打法に頼ってきた安倍晋三政権を巡り、政局となってくるのは間違いない。政権を去ったはずの民主党の、しかも米国筋と連動した動きを見せることでよく知られている一部の有力議員たちがこのタイミングで政治資金パーティを相次いで開催している点がとても気になる。「アベノミクスは終わった」という大合唱がどこからともなく海の向こう側から聞こえるようになってくると、これまで盤石のように見えた安倍晋三政権は一気に瓦解する危機に瀕することは間違いない。

無論、そうした流れになることを見越して安倍晋三政権の側においても何らの手を打っていないわけではない。経済・金融政策において「アベノミクスの失速」という大失点を抱えるリスクが生じてきている以上、それ以外の政策分野で高得点を得ることしか安倍晋三総理大臣に残された道はない。そう考えるとここに来て急に進み始めた日朝交渉の真意も理解出来るわけであり、その当座の着地点は「安倍晋三総理大臣による電撃訪朝と日朝首脳会談の実施」が来月(5月)早々に行われることに求められてくるのだ。無論、そこでは大量の経済支援実施の約束と引き換えに、日本人拉致被害者の帰還というディールが前提となるのは言うまでもない。

対する米欧の統治エリートたちもそのまま黙ってみているわけがない。あの手この手で安倍晋三政権の行方に立ち塞がる一方(例えば米韓空軍の合同演習をきっかけとした「北朝鮮との不慮の衝突」を通じ、第二次朝鮮動乱の一歩手前にまでリスクを高める、あるいは我が国において「想定外」のテロ(北海道など)を誘発させる等)、それでもなお万が一にも安倍晋三政権がそれをすり抜け、更なる消費増税の判断基準となる今年(2014年)7~9月期における経済指標の大幅な改善に向け、ありったけの公的・準公的マネーを投入することにより日本株高を誘導し始めることに備え、度重なる暴落の中で日本株の現物株を静かに、しかし大量に買い続けるという動きを見せていくのである。事実、対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース) 我が国の財務省が発表している「対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)」の最新号(4月10日発表)によれば、3月29日まで日本株を大量に売り越していた外国勢がここに来て大幅な買い越しに転じていることが分かる。ここで彼らが狙っているのが、狼狽売りを続ける我が国の「個人」が保有する株式なのだ。

いずれにせよ我が国の「個人」にとってますます欠かせなくなってくるのが、こうした視点で物事を見ることを可能にしてくれる「情報リテラシー」だ。ますます激しくなってくるマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の見せるヴォラティリティの中で、正しい舵取りをするために不可欠な情報リテラシーを一日でも早くマスターすることが、生き残りのために必須の展開になっている。


原田武夫

株式会社原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役

http://bylines.news.yahoo.co.jp/haradatakeo/20140414-00034450/


 

露骨に生じた株価の下落をどう考えるべきか? (連載「パックス・ジャポニカへの道」)

http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/1e69dc25a7d984ace597387650f4d311



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