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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

「ministock-lab」序章-新潟の狭小住宅、自然素材、高気密高断熱、高耐震-

2011-05-13 19:56:11 | ministock-狭小住宅・小さい家-

長期優良住宅対応ミニストックの第2弾です。

前回の「minisutock-DJ」断熱強化を前提に、延べ床面積を50㎡から75㎡に増やしたプランでした。

今日ご紹介する「ミニストック-ラボ」は、断熱強化は行いません。断熱強化を行わずに、延べ床面積を50㎡から75㎡に増やし、それでいてミニストックに近い熱損失量(係数じゃないのがミソ)としています。つまり、通常のミニストックに比べて床面積の増加によるコストの割増は発生しますが、仕様単価の増加はしていません。極力ローコスト(イニシャルコスト+ランニングコスト)を目指したプランです。

基本プランは出来上がっていますが、今日は序章ですので後日ご紹介します。待てない方はご連絡ください。

Ministocklabo_2

ミニストック-ラボの考え方はこんな感じ。

プランを煮詰める作業より、そもそも私の狙いが合っているのか確かめたいので、先に熱損失係数の計算を行っていました。

(昨日の記事の通りに、間取りと性能の検証を同時に行うのが、設計士(建築士)の行うプランニングです。もちろん、構造の検証も同時進行です。つまり、プランの不具合修正が常に行われているのです。ISO的です)

そして、計算の結果、私が狙う数値に近づけることができました。

床面積を増やしたのに、増やす前と逃げる熱の量が近いとはなぜ?

そこまで勿体ぶる話でもありませんが、要は使い勝手をもう一度整理して、また私から新たな使い勝手提案を加える事で、建物を分割してしまいます。

何を分割するかと言うと、断熱区画を分割します。

暖房空間非暖房空間を作り、その境界では空気の出入りをなくしながらも、あくまでも屋内空間として一体の建物とします。

これにより、余分な暖房面積を増やさずに済みます。

そして、整理された使い勝手に、新たに加えた使い勝手が「lab-ラボ-」です。

ラボラトリーの略で直訳すると実験室となりますが、三和土(タタキ)の空間に近い使い勝手と思って下さい。

格好つけて横文字にしましたが、昔ながらの使い勝手を再現しただけ。

半屋外空間です。

囲まれた外と言えばいいのでしょうか。ある時はセカンドリビングとしての使い勝手、ある時は外部としての一時利用。

使う人目的によって自由に使い勝手が変わります。(子供の遊び場、室内遊びも屋外遊びもここで。自転車やスキーのメンテナンス、ちょっとしたお客様の会話スペース、根菜置き場、犬の昼寝場所、とにかく何でもあり)

狭い空間を有効利用するミニストックには、もってこいの場所です。

民家好きの私らしい発想です。

但し、性能の検証を行う事で、改めて気が付いた事がありました。今後活かしていきましょう。


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