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飲むタイプのノミ・マダニ駆除剤について

2013年12月02日 | 診療科目

梅雨が過ぎ本格的に暑い季節になってきました。

この時期に最も気をつけないといけないのは、フィラリアの被害(今年の検査では、残念ながらすでに6匹の犬がフィラリアに感染していました・・・)ですが、次いで多いのはノミとマダニの被害です。

よく「何処で移るんですか?」という質問を受けますが、ノミは生涯動物の体で生活する寄生虫なので、ノミに寄生されている動物が近くにいた場合に移るそうです。例えば、家の近くをうろうろしている猫から・友達の犬から・美容室にたまたま同じ日に来た犬からなど・・・病院にもノミに被害を受けている犬猫が来ますので注意が必要です。マダニは草むらで排卵するので、主に散歩コースや家の庭の草むらで移るようです。

ちなみに、家の中の犬猫にノミが感染したのを見逃すと、爆発的に増殖するのでさらに注意が必要です。(ノミは1日あたり最大50個もの卵を産卵します)

 

10年以上前は、このノミとマダニの駆除には「ノミ取り首輪(マダニにも効果のあるもの)」が主流でした。

その頃からでしょうかスポットオン(犬猫の体に液体をつける)タイプで効果的なものが日本で販売され、その当時は「首輪を着けないで済んで、さらに駆除効果が飛躍的に高まった」ということで画期的な薬剤が出たと記憶してます。

 

 ↑フロントライン(この製品には、長い間助けて貰いました。現在では、フロントラインプラスとして更に効果が良くなっています)

 

また、フィラリアを同時に予防出来る製品も出て、より一層利便性が上がった製品も出てます。

 

↑レボリューション(こちらの製品はフィラリア予防の効果もついてます)

 

スポットオンタイプが発売されてからノミ・マダニの駆除効果は飛躍的に高まり多くの動物病院で使われてきましたが、いくつかスポットオンタイプの薬が使いにくいケースが出て来ていました。

1.薬が着いたところを動物が気にする

2.薬の臭いが気になる

3.動物が嫌がって薬をつけれない

4.体をよく洗うから効果が落ちることが心配(メーカーからは効果は落ちないと聞いていますが)

などです。

 

そこで今回紹介する製品は、飲むタイプのノミ・マダニ駆除剤です。

飲むタイプの薬で、ノミとマダニの両方に効果があり、効果の持続期間も1ヶ月とスポットオンタイプと同等ということで、かなり使いやすい製品となっています。

当院では昨年から少しずつ使われる方が増えて来ていますが、満足出来る結果を出しているようです。

 

 

 ↑コンフォティス(飲むタイプのお薬)

 

主な注意点は


a.まれに吐くことがあるそうですが、対策としては食事と一緒に飲ませると少なくなるようです。それでも毎回吐いてしまう犬猫はスポットオンタイプがよいですね。

b.けいれん発作(てんかん等)の既往歴がある子は慎重に投与となっていますが、この場合出来るだけスポットオンタイプを使うべきでしょう。


c.皮膚の寄生虫疾患(カイセンや毛包虫)の治療で高用量イベルメクチン療法を行っている犬猫には使用しないほうがよいでしょう。 

 

その他の情報は下記のリンクから参照して下さい。

コンフォティスの情報はこちらから

 

 

それぞれの利便性を考えると

1. 薬を飲まない犬猫には、フロントラインプラス

2. 皮膚が弱くてスポットオンタイプが使えない犬猫にはコンフォティス

3. フィラリアも一緒に予防したい犬猫にはレボリューション

とするのがよいでしょう。

 

今年もノミとマダニの被害を受ける犬猫が少ないことを祈っています。

 

 

 

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