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車庫入れを自動で行います トヨタ、支援システム

2007年06月22日 | ガンバレ日本企業(車)
Toyota Prius - Intelligent Parking Assist



  車庫入れが苦手で、ハンドルを握りたくない。そんな悩みを持つ人に朗報なのが、トヨタ自動車が開発したハンドル操作まで自動で行う駐車支援システム。軽自動車を除いた国内新車市場は縮小傾向にあるだけに、こうした苦手意識を少しでも取り除くことで、潜在ユーザーの掘り起こしを狙う。


 駐車位置を通過してバックで入庫できる位置まで進み、ギアを後進にすると後方を映すカーナビ画面上にコンピューターが計算した駐車スペースが緑の枠で示される。あとは画面上の「確定」をタッチ、ブレーキで速度調節するだけで目標位置にピタリ――。トヨタが03年に実用化したハンドル操作を自動化した駐車支援システムは車庫入れだけでなく、より複雑な縦列駐車にも対応する。

 システムのポイントは、どうやってコンピューターに駐車位置を認識させるかだ。初期システムは駐車位置の前でいったん停止してもらい、そこから空きスペースを推測する仕組みだったため誤差も大きく、位置設定には標準的に10秒以上要した。そこで、駐車区画線をガイドラインとして活用。路面に当たった光の反射具合などから車両後方を映すカメラに区画線を認識させることで、検出時間を短縮した。

 06年には車両側面に超音波センサーも追加。区画線がなくても駐車位置の脇を通過するだけで障害物を把握、スペースを検出できるようにした。

 こうして認識した位置まで自動で誘導させるのが電動式パワーステアリング。従来の油圧式と違い、電気信号での操舵(そうだ)が可能なのだが、苦労したのは安全や乗り心地だ。

 ハンドルを思い切りきった状態で車庫入れするほうが機械的には簡単だが、実際に人がするような緩やかなカーブの軌道を描くように操舵の具合を工夫した。誤操作防止のため、ハンドル操作を指示するコンピューターを2系統搭載。どちらかが故障するなどして指示が異なった場合はシステムが止まる仕組みだ。

 開発のきっかけは、96年に放送された「女性が車の運転で最も苦手な場面は駐車」というテレビの特集。ならば「自動で駐車できるシステムを作ろう」と、さっそく開発に着手し、00年には試作車が完成。経営幹部にアピールする翌年の役員試乗会に展示すると一躍評判となり、ハイブリッド車「プリウス」のモデルチェンジにあわせた導入が即決した。現在は搭載できる車種も増え、高級ブランド「レクサス」の上級車からカローラまで6車種。国内外で約30万台が販売されている。

 短縮されたとはいえ、現行システムでも駐車位置の設定には早くても5秒はかかる。切り返しはできず、狭い場所では使えない。トヨタ車両技術本部の牧野靖グループ長は「まだ使い勝手が悪い」と改良に意欲を見せる。将来は全車種へのオプション設定を目指しており、カローラアクシオで約4万円する価格の引き下げも課題だ。

 煩わしいマニュアルミッションのオートマチック化、ハンドル操作の重さを解消するパワステ化――。いまでは当たり前の技術も、より快適で、簡単な運転を求めた開発競争のたまもの。ホンダが06年に類似システムを実用化するなど、自動操舵の駐車支援システムでも各社が競い合う。

 入庫動作すべてを自動化することも技術的に可能なのに、トヨタはあえて安全確認や速度調節を人の手にゆだねる「支援システム」とした。ドライバーがシステムに頼りきり、歩行者の飛び出しなど感知しきれない不測の事態に対応できなくなる心配があるためだ。技術開発競争が高度化する中、人とシステムとの役割分担をどう考えるかが、これまで以上に問われることになりそうだ。


asahi.com



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