ネッタイムス・ブログ

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ギリシャの財政問題は危機的状況

2011-09-07 16:12:26 | ニュース
ギリシャの財政問題は、危機的状況を迎えている様で、8月には既に40%を超えていたギリシャの2年物国債の利回りが5日、遂に50%を突破したのである。
そして、6日の欧州債市場でギリシャ2年債と10年債の利回りが共にユーロ導入来の最高を記録した。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、ギリシャ国債の保証コストは過去最高となった。

ギリシャのリセッション(景気後退)が深刻化し、ギリシャへの追加支援策が実施に移される前に、既に手遅れになるとの懸念が広がった為、国債市場が大荒れになった訳だ。
また、イタリア、スペインの10年物国債の利回りも5%台を超えている。
前回のデフォルト危機は回避したのだが、債務の先送りと言うか、問題の先送りをするだけで財政難と言う根本が解決する訳では無いので、遅かれ早かれデフォルトするのでは?。と言われている。

ギリシャのデフォルト問題では、ギリシャの長期的な怠慢財政が招いた失政が原因なのは言うまでも無いが、自国がデフォルトするかどうかの瀬戸際なのに、緊縮財政に反対する国民を見ていると「なんだかなぁ」って、思う人も多いだろう。
このギリシャ国民の姿勢を見て、世界で一番憤っているのはドイツ国民であるのは間違いないな。

ドイツ国民は根本的に杓子定規で真面目だから、ギリシャの長期的なグダグダ体質や、問題発覚後も相変わらず、自分で蒔いた種を自分で刈り取らずに人任せ。と言う姿勢に腹を立てるのは当然の話。
ギリシャはEU(欧州連合)の加盟国であり、EU通貨ユーロの導入国だから、フランスのサルコジ大統領が音頭を取って、ギリシャの全面支援を打ち出しているが、実質的に多額のカネを出して支援するのはドイツ。

EUからすれば、ギリシャがデフォルトしたらユーロの信用に関わるので、ギリシャを支援して、何とかデフォルトを回避させたい所。
しかし、前述した通りのギリシャのグダグダ体質を見れば、自分達の税金でギリシャのケツを拭かされるドイツ国民は堪ったもんでは無く、ユーロ圏から離脱しろ。とかの声も出ている。
一方でドイツ以外の国から見れば、輸出国のドイツは、強すぎるマルクからユーロになって、経済的な恩恵を受けているのだから、ギリシャを支援して当然と思っている訳だ。

ドイツにしても、単にカネを出したくないのでは無くて、当事国であるギリシャ自身が財政再建に積極的な姿勢なら良いが、他力本願ばかりで、財政の改善策を進めないギリシャにカネを出しても、「破れバケツに水注ぐ」事になり、ギリシャの債務が増えるだけで、問題の抜本的な解決策にはならない。と、言っているのである。

当事国のギリシャがグダグダなら、いっその事、財政破綻させた方が良いのでは?。と言う方法も有る。
しかし、である。欧州は「PIIGS」の問題を抱えており、ギリシャを財政破綻させた場合には「PIIGS」も連鎖的に財政破綻する懸念が高いので、ギリシャを騙し騙し存続させている訳だ。

御存知の方も多いと思うが「PIIGS」に付いて説明すると「PIIGS」とは、ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインの頭文字を取って付けられた財政難国家の事。
まぁ、あれだ。ギリシャの財政をここまで悪化させたのは、ギリシャの財政破綻は他人事では無いにも書いた通り、公務員を優遇する「役人天国」が原因。
こんな状態になっても、公務員制度の見直しを一切遣ってないと言うギリシャなのだが、日本も他人事では無いよ。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】