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…どうすればいいのでしょう? 何だかムカッ腹が立った話

2008-07-06 08:10:34 | 教育論
先日、いつも遠方からレッスンに来ていただいている☆ちゃんのお母さんから
こんな話を聞きました。

☆ちゃんは、去年まで学習についてゆくのが難しくて
心が萎縮していました。
それが今年から特別支援学級に通うことになり
できることが増えて明るさを取り戻していたのです。

が、最近になって、
この学校では年数回、「特別支援学級の子と通常の学級の子が交流する日」が、
設けられているらしく、
毎回、1~6年生の全学年に、
特別支援学級の子らが紹介されて、
いっしょに遊ぶのだそうなのです。

この話を知った☆ちゃんのお母さんは、
あまりにも広範囲に☆ちゃんがそうした学級に所属していることを
知らせる形になるこのイベントに参加させることに
気持ちが重たくなったそうです。
そこで参加の辞退を申し入れました。
すると、

どのような形でもそれは聞き入れることはできないし、
もし参加がイヤなら、(特別支援の学級を)やめるか続けるか決めてください、

といった内容の返答が返ってきたのだそうです。

そして、
「子どもがそんなに嫌がっているのですか?」
「お母さんの気にしすぎですよ」
「これは通常学級の子どもにも良いことなのです」
という説得を受けたようなのです。

私は直接相手方と話をしたわけでもないし、
おそらく高い理想があって
そうしたイベントを続けているのでしょうから、
文句を言うのも何なのですが…

でも…私も、納得できないんですよ。
言葉にしにくいんですが…なんでそんな形で…交流するのでしょうう??
「参加させたくない」という気持ちを
汲めない理由は何なのでしょう?

良いとされる考えが前面に押し出されているから余計に
やっかいな気がします。

特別支援学級に通っているからって
恥ずかしがることはない!という気持ちはわかります。
でも、もっとデリケートに、
ひとりひとりの子どもや親の気持ちに立って
そうした支援はなされるべきではないのでしょうか?

「気に入らないのならやめてください」という対応は、
習い事のように他に選択肢のない場で、
簡単に言っていいことなのでしょうか?

何だかもやもやして考えがまとまらないのですが…
よいお知恵のある方教えてください!!

それから、この話とは全然内容がちがうのですが、
高校時代ボランティアしていた吹田にある障害者施設で、
その当時は当たり前だったイヤな場面を思い出しました。

その施設では、知的障害や身体障害のある女性や女の子の
トイレの補助は男性職員が手伝っていました。
でも、それを嫌がってトイレのたびに泣き叫んでいる
知的障害のある高校生くらいの女の子がいたんです。
トイレの個室の中まで男性職員が毎回入ってくるのを、
嫌がって泣いていた姿がすごく気の毒で、
私はむかっ腹を立ててました。

けど、周囲の女性職員も、だれひとり気にもかけていないのです。
施設の運営が前からそうなっていた…
という理由だけで、だれも疑問も抱かなければ、
女の子の泣き声なんかないかのように過しているんです。
掃除をしたり事務の仕事をしたりしながら、
なごやかにスタッフ同士で談笑しているのです。

私は、どうしても納得がいかなくて、新聞の読者投稿欄に投書したのですが…
取り上げられたかどうか…覚えていません。

その時代の当たり前も、少し年月がたてば、とんでもない非常識になるかもしれない…という思い出です。



 

いつもどうもありがとうございます。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
信じられない思い (toshi)
2008-07-06 14:37:46
 こんにちは。
 toshiです。ちょっと驚きの念をもって読ませていただきました。
 特別支援学級には、一人ひとりの児童についての指導計画(名称は地域により違うと思う。)があるはずで、それは、学校と保護者との話し合いで決められるものです。我が地域では、交流にしても、学校のもつねらいと保護者の要望を勘案し、双方話し合いのもとで決められています。ですから、なおみさんの地域の学校の実情は分かりませんが、ちょっと驚きました。
 交流にしても、イベント化しているのでしょうか。
 我が地域では、これも双方話し合いの上、交流級を決めて、さらい、毎週の時間数と教科等を決めて、交流を日常化させています。
 我が校では、大体うまく進んでいましたが、一回、交流級とトラブルを起こし、保護者の要望でとりやめたことはありました。
 文面からは分かりませんが、ふつう級にいたとき、いやな思いをされたことがあったのでしょうか。それともその保護者の方の思い込みなのでしょうか。
 どちらにしても、学校は、そんな強圧的でなく、もっとていねいに説明する必要がありますね。
 話し合いを求めていいのではないかと思いました。
toshi先生へ (なおみ)
2008-07-06 18:13:39
コメントありがとうございます。
保護者の方の思い込みや、嫌な経験が、辞退の理由ではないのです。不特定多数の多くの子どもがその子が特別支援学級に所属しているということを知ることに、不安を感じていらっしゃるのです。
私もこうした特別支援学級と通常のクラスの交流には、複雑な思いを抱いています。私の周辺で、少し年配の方は、「養護学級」という呼び名でしか理解していませんし、軽度発達障害というグレーゾーンの子の存在について知らない方がほとんどです。さまざまな学年の子がいれば、それを興味本位で親や祖父母に伝える子がいますし、どれだけ教育してもそれが子どもです。
ある学級に所属する子と、そうでない子というレッテルや境界線がある状態で、交流することに、たとえ親が賛成していても、私はそれが本音からか遠慮からかわかりにくいように感じます。
私も子供同士、障害のある子もない子も、互いから良い影響を受けあうことができるように遊びを取り持つことがあります。
そうした時に、子どもは単純でよくない先入観や決め付けをしがちなので、それをほぐして自然な状態で互いが知り合えるように気をつけています。
最初の出会いの時点で、この子は普通級、この子は特別支援学級という暗黙の了解の下での交流は、私にはどちらの子にとっても良くないように感じられます。
「交流」というきれいな言葉の裏で、差別的な思いを抱く子も親もいるのが現実だからです。わが子がまだ小学生だった時、主婦同士のおしゃべりの輪に少しでも顔を出せば、聞きたくもないよその子の噂話を山ほど聞かされた経験が多々あります。

差別心をなくすための交流だとしても、支援学級の子どもや親が抱く嫌だなぁと感じる自然な感情を、押えつける結果にはならないのでしょうか。

学校は威圧的というのでもないそうです。
ただ親の要望を聞く姿勢はないようです。「そんな風に言ってこられたのは、はじめてです。」と親御さんがそうした発言をしてはならないような返答をしています。親御さんはとても礼儀正しくて温和な方で、性急にものごとを決め付ける方ではありません。
ただ子どもさんが、おそらく中学に上がる頃には、特別支援学級に所属していたことはわからなくなるようなグレーゾーンにいる子であるため、将来、多くの方それが知れていたことが原因で、子どもがいやな目に合わないか心配しているのです。
それは親御さんの取り越し苦労でなく、子どもの世界では、そうしたことを中学に入ってからも言う子がいるのは現実です。そんな理由はなくても、悪口陰口を言うのが人間でもあるので…。私は支援はもっともっとそっと繊細に、傷つきやすい子どもの心に沿うようにした方がいいと思っています。
我が校にも同じような状況が (四音)
2008-07-06 21:44:00
うちの息子も今年3年生になって、
普通学級から特別支援学級に通うことになりました。
状況は全く同じです。
そして私の怒りや悲しみも同じような 場面で発生しました。
幸い、感情を抑えきれずに発した言葉を
替わったばかりの支援学級の担任と教頭先生が理解され
従来からの学校体制が変だということを一緒に感じてくださいました。
発言や話し合いが必要だということはまさに当たり前なのですが
私も2年間おかしいと思いながら全く通じないという状況がありました。
まだまだ世の中理解されていない方のほうが多くいやな思いは多々ありますが
理解されないからといって押し黙っていた2年間に
取り返しのつかない時間が流れていってしまったこと悔やんでいます。
学校へ直接申し入れて通じないようであれば
その考えをフォローしてくださる方を探してたくさんで申し入れした方が良いと思います。
古い体制の中では、新しい考え方が正しい正しくないより
異質なほうがおかしいという考え方をされがちです。
悔しい、悲しいと悩んでいる間に子供は育ってしまいます。
もっとも、モンスターペアレントと構えられては元も子もないので
ご自身もどこがおかしいと感じているか
きちんと自分自身を整理してことに当たられることを
お勧めします。
Unknown (toshi)
2008-07-07 09:37:53
いつもお世話になります。

 まず初めは、貴ブログ記事を拙ブログに引用させていただきました。事後報告で申し訳ありません。TBさせていただこうと思いましたが、URLが合わないとかで拒否されてしまいますので、本コメントのURLに貼り付けさせていただきました。よろしくお願いします。

 さて、本記事の件ですが、保護者やなおみさんのお気持ちはよく理解できたつもりです。
 わたしとしては、何のお役にも立てませんが、四音さんがおっしゃるように、『どこがおかしいと感じているかきちんと自分自身を整理してことに当たられることをお勧めします。』ということだろうなと思いました。

 わたしは、学校の側にあるものとして、『学校は威圧的というのでもないそうです。』とおっしゃるのには、ありがたい思いになりましたが、しかし、『親の要望を聞く姿勢はないようです。』にはがっかりしてしまいました。先にもコメントさせていただいたように、今は、そういう時代ではないのですけれどね。

 わたしは、基本的には学校と同じ考えに立つのだと思いますが、しかし、根気強く時間をかけて納得いただけるよう話し合うべきで、つまり、『実践してこれだけの成果が上がりましたよ。』などと言うべきで、それでも、どうしてもご理解いただけないなら、それは、それだけ学校は納得していただけるような成果を上げていないのでしょうから、保護者の要望を了解しなければいけないと思うのです。

 あくまで相互理解第一。どんなにいいことであっても、相互理解がなければ、成果は上がらないと心得るべきです。

 なお、宣伝みたいで申し訳ありません。わたし、拙ブログにおいて、かつて、交流教育を記事にしたことがあります。そのURLを貼り付けさせていただきますので、よろしければご覧ください。

http://blog.livedoor.jp/rve83253/archives/670608.html
こんにちは♪ (ひまわり)
2008-07-07 12:48:48
こんにちはなおみ先生。
とても興味深く読ませていただきました。
我が小学校の場合、特別支援級に在籍していても、基本は元のクラス。うちの子の場合は2年2組です。
国語、算数などの授業の時に「いってきます!」と特学に行く・・と状態です。
交流級というより、子どもたちは2年2組の1人、辛いときに特学でゆっくり勉強しに行くという感じで受け止められています。運動会や発表会もクラス写真も元クラスで特学として出演することはありません。

☆ちゃんの小学校がそうしてイベント的に交流をもつということは、日常の場面でそうしたことがないということなのでしょうか?また、特学に行っていることが全校生徒にそうしたイベントがないとわからないくらい、大きな小学校なのかな。

親の気持ち、親の思いを訴えていくしかないですよね。もうその日にやすんじゃえば~なんて乱暴ですが思ったりもしますが・・・

色んな子がいてあたりまえだと子どもたちが思えることは、自分自身の生き方のうえでもどの子にも大事なことだと思うので、特学を皆が知るのは意味あることだと思いますが、交流イベントという交流の仕方では、特別視を助長するだけでのような気がしています。
四音さんへ (なおみ)
2008-07-08 21:53:47
コメントありがとうございます。
(古い体制の中では、新しい考え方が正しい正しくないより
異質なほうがおかしいという考え方をされがちです。)その通りですね。そして、まだまだ今も古い体制がはびこっているんでしょうね。とても参考になるお話ありがとうございます。
toshi先生へ (なおみ)
2008-07-08 22:12:48
toshi先生のようなお立場の方が、こちらの意見に耳を傾けてくださることと、学校といシステムで何が可能で何が難しいのか教えてくださることは、とてもありがたいです。私は今、学校でも地域の子供会のような組織でも、努力が報われず文句を言われることが多いので、そんなことなら何もしないでおこう…という流れに向かっていることが悲しいです。個人の意見に耳を傾けながら、少しずつ改善してゆくには、何であっても本当に覚悟がいります。
今、軽度発達障害の子達への支援は過渡期ですね。交流をやめてしまうことも、交流を当然のきまりとすることも、どちらも子どものためにはならないのだと思います。試行錯誤しながら歩み寄りながら、より良い道を探ってゆく必要があるのだと思います。
ひまわりさんへ (なおみ)
2008-07-08 22:18:08
コメントありがとうございます。この記事のお母さんは、とても控えめな方ですし、こうした意見のくいちがいがあっても、特別学級の先生の普段の子どもへの対応を高く評価していらっしゃいます。
当日に休ましてもらえないか…という打診もしたのですが、それは困るという返事があったようなのです。勝手に休むこともできますが、きちんと心で対応していきたいという思いを抱いていらっしゃるようなのです。
解決することを願っています。