ラスト釣行

満開を迎えたコスモス。
前回のアザミに続き、シーズンの終わりを告げる花だ。

気温はまさに秋、山岳ともなるとその涼しさは格別で、
可憐な花はそよ吹く秋風に止まることがない。


サンデーアングラーとしては、今日が最後の釣行。
どこに入ろうかと迷ったが、なかなか釣りに出かけられない友人の
要望もあり、連休最終日に入った南アに再挑戦することにした。

前回の上流区間だが、ここは今年二人でかなり愉しむことの出来たエリアということもあり、
釣果はどうあれ、最後を締めくくるのに二人とも不満は無い。


但し前回、あまりの渇水でかなり厳しかったこともあり、
本音ではやや心配しながらの釣り上がりとなった。
ここは前回友人に尺物が出た流れだが、今回は半分以下の水量だ。

案の定、魚達からの反応は少なく、チビイワナのアタックは
あるものの、良型はほとんど顔をだしてくれない。

そんなところに追い打ちをかけるように、上流からは釣り下ってきたエサ師が二人。
キープサイズは１尾と厳しかったようだ。
というわけで、しばらくはさらに厳しい状況が続く。
７寸クラスまでのイワナはボツボツと上がったが、
良型はなかなか出てくれない。

しかし、先ほどのエサ師が入ったと思われる本日の退渓ポイント付近にくると、
時間が開いたせいか、良型の反応が少し出始めた。
但し、それでもヒットにはなかなか至らない。

そしていよいよ退渓点が見えてきたところにあるプールで
今日のハイライトがが待ち受けていた。

落ち込みは水量も少ないせいで、大したことのないポイント。
そこに続く開きは水深はないが、１０ｍ程はある。

ここは遠投で攻めてみることにした。
ティペットも１段落とし、長くしてロングキャストすることにした。

中央の沈み岩の上にフライを落とす。
１ｍ、２ｍと流れたところで、水面が割れた！

本日一番の手応え、バラシも多かったので慎重に下流へ寄せる。
最後を飾るにふさわしい秋色をまとった９寸イワナだった。


私には充分なサイズだ。

今日はこの１尾で充分だと思ったが、同じポイントに再度フライをキャストしてみると、
再び、ほぼ同じポイントで飛翔が上がった。



今度も８寸強のメタボなイワナだった。
そしてこのあと、さらに３尾を加え、同じポイントで５尾をキャッチすることができた。
ここまでのシビアさが信じられないような時間だった。

最後の最後に訪れたこの至福のひとときは、シーズン最後に
南アの女神がくれたプレゼントかな。

ＦＦを初めてから、満足度は数やサイズではないことを何度も感じているが、
今回もシーズンを締めくくるには十分な結末だった。

いつものことではあるが、早くも来シーズンが待ち遠しい。
そんな気持ちにさせられるラスト釣行でした

南ア、来年もよろしく