1位 スイス18個
2位 韓国16個
3位 南チロル・イタリア連合11個
4位 ドイツ10個
5位 日本8個
何の数字か分かる人はたぶん優秀な職人だ。
これは、今年フィンランドで開催された第38回技能五輪国際大会での各国の総メダル獲得数だ。技術立国日本を長らく支えてきた職人たちは今年も大健闘した。しかし、70年代から80年代はもっと凄かった。殆どの大会で金メダル獲得数第1位になり総メダル獲得数でも1位になることが多かった。
先週NHKで放送された『モノづくり・職人たちの攻防』を興味深く観た人も多いだろう。東京下町の街工場の発展と衰退、職人たちの国際競争の激化、再生の物語だった。特に中国の追い上げが急で、日本や欧米から進出した大手メーカーに部品を提供するために必然的にその技術水準は上がる。技術水準の向上が自分の生活を豊かにし、自分の国を発展させることに気が付いた発展途上国の人々はこれからも同じ道を歩もうとする可能性が高い。技術水準で追いつかれ、技術で先行したことが国際的なアドヴァンテージにならず、また、逆に低下するようなことがあれば非資源産出国日本は没落するしかない。JR西日本の事故をみるまでもなく、また最近の耐震偽造問題でも日本の技術は今岐路に立っている。様々な職場で、現代では正社員と非正社員が一緒に働くようになった。そこに職場の一体感はあまり持ちえず、技術全般の低下が心配される。また、そんな環境では技術の伝承もうまくいかない。だからこそ政府は、日本人にモノつくりの誇りや感動、そこから得られる個人の生活の充実や安定を新たな時代にふさわしい政策で提供しなければならないと思う。技術を伝えられる教育、安全を教えられる職場、人間を真に豊かにする職業意識。これらは国がしっかりと予算を組まないと実現しない。しかし現実は、この国の表面的で、GDP的な豊かさを維持するために、多分、竹中平蔵氏をはじめとした新自由主義者達は、それを金融ビジネスの勃興とアウトソーシングという労働の疎外化で乗り切ろうと思っている。いや、日本の勤労者を乗り切る実験台にしようとしている。金融ビジネスから得られた上澄みの数字だけ取り上げ、今年は○%成長しましたとか、設備投資が行われた現場でどう人が働いているかも知らずに、景気が上向いていますとか言うのだろう。また村上ファンドや楽天のTBS株取得騒動もそのいい例だ。
技能五輪に出場できる人は22歳以下と規定されている。大会主催者の講評によると、日本の課題はもっと若くから技術と安全を学ぶ教育システムを確立することと、ドイツなどのようにマイスターになれば年収1000万ほどになる社会を目指してはどうかということ。そうすれば、3Kと言われず、いい人材が集まるだろう。そして、これからの職人、技術者には<英語、語学力>が必要になる。 どうだ、行政が予算をかける価値のあることがいっぱいあるではないか。
「働くことは生きること」内橋克人氏が絶賛した“書く職人”小関智弘氏の言葉は素敵だ。私自身もブルーカラーとホワイトカラ-の中間のような仕事をしている。日本の勤労者が「I am 職人.」と再び胸を張って言えるかは、この国の経済政策とも密接に関わっている。
2位 韓国16個
3位 南チロル・イタリア連合11個
4位 ドイツ10個
5位 日本8個
何の数字か分かる人はたぶん優秀な職人だ。
これは、今年フィンランドで開催された第38回技能五輪国際大会での各国の総メダル獲得数だ。技術立国日本を長らく支えてきた職人たちは今年も大健闘した。しかし、70年代から80年代はもっと凄かった。殆どの大会で金メダル獲得数第1位になり総メダル獲得数でも1位になることが多かった。
先週NHKで放送された『モノづくり・職人たちの攻防』を興味深く観た人も多いだろう。東京下町の街工場の発展と衰退、職人たちの国際競争の激化、再生の物語だった。特に中国の追い上げが急で、日本や欧米から進出した大手メーカーに部品を提供するために必然的にその技術水準は上がる。技術水準の向上が自分の生活を豊かにし、自分の国を発展させることに気が付いた発展途上国の人々はこれからも同じ道を歩もうとする可能性が高い。技術水準で追いつかれ、技術で先行したことが国際的なアドヴァンテージにならず、また、逆に低下するようなことがあれば非資源産出国日本は没落するしかない。JR西日本の事故をみるまでもなく、また最近の耐震偽造問題でも日本の技術は今岐路に立っている。様々な職場で、現代では正社員と非正社員が一緒に働くようになった。そこに職場の一体感はあまり持ちえず、技術全般の低下が心配される。また、そんな環境では技術の伝承もうまくいかない。だからこそ政府は、日本人にモノつくりの誇りや感動、そこから得られる個人の生活の充実や安定を新たな時代にふさわしい政策で提供しなければならないと思う。技術を伝えられる教育、安全を教えられる職場、人間を真に豊かにする職業意識。これらは国がしっかりと予算を組まないと実現しない。しかし現実は、この国の表面的で、GDP的な豊かさを維持するために、多分、竹中平蔵氏をはじめとした新自由主義者達は、それを金融ビジネスの勃興とアウトソーシングという労働の疎外化で乗り切ろうと思っている。いや、日本の勤労者を乗り切る実験台にしようとしている。金融ビジネスから得られた上澄みの数字だけ取り上げ、今年は○%成長しましたとか、設備投資が行われた現場でどう人が働いているかも知らずに、景気が上向いていますとか言うのだろう。また村上ファンドや楽天のTBS株取得騒動もそのいい例だ。
技能五輪に出場できる人は22歳以下と規定されている。大会主催者の講評によると、日本の課題はもっと若くから技術と安全を学ぶ教育システムを確立することと、ドイツなどのようにマイスターになれば年収1000万ほどになる社会を目指してはどうかということ。そうすれば、3Kと言われず、いい人材が集まるだろう。そして、これからの職人、技術者には<英語、語学力>が必要になる。 どうだ、行政が予算をかける価値のあることがいっぱいあるではないか。
「働くことは生きること」内橋克人氏が絶賛した“書く職人”小関智弘氏の言葉は素敵だ。私自身もブルーカラーとホワイトカラ-の中間のような仕事をしている。日本の勤労者が「I am 職人.」と再び胸を張って言えるかは、この国の経済政策とも密接に関わっている。
買っただけで、読んでいなかった本をぱらぱらめくっていたら、日本はソフトパワーで世界のリーダーを目指せ。と書いてあり、軍事力ではなく、みんなが一番尊敬する、まねしたい、みんながいいなと思う国に日本はなれる、とベンジャミン・フルフォードさんが言われていました。ソフトパワーの指導力をなくしたアメリカから独立して、本当の独自の政策を立ち上げろ、とも。中丸薫さんとの共著ですが、読んでみようかな。ずいぶん、おきっぱなしでした。
自分が良いものを作るよりもお金を使って人を支配した方が儲かる、ということだったのかもしれません。この頃からなんだか日本は変わってきたような気がします。
自分が良いものを作って人に喜んでもらう、それによって自分もまた豊かになる、沿うやって自分も人も幸せになれる、そんな当たり前の国になって欲しいですね。
<理系から金融機関に・・・
今はそれに外資系が付くんでしょうね。
私も、技術を持っている人は、もっと社会的にも
経済的にも評価されるべきだと思います。
そういう素養を持った若い人は少なからずいると
思うのですけど、そうしないと後継者や新たな職人技的な
技術を工夫&開発する人が育たなくなってしまうように
思うからです。
最近、東京では工業高校を敬遠する人が増えているのですが<偏差値的に低いので、工業高校=できない、
素行が悪いなどと思われるからのようです>、そのかわり総合高校というのができて来て、普通科の
勉強+様々なに分野の勉強をすることができるように
なっています。
そのような中に、このような技術に興味を持てるような
授業を組み込んで行くのも一つの方法ではないかと思ったりします。
今年はTBでお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。