那珂川取水口(導水路) アユに打撃 asahi.com
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「那珂川取水口、アユ漁に打撃」 漁協、中止求め提訴へ
2008年02月19日06時31分
国土交通省が進めている茨城県の霞ケ浦と那珂川などを結ぶ「導水事業」をめぐり、那珂川漁業協同組合は18日、「事業はアユに壊滅的な打撃を与える」などとして、那珂川の取水口部分の建設差し止めを求める訴訟を起こす方針を固めた。那珂川のアユの年間漁獲量は日本一。同漁協は那珂川周辺の他の漁協と共同で訴訟の中身を詰めていくとしている。
霞ケ浦導水事業
導水事業は、霞ケ浦の水質浄化のほか、茨城県や東京都などの水道・工業用水の確保を目的に84年に着工。国交省は那珂川と霞ケ浦の間で水を出し入れする取水口の工事に4月にも着手する計画だ。
これに対し、那珂川を漁場とする茨城、栃木両県の漁協は(1)孵化(ふか)したばかりのアユの稚魚が取水口に吸い込まれる(2)霞ケ浦から流れ込む汚れた水で那珂川の生態が崩れる、などと反発し、国に建設中止を求めていた。
国交省霞ケ浦導水工事事務所は朝日新聞社の取材に対し、「(アユの)対策について一緒に議論し、心配されていることは解消していきたい」としている。
霞ヶ浦導水事業にとっても新たな障害となるのではないだろうかと思って注視している。