強犬堂

スタジオストロングドック・加藤慎隊長の頑固な小言

古田織部と仙石秀久

2006年05月31日 | 歴史
この二人何者なのか?
まずほっといても名前がよめねえ。
「フルタ・ショクブ」でもなきゃ「フルタ・オリブ」でもない
前者は「フルタ・オリベ」。
後者は「センゴク・ヒデヒサ」。

読み方がわかったところで改めてこの二人何者なのか?
戦国大名なんですな。早い話が。
「なーんだまたか、この戦国オタク」と思った人はケッコーです。
しょうがねえだろ、ここはそういうブログだ。
文句をたれる前に、テメエの薄弱なブログを充実させな!

でだ、戦国ネタに付き合ってくれる君のために話そう。
武田信玄や織田信長クラスの超メジャーネームから、
桂元澄や鳥居強右衛門クラスのドマイナーまで果たして何人の戦国武将がいるのか?
信長の野望に登場する武将の数でもおよそ1300人。
その1300人の中でこの古田と仙石は「さほど」と言っていいほど有名人じゃねえ。
餞ヶ岳の七本槍でもなけりゃ、関が原で裏切るとかの「何か」をしたキャラじゃねえ。


古田織部は本名を古田重然(しげてる)。
織部正(おりべのしょう)という役職についていたため通称を「オリベ」と言うのだ。
武人としてよりも、茶人として有名な男。
茶人ったらあれだ、千利休とか今井宗久とかの奴で、茶道な茶道。

その茶道の元締めだったのが上記の千利休で、こいつに高弟とも言える著名な弟子が七人いる。
それを「利休七哲」というんだ。

その七哲の一人。他には細川忠興(ガラシャの旦那な)とか蒲生氏郷(俺が会津まで言ってわざわざ墓見て来た奴な。蒲生氏郷の項参照)なんてのが比較的有名人で、
高山右近と古田織部が知るひとぞ知る的になってくる。

関が原もグッドチョイスで生き残り、あとは中川清秀の娘が嫁さんだなぁと。

じつは最後だけ人知れず派手なんだ。
大阪の陣で豊臣方が大阪城とともに炎上するわな、そん時にいっしょに改易されたはず。改易ってのは領土没収の上に切腹か永久追放のこと。
別に徳川家にたて突いて大阪城に入ったわけでもねえんだが、豊臣方に内通していた門で、切腹。

おかしくねえか?

大阪の陣てな、
世間の評判ならあたりまえのように徳川家の勝利間違い無しの鉄板レース。
真田や後藤のように「負けて当然」で入城したわけでもない。
木村長門のように「豊臣大好き」なわけでもない。
福島正則のようにあからさまに危険分子でもない。

味方したことが真実なら、なぜ鉄板レースでわざわざ大穴の大阪サイドに味方したのか?
味方そのものがデマゴギーだとするなら、なんで徳川家が古田織部をつぶしたのか?
徳川家からしてみりゃ、そんな目立つようなキャラじゃないし、
危険なキャラでもねえんだよな。
それなら他にも「つぶしたほうがいいんじゃねえ」的なキャラはいるんだよな。
なんで織部よ?

という不思議な結末を持ってはいるものの、
上記のようにさほども目立たない茶人大名がこの「古田織部」


で、「仙石秀久」
こいつもまた地味。
ただいま大河ドラマの山内一豊や盗賊上がりの堀尾義晴、中村一氏なんんかと並んで、
豊臣秀吉が長浜城城主となる前後、木下籐吉郎ぐらいの頃からの与力(部下みてえなもん)の一人。
長いこと秀吉直系で働いてきたので、
最終的には九州征伐軍の編成の段階編成された二個方面軍のうちの一手の大将が
確かこの「仙石秀久」。
ちなみにもう一手が豊臣小一郎秀長だから、この段階では仙石秀久のピークで相当のビッグネーム。

ところがだ、わかる人はお分かりでしょうが、
この後、九州の雄島津の連中にコテンパンに叩きのめされて秀吉大激怒、という合戦が起こるんだな。これを戸次川の戦いという。
そう、鬼十河や長曾可部の長男が死んだとこよ。
しかも四国まで逃げ帰ったっつうんだから、早えよ逃げ足。

でも関が原では徳川秀忠の下にいて上田城で足止めを食らうんだから、
どうやらそこまでには復帰を果たしてる。
ほかにも調べたところ、四国渡海の段階でも失敗をしてるし、
なんだよこう読むと「たいしたことない」キャラなのよ。
戦績悪いキャラなのよ。

正直言って古田織部と仙石秀久、この程度のキャラ。

で、なんがこのタイトルにこの二人か?っつう話題にもどる。

このふたり、ただいま連載中の漫画の主人公なのよ。
仙石秀久が「センゴク」ってタイトルでヤンマガに
古田織部が「へうげもの」ってタイトルでモーニングに。

ちょっと待てよ、この俺でさえさほども知らないこの二人。
漫画にしておもしれえのかい?ほかの武将じゃだめだったんかい?

とにかく驚いた。この二人を主人公に漫画が連載していることに。

内容?評価?ちょいと長くなったんで、また次の機会に。

旧友

2006年05月28日 | その他
えー昨日、ちょいと旧友と卓を囲む機会に恵まれた。
ベルギーに在住する友人が帰国をしており、それでメシでも食いにいったわけだ。

あれだ、高校の時なんてみんな仲良しグループがあるだろう。
オレがいた軍団はおよそ六名で構成されていた。
そのうち五人が杉並は高井戸に集合できた。

集った場所は、ウッドベースにグランドピアノの生演奏。
ダーツもあるし、頼んだオムレツは片手の掌に乗っちまう小ささ。
う~んオシャレやね。たまにはこういうところで気取って飲まなきゃいけねえな。
「何だこのオムレツはっ!気取りやがって!」
と頭の中のハートマンが怒鳴り出すが、ぐっと抑える今日の俺はウィラード。
なぜならその前にコンビニおにぎりで腹はくちてるからだ。

かっこいいな。
なんだか大人の隠れ家的に。

分かってますよ、オレが浮いてるのは承知のうえだ。
なんだか、井出と二人して迷い込んだ新宿の夜景が猛烈にきれいなラウンジを思い出す。
ホウホウの体で退却したなあ。

その雰囲気に負けない旧友がそこにいた。
話したる話題は、「ドラケン」「スーパーマリオ」…
そこには15年前と変わらない空気がある。

しっかし、こんなブログの駄文に期待すんなよな。
プレッシャーかかってかきづれったらありゃしねえ。

「友とワインは古いほどイイ」
これイギリスのことわざ。
See you again!

ハセの旅路に幸あれ!

続くよ撮影

2006年05月18日 | サバゲー
先だっての月曜日、我が師匠たるMMKさんのトコに無理を言って押しかけ、キャメラを回してきた。
MMKさんは喜屋でバイトをしてる頃にレインを介してお知り合いになることが出来た、荻窪のフィクサーの1人である。

その時の様子を話せば、
ある仕事が終わった夏の晩にいきなりレインに呼びつけられた俺。
荻窪まで当時の愛馬プリメーラを駆って戻ったのが10:00ごろ。
説明もろくすっぽ聞かないままに軍服に着替えさせられ、
何をするのかと問えば「若手の自衛官の役だから」
なんのコッチャ。
よくよく聞いてみれば、自主映画を撮影しているとのこと。
その1シーンに自衛官役で登場せよ、という話なのだ。
で、たいして長くないセリフ
「ここは危険です。すぐに避難してください」
を画面フチから進入してしゃべることに。
この荻窪で何が危険なのかサッパリ分からないまま、撮影は進行。
このやたらと端役なシーンを撮るのに必要になった時間はおよそ一時間。
で、使われた時間はおよそ5秒あるかないか?

その時は自分が何をやっとるのかサッパリ分からなかったが、
それからおよそ半年たって秋か冬かって頃に、
「あのときの映画できたから」
と渡されたのが一枚のDVD。
これが凄かった。パッケージ有り、パッケージには注意書きやバーコードがあり、ライナーノートが有り、サントラCDがあり、盤面は東宝のDVDシリーズに準じておるこだわり。
さらに見てみれば、オープニングの東宝のロゴから始まる、こだわりの数々。
今もって隠された全てのネタを理解しきれてない気がする。
「これはスゴイ」
と本気で思ってたら、
「俺にも作れねえかな」
という気に変化し、
なんとか自主DVDの道を模索し始めることとなった。

元来寄せ集めのウチのサバゲチームを強く結びつけるものはこのDVDであり、
これがあるからこそ、懲りずに集まるし、
俺がうるさく言う「軍装の充実」にも反論せんのだ。

それから五年の歳月が流れ、
ここ二年でぐらいでやっとこ師匠の目に見せうる自信のある作品を用意することが出来るようになり、
今回はその師匠にも登場願った。
役どころは「辣腕だがひねた諜報部員」
なんじゃそりゃ。

でも、見事にこなしていただきました。サイッコーです。
チームの目が有り、嫁の目が有り、師匠の目があるからこそ、
半端ながらも全力で撮影と編集をするのです。
アリガトウございます。

さて今日も編集に戻ります。

そしてしばらくは撮影の旅が続きます。
6月第一月曜晩は荻窪でオープニングの撮影。
7月第一月曜日は横須賀までロケハン。
お暇な人はご助勢ねがいます。


朝まで飲もう?

2006年05月17日 | その他
月火と連休だったので、それに浮かれてついつい飲んでしまいました。
ウチのお店の新入社員とサシで飲んじまいました。
日曜の晩で、日曜の日中は仕事。
土日の車屋といえばフェアーなので、その後片付けもなかなか山積される。
そのため立川駅前で飲み始めたのが11時半。
まあ普通に考えれば二時ぐらいまでのみゃ満足ってなもんだが、
新入社員の若きパワーに圧倒されて痛飲し、
三軒目をでてきたらあたりはスッカリ明るくなってた。
「おいおい、明るくなるまで飲むなんてな何年振りよ?」
かって学生時代は、飲む量はともかく、こういった無駄な遊びにはめっぽう強く、
学部でも部活でも運常でも明るくなるまで飲むなんてなけっこうできた。
ところが会社に入ってからは、車通勤という足かせもあってか、飲む量は格段に低下。
そして、体力は間違いなく低下しており、
三軒目では「もう許してくれ」と内心思う自分もいた。

なんだろうなー、あの朝日を見たときの「やっちまった」感。
後悔に似たような、達成感があるような、あの取り返しのつかない感じ。
久しぶりだなー。

年齢で感じるのは朝寝。
学生時分は朝寝といえば、12時1時、下手すりゃ2時3時まで寝返りも打たずに寝れたもんだ。
だが最近は長の勤続にさしもの加藤様も朝寝が出来なくなってきた。
休みがもったいないとでも思っているのか、8時9時に目が覚める。

でも六時に帰ってきたこの朝は、朝寝した。
起床時間は1時。

あーなんだか十年前はとんでもねえ事してたんだな。

と、実感した。

そして
昔に戻った気がした。

アリガトウな。アカギ!

そしてその日は荻窪で撮影があったのだが、
それは稿をあらためて…

ウチのサバゲーチームは…

2006年05月08日 | サバゲー
もういっちょ、ゴールデンウィークにあったサバゲネタで一席。
ウチのサバゲーチーム「HITANDRUN」はサバゲーチームである。
にもかかわらず今回のイベントではサバゲーをほっとんどやってない。
午前中イッパイと午後に2ゲームほどとはやったものの、あんまりやってない。
じゃあ残りの時間は何をやっとるのか?
撮影をしとるんですな。
もともと、サバゲのおまけ的予想の濃かった撮影。
せっかくアホウなカッコしてるんだから、
カメラに残しておきたいと思うのは人情で、パチパチとカッコをつけて撮っていた。
それがいつの頃からかビデオをまわすようになった。
さらにそれを編集して音楽とかぶせるようになり、
DVD製作へと発展。
映像はついにはストーリー仕立ての映像に進化した。

もうこの段階で、ウチのチームとサバゲ後のDVDはなくてはならないものへとなり、
これが楽しみでやってます的になってきた。
確かに音楽とあわせた映像はかっこよく、
先述の「ハリウッド映画の主人公になりたい欲」を十二分に満たしてくれた。

荻窪東宝のMMKさんの勧めもあり、ストーリー仕立てに挑戦したのは一昨年から。
当初はアクションだけだったが今年はさらに強化して、かなりのセリフが投入された。
そのために必要になったコンテと演出。このことは前述した。

で、満を侍して今回のサバゲに臨んだが、この撮影にかかる時間が、
今回とうとうサバゲをやってる時間を上回った。
最近の食玩のごとく逆転する主と従の関係。オマケとメインディッシュの関係。
デビルマンばりの勧善懲悪の大逆転。ビックリマンチョコのチョコとシールの相関関係。
軒を貸して母屋のなんとやら。

ま、でも楽しいんだけどね。
ま、問題は役者どもが大根役者ってな事なんだけどね。

写真も開始時の「写るんです」からいつの間にか一眼レフまで進化して、
その独特の空気感はなかなかイイ。
ミクシイでごらんの方は写真もあげたのでチョット寄ってらしてくださいな。

ウチのチームはカメラのレンズの前でこそイキイキしてくる。

さーて編集に戻りますか。

M60(改題)

2006年05月04日 | サバゲー
さて、俺のライフワークたるサバゲ。年に二回ほどやっていて、お盆とGW。そのGWが昨日だった。
いやあ体中筋肉痛。腹筋、大腿二頭筋、大胸筋あたりが動くと悲鳴をあげる。

俺の銃は人より重たいM60。写真では一番右の手前。
人と違う銃がいいとか、プレデターやコマンドーの中での活躍で印象に残ってた銃だったとか、マガジン式よりベルト給弾の銃が好きとか、でチト高いが7年前に買ってしまった。
買ってみて撃ってみりゃあこれがひどい、装弾数こそ(これが魅力でもあったんだが)1200発と、普通の電動ガンの300発を大きく引き離すものの、トラブルに次ぐトラブル。まず弾が出ねえ。原因はあちらこちらから発生し、給弾のギアが空回りしたとか、エアーを送り込むバルク(蛇腹ね)が裂けたとか枚挙すればキリがない。21回のサバゲの中で持ってきた回数は18回。そのうち使えたのはおそらく半分を切ってる。とにかく関さんに迷惑をかけつづけた。
さらには東京マルイの電動ガンに比べるとあきれるほど悪い集弾性。簡単にいうと狙ったとこに飛んでかない。有効射程距離は笑っちゃうほどに短い。よーく見ると弾道は右下にカーブの弧を描く。
そして何より重い!とにかく重い!それがよくて買ったはずの志が萎えるほど
 お も い !

で、七年かけて修理に修理を重ね、なんとかまともに発射できるようにはなったものの、そのときには外観がボロッボロになっていた。割れたところはフロントのバーチカルグリップとリヤのバックプレート(肩当な)。ローディングハンドルと、バッテリーホルダーのねじは吹っ飛び紛失。セイフティーのスイッチもなく、トリガーはカパカパ。今回は致命的にもガスチューブが割れて外れた。

で、去年くらいに、そろそろM60も引退か?と考え、同じく分隊支援火気であるM249ミニミへのスイッチを検討。米軍も同様にM60からM249へ代替を進めて、ほとんど完了したんじゃないかな?
もてあましてたヒデタツM249を交換の形で手に入れた。
で今回もってこうと思って、自宅の部屋に並ぶ装備たちの中に、M60とM249は並んであった。

「この野郎、苦労ばっかりかけやがって、そろそろお蔵入りで引退だ!」
と思う心と
「M249もいいんだけどやっぱりM60が苦労した分愛着がある。」
と思う心。

悩んだ。「どっちを使おう?」
チャイ「加藤といえばM60だと思うよ」
泉澤「M60のほうがイイ」
大塚「M60(即答)」

そうか、M60は俺の代名詞でもあるわけだなあ。愛着は出てきてる。
あ-わかったよ!しょうがねえな!使うよ使う!M60!
今回終わったら嫁さんに聞いて見て、何とかオーバーホールするようにするよ!

わかったよ!もう俺のサバゲ、このM60とともに歩む!
ここまでのサバゲの歴史もM60への苦労とともにあったはずだ!
このM60が動かなくなるときは、俺がサバゲをやめたときだ!
使ってやろうじゃねえの!

と思って昨日はずーっとM60を担いでいました。第1ゲームはきちんと分隊支援火器の役割を果たして、M60にキスしたくなったよ。最後のゲームこそM4やM203だったが長いことやった撮影はずーとM60。

しかし、今これを打つ俺の指はぶるぶる震え、二の腕は上がらない。スリングがあたってた肩のところは赤く擦り切れヒリヒリする。
くっそーっ!重いんだよ!この豚がっ!

影武者

2006年05月02日 | 映画
先だって黒澤作品の「七人の侍」をみて、余りの凄さにショックを受けた。
やっとこGWにはいってちょっと出来た時間。映画を見ようと、クロサワを見ようと思って借りてきた映画が「影武者」。
いわずもがなで俺は戦国ものにメがない。パッケージの裏を見ればどうやら話は武田信玄の模様。
見てみた
なっっげーーーー。
三時間の映画とは覚悟していた。ブラックホークダウンも七人の侍も三時間だっが、三時間を感じさせない面白さだった。にもかかわらず何で長いと感じるのか、
簡単だよクロサワ。つまんねえんだよ。

まあ、つまんねえと一言で片付けるにはチト乱暴だろう。
イヤすげえんだよ。夕焼けの撤退シーンとか、朝霞の諏訪湖とかは非常な美しさ。地獄の黙示録バリの映像の美しさで圧倒された。
伊賀上野城や熊本城、姫路城で撮影したという。流石は世界のクロサワ、そんなトコで撮影した映画なんて他にはしらねえ。国宝だぞ国宝。城の持つ迫力はよく伝わってきた。
高天神城攻めのシーンの信玄本陣設営のシーンなんて、スゴイ人数なのに一糸乱れねえの。すごいね。
なんといっても、武田騎馬軍団の騎馬突撃の迫力は全くスゴイ。「こんな武田騎馬軍団が見たかった」って感じの映像だよ。
要所要所でにやりとさせる小道具がある。武田家の使番のムカデの旗印とか、織田信長の蜻蛉の前立ての南蛮胴に家康の南蛮胴。当たり前のように翻る風林火山に諏訪法生の旗印。いいね。
もっともここまでするんだったらナゼに本多忠勝が鹿角の脇立ではないのかと言いたくなってしまう。さらには主人公たる信玄。イメージどおり有髪の兜に赤い法衣、金の袈裟にすりゃあイイじゃん。ナゼに一の谷の黒威。と思っちまうんだが、なんかあるんだろうな、クロサワの思惑が。

この映画一番感心したのは、役者のアップがとにかく少ない。
凄いんだって、アップが少ないということは当たり前だが引きが多いわけで、引いても戦国時代の空気を再現してるから、映像的に苦しくねえんだよね。セットも充実してるんだろうが役者も充実してる。
NHK大河の「新撰組!」とは全く逆のベクトル。新撰組はセットも役者も充実してなかったから、すぐに役者のアップで絵を埋めたがる。引いてもバストショットで、それが香取慎吾とかグッさんとか認識できる以上には引かない。
ところが翻って影武者、とにかく寄らねえ。信玄が仲代達也とか、山県昌景が大滝秀治と気が付くまで、かなりの時間がかかった。桃井かおりやショーケンが出てたことはスタッフロールをみて初めて気が付いた。それだけ役者に寄らねえのよ。
でもそこにいる武将がどこのどちらサマかすぐ認識できるのよ、説明ゼリフや織田木瓜とかの小道具もあるんだろうが、なんつうの?空気で読めるっちゅうか、何だか分かるんだよね。

新撰組は近藤勇を撮ろうとせず香取慎吾を撮っていた。

影武者は仲代達也を撮ろうとせず武田信玄を撮っていた。

そういう違いだと思うよ。
やるじゃん、日本映画。と真剣に褒めたくなったよ。
今のTVがいかに堕落してるかを教えられたよ。

でもよ巨匠。
七人の侍に比べると、なんだか「大作撮りたくて大作作りました」的な感じがしねえかい?
影武者