うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

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いよいよ開幕、女子バスケットボール・ロンドン五輪アジア予選

2011年08月19日 | 団体球技(室内)
◆第24回女子バスケットボールアジア選手権
(2011年8月21~28日まで長崎県大村市の大村市体育文化センター・シーハットおおむらで開催)

・予選ラウンド  ※カッコ内は2010年の国際バスケット連盟(FIBA)の世界ランキング
レベルⅠ:日本(15)、中国(8)、韓国(9)、台湾(22)、インド(41)、レバノン(55)
レベルⅡ:マレーシア(40)、カザフスタン(46)、ウズベキスタン(48)、スリランカ(50)、シンガポール(56)、インドネシア(不明)

・日本の試合日程 (レベルⅠ)
8月21日(日)19:00 vsレバノン
8月22日(月)19:00 vs台湾
8月23日(火)19:00 vs韓国
8月24日(水)19:00 vsインド
8月25日(木)19:00 vs中国

準決勝:8月27日(土)、決勝:8月28日(日)

※予選ラウンドはレベルⅠとⅡがそれぞれ1回戦総当りで対戦し、レベルⅠの上位4位までが準決勝に進出。
  最終的にレベルⅠの優勝国がロンドン五輪の出場権を獲得し、2~3位が世界最終予選に回ります。


今大会の公式サイト
今大会の日本代表12名
一昨年9月にインドで開催されたアジア選手権の詳細の成績
昨年10月にチェコで開催された世界選手権の詳細の成績
昨年11月の広州アジア大会の詳細の成績


                             *  *  *  *  *


今月21日から長崎県大村市で開催される女子バスケットボールのアジア選手権。「隼ジャパン」こと日本女子代表は2大会ぶり4度目の五輪出場を賭けて大会に臨みます。前回の北京五輪での日本は、もたついた監督人事、世代交代の失敗、挙句の果てには協会の内紛・・・。ハッキリ言って、コートの外でのロクでもない出来事の影響でまともに戦える状況ではありませんでした。結局、代表チームをまともにサポート出来ず、自滅に近い形で無念の予選敗退を喫して本大会の出場を逃した非常に悔しい経験があります。

今大会のレギュレーションを大まかに説明すると、まず参加12ヶ国をレベルごとに6チームずつ2組に分けて1回戦総当りのリーグ戦を実施。最上位カテゴリーである「レベルⅠ」に属する6ヶ国中4位までに入ったチームが準決勝に進出。準決勝は、1位vs4位、2位vs3位の組み合わせで戦い、勝者が決勝進出、敗者が3位決定戦に回ります。最終的に優勝国のみがロンドン五輪の出場権を獲得し、2~3位の国が来年6月25日~7月1日までに行われる世界最終予選(会場は未定)に回ります。世界最終予選のレギュレーションの詳細はまだ未定ですが、12チームが参加して上位5ヶ国が五輪出場権を獲得します。なお、世界最終予選の出場枠は、欧州4(トルコ・フランス・チェコ・クロアチア)、米大陸3、アフリカ2、アジア2、オセアニア1です。

アジア最上位となる世界ランキング8位の中国は、世界選手権こそ13位と絶不調に終わりましたが、一昨年9月のアジア選手権と昨年11月の広州アジア大会ではそれぞれ優勝するなど、今大会の優勝候補の本命です。対抗馬の韓国(世界9位)は、世界選手権でアジア最上位の8位、アジアの2つの大会ではいずれも2位です。日本(世界15位)は、世界選手権では10位、アジアの両大会ではいずれも3位。台湾(世界22位)は、世界選手権は出場を逃し、アジアの両大会ではいずれも4位です。おそらく、今大会は中韓の2強を軸に、日台両国が追いかける構図です。この4チームが準決勝に進出するのはほぼ間違いないので、予選ラウンドは手の内を隠しつつ、準決勝以降を優位な状況で戦えるのかが鍵です。

最初のヤマ場となる準決勝で比較的に相性が良い台湾と対戦するのがベストです。日本は、昨季WリーグMVP&新人王を獲得した渡嘉敷来夢や間宮佑圭や長岡萌映子ら若い選手が台頭してます。しかし、現状の戦力では国際的な実績で上回る中韓両国を続けて倒すのは正直厳しいですね。ライバルとの平均身長で比較すると、日本は176.8cmですが、台湾は177.1cm、韓国は180.7cm、中国に至ってはなんと中国は188.4cmと高さで劣ってます。バスケはコンタクトプレーを伴う球技なので、体格と身体能力の差で劣るのはかなり不利に傾きます。そのせいなのか、アジア選手権で日本が優勝したのは1970年第3回クアラルンプール大会のたった1度だけです(なお、日本はアジア競技大会では2回優勝)。一方、大会最多の12回の優勝を誇る韓国と、10回優勝の中国はいずれも五輪でメダルを獲得した経験があるので、日本は明らかに遅れを取ってます。近年の日本はアジア3位が指定席となっているだけに、地の利を得たとしても、今大会を制して五輪切符を獲得するのはかなりの至難の業です。

ただ、今大会で2位もしくは3位に終わったとしても、来年6月に行われる世界最終予選に五輪出場の可能性がまだ残されてます。世界最終予選は5枚の切符が賭けられるとはいえ、欧州勢と米大陸勢、更にはアジア代表のもう一つの国と激しい争いとなるのは必至です。世界選手権の成績や世界ランキングなどで判断すると、前回の世界最終予選で7位に終わって涙を呑んだ日本は今回もギリギリの戦いを強いられることが予想されます。今回のアジア予選の成績が世界最終予選の抽選に反映されるのかは不明ですが、先の戦いを見据える為にも、今大会は実りのある成果を期待したいです。もちろん、今大会で優勝して、日本の団体球技では初となるロンドン五輪切符獲得をするに越したことはありませんが・・・。


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☆今大会の日本女子代表チームの紹介ビデオ

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