IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

使っちゃったんでしょうかね、マツヤニを

2006-10-24 13:28:34 | スポーツ
本当にあった話なんだけど、すでに世界的な名声を得ていたチャーリー・チャップリンがアメリカで「チャップリンのそっくりさんコンテスト」にこっそりと参加した際、チャップリン本人は優勝できずに3位に終わったそうだ。人間の記憶力や印象って、意外と当てにならないものなんだけど、コーヒーについても同じことが言える。アメリカではカフェイン抜きのコーヒーを好む人が少なくなく、レストランでもスーパーでも、カフェイン抜きのコーヒーを簡単に買ったり注文したりできるのだ。僕の友人の中にもカフェイン抜きコーヒーの愛好家が何人もいるんだけど、フロリダ大学医学部が23日に発表したところによると、スーパーなどで売られているカフェイン抜きコーヒーに少量のカフェインが入ってる場合が少なくなく、カフェインへの肉体的な依存を引き起こさせるには十分な量らしい。カフェイン抜きのコーヒーを水のようにガバガバと飲む友人を知っているけど、あれって一種の中毒症状なのかな?さてさて、今日は昨日デトロイトで行われたワールドシリーズで勝ち投手となったベテラン投手に「松ヤニ疑惑」が浮上したというニュースを。

22日にミシガン州デトロイトで行われたワールドシリーズの第2戦は、デトロイト・タイガースの先発ケニー・ロジャーズ投手が8回を無失点におさえ、3-1でセントルイス・カージナルスに勝利したタイガースがシリーズの戦跡を1-1のタイに戻している。41歳のロジャース投手はポストシーズン開始から23イニング無失点の記録を更新しており、これまで大舞台に弱いと酷評されてきたのがウソのような活躍を見せている。しかし、試合開始直後からロジャース投手の左手の汚れがカージナルス陣営によって指摘され、1回ウラ終了後にはカージナルスのトニー・ラルーサ監督が「ボールの動きがおかしい」と抗議した。ロジャース投手の左手を確認した審判団は手の汚れが泥によるものと判断し、2回オモテが始まる前に、ロジャース選手に手を洗うよう伝えている。ロジャース投手の「手の汚れ」は試合終了後もメディアによって大きく報じられ、試合翌日の23日になっても、変化球の切れを増すために松ヤニを使用したのではないかという疑惑が消える事は無かった。

スポーツ・イラストレーテッド誌(電子版)は23日、匿名の現役ブルペンコーチの談話を紹介する形で、ロジャース投手が松ヤニを使ったのは間違いないと報じている。「間違いなく松ヤニだろうね。ピッチャーは変化球の切れを大きくさせるために、松ヤニやシェービング・クリーム、それに日焼け止めローションなんかを使うんだ。一番効果的なのは松ヤニだけど、シェービング・クリームや日焼け止めローションだと、ばれる心配がほとんどないんだ」。ブルペンコーチはそう語っている。このブルペンコーチは、試合中に松ヤニを使うピッチャーは、通常ならグローブの中に松ヤニを隠し、少しずつ指に塗って使うものだと指摘している。22日の試合では、松ヤニらしきものがロジャース投手の左手の甲にベッタリと付着していたため、「きっと松ヤニの使い方をあまり知らなかったんだろう」とブルペンコーチはコメントしている。

デトロイト・タイガースとセントルイス・カージナルスは23日、24日に第3戦が行われるセントルイスのブッシュ・スタジアムで練習を行い、タイガースの練習中にスタジア内の記者会見室では、カージナルスのトニー・ラルーサ監督が記者団からの質問に答えていた。「(ロジャース投手の手に付着していたものが)泥やホコリだとは思えませんね。少なくとも、そうには見えなかったですよ」。記者会見でのラルーサ監督の談話は、球場内の全てのスピーカーからも流れていたため、グランドで練習中のタイガースの選手も一言一句を耳にしている。記者会見にはロジャース投手も同席し、「ゲームで使用するボールは常に汚れているもので、泥やら汗といった、いろいろな物が付着しているんだ」と無実である事を強調したが、41歳のベテラン左腕が今ポストシーズンで23イニングを無失点で切り抜けている事実に驚きを隠せない記者も多い。昨シーズン終了時点でのロジャース投手のポストシーズン通算成績は0勝3敗で、防御率は実に8.85だった。

仕事柄、午前中と夕方に必ず通信社や新聞のニュースに目を通す機会があり、毎日入ってくるニュースの中には、日本ハムのトレイ・ヒルマン監督じゃないけど、「シンジラレナイ…」とつぶやきたくなるような類のものもある。今日のAP通信が報じたニュースもそういうタイプのもので、西海岸のワシントン州で飼い犬と性的関係を持った26歳の男性が告訴されたらしい。映画なんかに出てきそうな話だけど、ワシントン州では今年6月から獣姦法というのが施行されており、動物と性的関係を持った者に対して、動物への残虐行為を理由に重罪が適用されるのだ。全米13州では動物と人間の性行為を禁止する法律が存在せず、ワシントン州でも最近までそういった法律が存在しなかったんだけど、少し前にシアトル在住の男性が馬と性行為中に死亡したため、獣姦法が作られることになったらしい…。26歳の男性に対する裁判は12月に予定されているらしいけど、いったい誰が警察に通報したのかが気になってしまう。


写真:22日に行われたワールドシリーズ第2戦で、審判から手のひらの「付着物」について質問を受けるケニー・ロジャース投手 (ロイター通信より)


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1 コメント

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松脂 (erichavie)
2006-10-24 14:45:25
僕もバットにヘルメットにベタベタ松脂を付けるタイプなんですが。。。あの汚れは松脂ですね!

審判がチェックしたのに何もお咎めナシでしたね!

気づかないのはおかしいですね!

そぅそ!

日本のテレビでもアップになっていました!