俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

「ハーヴェイ・ミルク」 THE TIMES OF HARVEY MILK

2009年06月24日 14時49分03秒 | 時系列でご覧ください
先日観てすっかり感銘を受けた伝説的な政治家、運動家ハーヴェイ・ミルクの半生を描いた映画「ミルク」、その原作ともいえるドキュメンタリー映画。

時代を遡ること25年。ミルクが亡くなって6年後の1984年に製作されたこのドキュメンタリー作。
そこには彼の活動を追った膨大なニュース映像や新聞記事、そして彼を知る様々な立場の人々からのさまざまな証言映像が散りばめられ、ハーヴェイ・ミルクの人間像が鮮やかに浮き彫りにされたと感じたと同時に、彼の死を過去のものとするにはまだ早すぎるその時期に語られた関係者の言葉ひとつひとつがリアルに胸に響いた。



今回は劇場映画を先に観て彼の人生をある程度事細かにすでに知っているという、ある意味逆のアプローチから観たわけだけど、その類い稀なる魅力ある人物像は2本の映画を重ねて観ることによってより明確に伝わってきたのだ。

そしてこの映画を多分何度も何度も繰り返し検証したであろう「ミルク」の監督ガス・ヴァン・サント、脚本家ダスティン・ランス・ブラック、主演ショーン・ペン、そしてダン・ホワイトを演じたジョシュ・ブローリン、あるいは映画に係わった多くの人たち・・・。

このドキュメンタリーを観るにつけ、そんな彼らがいかにこの作品を大切に思い、いかにハーヴェイ・ミルクという人物に対して敬意を表し、そしていかに今のこの時代にそうした彼の想いを伝えたかったかが、改めて強く強く感じることが出来たのだ。



それにしても、誰も声を荒げることなく彼の死を悼み人種や主義主張を超えて多くの人たちが集いキャンドルを持って静かにそして永遠と続く行進シーンでは彼が夢見た世界がそこのにあるように感じられ、映画のとき同様、再び熱いものがこみ上げてきたのだ。



「公職につく者の本当の役割は、法律を通したり予算を承認することではなく、希望を与えることだ」 (ハーヴェィの最後のメッセージ)

こんな当たり前にことをちゃんと言える政治家というのは、この国にどれだけいるんだろう?



今日の1曲 “ Get It Up For Love ” : Ned Doheny

時代的にちょうどその頃、ジャクソン・ブラウンやリンダ・ロンシュタット、イーグルスといった所謂“アサイラム”系ミュージシャンの作品に多く参加するなど、西海岸中心に活躍していたネッド・ドヒニー。
そんな彼にとってスティーヴ・クロッパーをプロデュースに迎え1976年にリリースされた2枚目のアルバム『 Hard Candy 』はAORミュージックの名盤として本人の意図とは別に大きく評価されたものでした。
ということで、そのアルバムの中からこれからの季節向けのこの曲を。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夏なんです。 (ツボヤキ)
2009-06-26 00:56:18
Stephen Bishop - On and on。。。
なんぞも思い出して聴いてしまったデス♪
◇ツボヤキさんへ (nikidasu)
2009-06-26 01:16:48
ほんと、夏なんです( by はっぴえんど:笑)。
そんな気分にさせてくれる曲ですね。

Nicolette Larson - lotta love
なんぞも・・・(エヘッ)
こんにちは♪ (ミチ)
2009-06-26 11:01:30
これを見ると、『ミルク』に込められた思いのようなものが伝わってきました。
ただ、やっぱり実際の映像(特に行進のシーンや、事件の第一報)が伝えるものはすごいな~とも思いました。
ミルクはなかなか優れた政治家だったようですね。
こういう人が銃で倒されてしまうのは本当に惜しい。
◇ミチさんへ (nikidasu)
2009-06-27 17:24:39
確かに実際の映像の持つ重みが見事に生かされていました。
そしてこのドキュメンタリーがあったからこそ「ミルク」が誕生したんだな
と当たり前のことを改めて感じさせてくれました。
是非多くの人に観てもらいたい作品ですね。

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