今日もねこぱんち

日々の暮らしの中で見つけた楽しいことや美味しいもの。
時々、山登りとお出かけもちょこっとプラス。

春を呼ぶ厄除け地蔵尊

2013-02-15 20:00:00 | 山梨

山梨を代表すお祭りの一つに『厄除け地蔵尊』があります。

地元では、もっぱら『厄地蔵さん』の愛称で親しまれていますが・・・




甲府市湯村の塩澤寺の創建は、今を遡ること1200年ほど昔。

開山は808年、この地にいらした弘法大師空海が自らの手によって6寸ほどの仏像を彫り安置したのを始めとして、

その後、空也上人もこの地を訪れて6尺の仏像を彫り開基としたそうです。

(空也上人って、私の中のイメージは教科書に載っていた口から小さい音符みたいなのを出してる仏像のイメージです)

弘法大師作の仏像は、今は公開されていないそうですが、空也上人の作られた仏像はいつでも拝観できます。

う~ん、地元なのですが、塩澤寺にこのような歴史があるなんて知りませんでした。

たしかに、このお寺のそばには、杖温泉といって弘法大師が錫杖を突くとそこからお湯が出たという温泉もあるので、

弘法大師とかかわりがあるのでしょうね。


そして、厄地蔵さんではこの仏像が、お祭りの期間中24時間だけ耳を開き、人々の願いを聞いて下さるのです。

2月13日の正午から14日の正午までの24時間がその時間。

家から近いこともあり、歩いていってきました。

いつもは、混んでいてお地蔵様をしっかり見ることは難しいのですが、今年は時間的にタイミングが良かったみたい。

予想以上に大きなお地蔵様をしっかり拝見できました。

もちろん、お願いも・・・

この仏像は、石仏に漆を塗っているちょっと独特な造りのようです。

そして、お賽銭の上の鰐口から5色の紐のようなものが下がっていて、お地蔵様と繋がっています。

なるほど~、これで、お地蔵様と直接つながることができるわけですね。

地元では、『厄除け地蔵尊』が終わると春が来ると云いますが、今年はどうでしょう?

はやく、暖かくなるといいですね。




住吉大社と招き猫

2013-02-07 09:09:26 | 神社・お寺


                          




大阪の住吉大社は、海上交通と商売繁盛の守り神。

御祭神は住吉大神。

底筒男命(そこつつのをのみこと)中筒男命(なかつつのをのみこと)表筒男命(うはつつのをのみこと)の三柱と

神宮皇后の別名でもある息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)の4柱の総称だそうです。

神宮皇后が三韓征伐からの帰還のおり、神託をうけてこの地に祀られたのが、その始まりです。

建物の造りは、最古の形式のものとされ、4つの本宮が並ぶ様子は、海を行く船団に例えられるのだそう。









                      千木が内そぎになっているので、これは神宮皇后を祀った本宮です。





参道をまっすぐ進むとまずは大きな灯篭が、続いてシンボルの赤い太鼓橋が見えてきます。

実は、この巨大な灯篭、江戸時代頃までは海上を行く船の灯台としての役割を担っていたそうなのです。



 


海岸線が埋め立てられてしまった現代では、その面影を探すのが難しいかもしれませんが、

当時のこのあたりは白砂青松の、今で言うリゾート地のような場所だったようですよ。

海の守り神は、実質的な海上交通の要所でもあったわけですね。





 
 

兎の口から水が・・・かわいいです


















そして、奥に進むと大きな楠の木がある楠珺社があり、初辰(はったつ=発達に通じる)詣りの場所として知られています。

毎月の最初の辰の日にお参りに行くと、奇数月は左手で家内安全を、偶数月は右手で商売繁盛がご利益となる小さな招き猫を授与していただけます。

そして、48体(=始終発達)の猫の人形を納めることによって、大きな招福猫と交換していただけるのです。





しかし、山梨から住吉大社は遠くて、年に1回ほどしか行くことができません。

なので、年に1回、この時期に左右の猫を一体ずつ分けていただき、ことしでやっと6体。


片手だと、まだ3体だけなので、48体は遥か遠いのです。

ううっ、私も大きな招き猫ちゃんが欲しいよ~!




                               楠珺社のそばにいた猫ちゃん







そして、楠珺社からまっすぐ伸びる道を100m余り進むと何とも雰囲気のある建物が・・・







住吉街道と熊野街道の交差するこの場所に立つのは、『住之江味噌』で有名な『池田屋本舗』さん。

伺った時は、ご当主のおじいちゃまが古地図に描かれた昔のこの周辺の様子を詳しく説明してくださいました。

かつては、この通りが住吉大社の参道だったそうで、先に書いた灯篭や海岸線の話もこの時に

教えていただいたものです。

以前はこの地のほとんどを所有する庄屋様だったそうで、店内にも興味深いものがいくつか置かれていました。

そうそう、この家の屋根に載っている灯篭は、数十年前にご主人が作らせたのですって。

心意気を感じさせるためとかおっしゃっていましたが、何故かぴったりはまって、このセンスに脱帽!なのでした。





 


粒味噌に砂糖と黄胡麻を混ぜたおかず味噌で、温かいご飯にちょっとつけて食べたり、

ふろふき大根につけたりすると、とてもおいしいです。











陰陽師

2013-02-05 09:10:15 | 読書

        岡野玲子
                                     原作 夢枕 獏                                     




夢枕獏さんの小説を原作に、岡野玲子さんが描いた漫画です。

全13巻ありますが、中盤以降は岡野玲子さんのオリジナル・ワールドが拡がります。

特に後半はストーリーが複雑になり、人によって好き嫌いが分かれるかもしれませんが、

この感覚にはまりました。

雅楽や陰陽道、神社やお寺など、色々なものに興味がわいてきます。

逆に、そのあたりのセリフが難しくて内容が理解できないところもあるのですが(笑)

私は8巻(この表紙)の『安倍晴明 天の川に行きて雨を祈ること・・・』

これが、1番好きです。

平安京が日照りに悩まされ、晴明が博雅とともに聖なる地を巡って雨乞いをする話です。

京都や奈良の神社やお寺の名前がいくつも出てくるので、行ったことがあるとさらに楽しめそう。

東大寺二月堂で行われるお水取りなども、火の粉の降りかかるあの映像は知っていたものの

深い意味のあることを知りました。

随所にトリビアが散りばめられている大人の(あ、Hな場面はないですよ)漫画だと思います。

それとこの話が好きなもう一つの理由は、以前、主人と奈良県・室生寺に行った時、案内標識に龍穴神社とあったので、

「あ、陰陽師にでてた室生の龍穴神社だ~」とめんどくさがる主人を拝み倒して、山の中まで車で行ったところ、

まさしく漫画と同じ光景が拡がっていたのです。

岡野さんは、実際にその地に行って描かれていることがよくわかりました。

しかも、龍穴神社のそこに立った瞬間、ビリビリするような厳しい空気感を感じて、

何の思い入れもないはずの主人も「何だ、ここの空気?」としきりに不思議がっていました。

この本を知らなかったら、絶対訪れることもない山の中の神社。

とても素敵な(ある意味怖いんですが・・・)神社を知ることができたのも、この本を読んでいたからこそ。

年に何度か思い出したように引っ張り出しては読む漫画本です。








 


高尾山に登る

2013-02-04 15:24:42 | 山歩き・ハイキング




初、初、初の高尾山♪

ついに登ってきました高尾山。

山女子、最初の山として高尾山が挙げられますが、ワタクシ、登ったことはおろか

登山口にすら行ったことがなかったんです。

その日は、高尾山に何度も登っているお友達にコースをお任せしたので、私は楽ちん♪

満員のケーブルカーを横目に私たちは、左手の木の階段を登っていきます。

山の北側だからでしょうね、地面に霜柱と氷がついていて、滑りやすいので要注意でした。




  






しばらく行くと、赤い鳥居の稲荷神社がありまして、なるほど~これが稲荷山コースなのだと納得。

そこからは、岩盤の上のような道や杉の根がが張った変化に富んだ道をゆっくり歩きました。

この季節、ほとんどが葉を落とした枝ばかりで、彩りが少ないのが残念ですが、緑が豊かな季節も良いでしょうね。

トレランをされてる方やマイペースでゆっくり登ってらっしゃるおばあちゃまなど、平日にもかかわらず

多くの登山客がいました。




 




もっとも観光シーズンは駅が登山客でいっぱいになるそうですけど、初高尾山で普段を知らないので。

展望台を過ぎたあたりからでしょうか、登山道の土が粘土質に変わってきました。

ズルッと滑りやすいから、あんまり好きじゃないのよね。

こういう道って・・・

一つの山で色んな土壌の違いがあるからこそ、豊富な動植物が暮らせるのかな?そんなこともちょっと考えて、

ズルズルなぬかるみは、頑張りました。




 

                                      途中の展望台からスカイツリーが見えました



そして、最後は嫌になるくらいの木の階段の連続。







その先に富士山が見えるはずだったんですが、この日は雲の中。






                                                 頂上からは、東京の街が良く見えました








そして、薬王院へ・・・

聖武天皇のころ、高僧行基によって建立されたお寺だそうで、行基自らが彫った薬師如来を祀ったのが薬王院の名の由来だとか・・・

その後、京都醍醐寺からきた俊源が飯縄権現を本尊として祀ったことから、飯縄権現の霊山として知られ、修験道の地としても栄えていったそうです。




 






飯縄権現とは、調べてみると多くの場合、白い狐にのった鳥天狗の姿で現されることが多いそうで、時に不動明王の別の姿ともされ、

武田信玄や上杉謙信も信仰していたようです。

建物は、精緻な彫刻が彫られ、日光東照宮のようでした。








 






  





  

山門の阿吽像も天狗様。











マンホールのふたも天狗様?











そして、ケーブルカーの駅で売っていた天狗焼き。

焼き立ての外はカリッ、中もっちりの皮をほおばると、大きな黒豆がぎっしりで、さいこ~に美味しい!!

良くある、鯛焼きや自慢焼きのたぐいだろうと思って食べたら、想像をはるかに超えてました。

本当におススメです。






薬王院では、御朱印を頂きました。

南無飯縄大権現   う~ん、かっこいい!

(あれれ、写真の向きを変えたのにブログに反映されてない)






そして、お土産に買ってきた豆まき用の豆




節分の昨日、歳の数だけポリポリいただきましたよ。


 

 

 


初雪山、思親山に登る

2013-02-02 09:39:23 | 山歩き・ハイキング




          出かける当日、自宅近くから南アルプスと満月がとても印象的でした




この日は、友達と山梨県南部町にある思親山に行ってきました。

今月半ばに降った大雪は県内の山ではかなり残っている様子なので、身延山とどちらにしようか迷い

彼女の希望で、温暖な南部町の山をチョイス。


  



この地域は、上空から見ると東から天子山塊、佐野川、思親山のある山塊、富士川が南北の縦縞を描いています。

R52号を南下して、JR内船駅から車で数分のアジサイ公園に車を停車して、スタートです。

実は、その先、佐野峠まで車で入れるようですが、狭いしカーブが多い道なので

安全重視で公園に停めました。

私が運転しているので、狭い林道ですれ違うドキドキ感に比べたら多少距離が長くても平気です。

長い林道をしゃべりながら歩き、1時間半ほどたったころ、

キャ~、スゴイ!!







大きな富士山が目前に!!

感動です!!




この場所が佐野峠。





ここから、本格的な登山道が始まります。


 

木でできた階段が続いていますが、うえ~ん、しっかり雪がついている~。

前に歩いて人の足跡が凍って滑りやすくなっているので、う~ん、すごく歩きにくいのよね。

私が先に立って歩いていましたが、注意しながら歩かないと滑るので、ついつい無言になってしまいます。

10分ほどしか歩いていないのですが、私、この時、心が折れそうでした。ぐすん・・・




心の中で、何度か撤退宣言を出そうと思いつつ、せっかくここまで来たのだから、という気持ちとの葛藤。

やっぱり、身延山にしておけばよかったかしら~

なんて、心の中でちょっと後悔も。

テンションが微妙に下がったまま登り続けると、サクサクした雪に変わり、そこからは一気に歩きやすくなりました。




しかも、頂上まで1.1kmの表示が。

現金なもので、こうなると、私たちテンション一気に上がりました。

ゆき♪ゆき~♪

雪を放り投げて、キラキラを楽しんだり、サクサクした雪に足を突っ込んでみたり・・・

後半は楽しんで真っ白な樹林帯を歩くことができました。

雪を触った手袋は、ほんのり針葉樹の香りがして頭もすっきり!








 


そして、頂上では大きな富士山と南アルプスの絶景が、私たちを出迎えてくれました。

頂上全体が芝生のようになっていて、しかも、ベンチもあるので、公園にいるようです。

思親山って、山梨百名山なんですって。







そして、帰り道、お友達が軽アイゼンを持っていて、片足分、貸してくれました。

お互いが、片足ずつの変な格好でしたが、軽アイゼンの性能にビックリ!!

さっきまで滑っていた氷の道が、全然へっちゃらなのです!

登りのあの苦労はなんだったの?という感じです。

速攻で購入を決意した、彼女と同じ軽アイゼン。







モンベルの製品でポーチもついていました。

これさえあれば、この冬、雪が降っても低山登山ができそう♪