日韓往来 [Journal Korea]

いま・ここ・実感から=はらだブログ
「現在──過去・未来」

後ろ手は偉いのか、エラそうなのかー例えば島田紳助

2012-06-05 02:07:35 | MEDIA・TV
「後ろ手」が気になっている。
(テレビに映る)タレントでみよう。船越英一郎は司会時やレポート中、ほとんど後ろ手だ。爆笑問題・太田光もクセになっている。
重大場面での後ろ手は、ことさらに印象をつよくする。島田紳助の謝罪? 引退発表会見の写真がある。みごとな後ろ手謝罪である。非常に気になる。
気になるということは、後ろ手を意味、感じとして受け止めていることになる。


(左・船越英一郎)

北野武が浮かんでくる。たしかに最近、文化、アートジャンルでのテレビ活動が多い。高野山か比叡山の高僧にあっているとき、また伊勢神宮の禰宜かに案内されるとき。みな後ろ手だった。
対応の姿勢、立場──その表現なのだ。

もっとも忘れられないのが、1995年1月の「阪神淡路大震災」で被災者を見舞った重要人物。村山富市総理は後ろ手ですっすっと避難被災者の前を通っていった。あてがい扶持の作業衣だけに「後ろ手」が必要だったのか。他方、天皇・皇后は腰を落としひざをついて向き合っていた。そういえば天皇はほとんど後ろ手をみせないように記憶している。(ことさら天皇賞賛組を名乗るわけではない。)
この対比は「意味」として受け取った。


(FOCUS:阪神淡路大震災で被災者を見舞う天皇)

多くのタレントはレポートのとき、手はぎこちなさそうにして、後ろ手を組んでいる。次課長・河本準一などなど。手の振るまいはむずかしいのだろう。
明石家さんまの後ろ手をほとんど見たことがない。口と手がさきに動く。司会の時、代わりに妙な「拍子とり」の「指し棒・たたき棒」を使うか、ころび技を使っている。

後ろ手の印象というと、相手との関係、位置、気構えをみせるから、好悪感にすぐ結びつく。
北野武もヨーロッパからは文化人、映画作家として招かれる。評価、ステージにおさまっているのかいないのか、映画祭などでの微妙な様子が面白い。


(こういう謝罪、態度。島田紳助。)

うるさく思われるのを覚悟して、もう一つ二つ、後ろ手の話。
朝鮮王朝、時代ドラマで王、貴族役人はほとんどみな後ろ手を組んでいる。ネット上でぼんやりとさぐっていたら、「両班」は手を使うようなことと無縁だよ、という意味、そんな解説に出会った。女官も「懐手」にして見せない。素手を見せないのが行儀らしい。男もまた髪の毛を見せないためはちまき風のものと「帽子」(戦笠、笠、カッ)をつける。
女の後ろ手は特別印象はない。朝鮮王朝の王妃でも、少なくともドラマ演出上後ろ手はない。
所作、服装、態度は地位や立場や習慣、そうさせる社会、文化。

年齢を重ね、からだの重心を保つ自然な姿勢とも言われる。昔多かった腰の曲がったじいさま、ばあさまは腰に手を当てて歩いている。見当違いの批評、非難をしないためにも、知っておきたい。そして軍隊(自衛隊)、学校、スポーツ界など特有の習慣もありそうだ。

まあ、立場がエライ人、偉さを出すときの振る舞い、姿勢はむずかしい。考えるから難しい。偉さを決めるのは、ほんとうは周り、見るほうだから。(あの若い北の大将はどうだったかなあ。)
振る舞おうとする姿勢、態度から、品位悪く出るのではないだろうか。立場なんかないと、そんな心配とは無縁だ。──ひとつのまとめ。



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