チャレンジャー・ナオミの日常

小田原市議会議員の佐々木ナオミです。よろしくお願いします。

1市3町ごみ処理広域化、市民説明会に行ってきました。

2009-09-17 | Weblog
 今日は箱根町で広域化の市民説明会が開かれました。参加者6人。うち、箱根町民は2人(箱根町議1人)です。これで、市民説明をしたといえるのでしょうか。市民の意見をどこまで聞いたというのでしょうか?説明会というよりも懇談会のようでした。

9月議会では、16日に「1市3町ごみ処理広域化」について質問に立った方がいました。

彼の質問では、分別が複雑でこれからの高齢化社会で、お年寄りには負担が大きいことや、収集された廃プラスチックのうち、約半分はサーマルリサイクル、つまり燃料として再利用され、結局は燃やされている、焼却灰の処理に多額の予算がかかっているという現状を指摘し、広域化協議会が示している「熱回収施設」についても、熱回収というごみ処理という本来の目的から外れた副産物的なものを期待するのではなく、どんなものでも高温で焼却できる、溶融化(ガラス固化)によってダイオキシン類も安全に処理し再利用も可能になる溶融炉にすべきだとの提案がありました。

彼の指摘はもっともで、広域化するのであれば、焼却炉は溶融炉にしなければ意味がないのは明らかです。現状の産業構造や経済優先の暮らし方では、今後もごみの種類はもっと多様化していくでしょうし、現状でも、ごみを分別するのは不可能で、不燃ごみに回っているものも多いのではないでしょうか?

これまで広域化に対して、市は、とにかくごみ減量が優先、分別は「基本的には(ここが怪しい)」小田原方式にする、と説明をしてきました。私は、広域化はゴミ減量や環境負荷には逆行すると思っているので、彼の指摘はある意味、この広域化計画がも持つ矛盾を、私とは違った視点から明らかにしたものだったと思います。

現状の大量生産、大量消費を改めることなく、簡単に、効率的にごみ処理をするために、広域化して溶融炉を作る。しかし、溶融炉はその安全性や、環境負荷に関してかなりの問題があります。
私たちは今の快適さと引き換えに、次の世代を担う子どもたちに、その付けを回していくことになります。

本当にごみを減量し、環境負荷を考えるなら、できる限り、小規模範囲での自区内処理を、そしてできる限り循環型の、焼却をしないごみ処理を。それには、製造者責任、有料化も含めた回収方法の工夫、そして何より、私たち自身の暮らし方を変える必要があります。

ごみの広域化は、その二者択一を市民が突き付けられている問題だと思っています。私は、後者の実現のために、できる限りのことをしたいです。

ごみに限らず、今の社会全体が、私たちの首を真綿で絞めていくような状況だと感じています。私たちは目に見えないところで少しづつ環境を汚染し、私たちの子どもたちに、マスクなしでは暮らせないほどの汚染された空気と、浄水器なしでは飲めないほどの汚染された水と、自然の力に頼らないで育った作物とを、次世代に渡すことになるのです。

もうすでに、その序曲は始まっていると思いませんか?


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2 コメント

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小田原市・足柄下地区堆肥化・選定枝の検討委員会 (レモン)
2010-04-01 22:14:33
箱根町の検討委員会には、私も傍聴しましたが、佐々木議員が後ろで何方か、知りませんが話をされていて、うるさくてよく聞こえませんでした。このような場で私語は謹んで頂きたい!
 今回、この検討委員会の殆どを傍聴してまいりましたが、やはり、ごみ減量化の為に考えていかなければいけない生ごみの堆肥化の前に、今までの意識を変えていく事と、ごみの仕分け方にも、足柄下地区の住民の方々と小田原の住民の方々との意識の格差を感じました。
 それ以上に、私は佐々木議員に求める事は、議員に立候補される時も、議員になられた時に、立ち上げたこのホームページにも書かれている理念を遂行していられるのでしょうか?
 一項目に書かれている「子供の人権に関する学校での取り組みの制度を作る」と、書いてありますが、佐々木さんはどのような制度を考えているのですか?
 今、小田原市の教育現場の現状を、十分調査されているのでしょうか?
 経済大国など言っている日本政府ですが、人権意識については、欧米諸国より、非情に低い途上国です。
 戦後教育の中で、この人権教育が最も遅れてしまった事は、現在の教育問題に繋がる事は認識されているとは思います。
 佐々木さんのお子さんが、まだ公教育に携わっていらっしゃる事からも、小田原の教育現場の荒廃ぶりが、よく理解されていると、私は期待する物ですが、具体的な事柄を議員という特権をお持ちで、どのような時点で把握され、対処されているのでしょうか?
小田原市公立小中学校の児童生徒の不登校数、生徒の問題行動に関する事故発生数、いじめ・体罰事故発生数、これら、報告書にも上げられていない件数を含めれば、凄い数値になることも予想されます。
被害生徒を守る事も大切ですが、この問題行動をする生徒・いじめをしている生徒を、一番考えて行かなければ、これらの問題は何も解決しないのです。
加害生徒の周囲の大人が、この生徒の為に何をしてきたか?本気になって向き合って考えて行く事が、人権教育じゃないかな?と思います。
 公人の立場でもあります佐々木氏の市議としての質問内容を拝聴すると、もっと大切な事柄を踏み込んで教育行政に突き詰めていく必要な項目を忘れているように私は感じてなりません。
 教育現場の子ども達は、親や大人に話すことも出来ず、我慢しています。
 簡単に「子供の人権」と言いますが、「子供の人権とは何か?」と、認識している大人がいますでしょうか?
「子供の人権憲章」を学校現場で掲げている学校は、小田原にありますか?
私は以前大和市に住んでいたことがありますが、大和市内の公立小中学校の「父母と教師の
会」の規約の始めのページには、国連こども権利委員会が発表した日本語訳の「子供の権利憲章」が掲げてあり、その後述に、私達はこの「子供の権利憲章」を守っていきます。と、記載してあります。
 その取り組みは、小田原にはない素晴しい活動が多々ありました。
 また、ある学校では、正面玄関に、子供の権利憲章が掲げてありました。
 佐々木氏が掲げる小田原市の学校での取り組みが、未だ成果になっていないように感じるにのは、私だけでしょうか?
 小田原市内の塾の教師が、「小田原の教育は末期症状です」と言われたように、子ども達は疲弊している中で、早急に取り組まなければならない問題が多くあります。
 自分の子供が何も問題がないから、遠くから傍聴していては、佐々木さんが立候補された時に述べられた事が、まるで詭弁の何物でもないように聞こえてしまいますよ!
わんこの会云々行っていられる状況ではないように思えます。
 市議として、市民では出来ないことが沢山あります。是非とも、身を粉にして、子供達の命を守る活動をして下さい

 
 
Unknown (佐々木ナオミ)
2010-04-07 11:51:35
レモンさま
コメントありがとうございます。
説明会の傍聴の件は申し訳ありませんでした。

子どもの人権について、
おっしゃるように、なかなか成果にはつながっていません。私は議員になる前から子どもの人権をテーマにした市民活動をしておりますが、公教育の中で人権教育をしていくことが、とても大事だと思っています。
ただ、人権教育を導入するということに関してはなかなかハードルが高いことも事実です。
教育現場での問題は、さまざまに相談に乗っていますが、相談された保護者の方や子どもの気持ちを一番に考え、なんでも議会で発言したり、公にしたりは出来ない状況でいます。
私の子どものクラスも、昨年は学級崩壊になり、大変でした。現状の制度の中で、できる限りのことをしたつもりですが、十分とはいえない状況です。議員といえども、特権があるわけではありませんので、制度を飛び越えてのことはできませんでした。制度を使うという良い事例になればとは思っていますが。

私としては、子どもの人権オンブズパーソンを作り、第3者の目で、学校や教育行政へ働きかけをしていく仕組み、また現在県が持っている教員の人事権を市に一定程度降ろし、現場の状況に合わせて柔軟な人定配置をしていく必要があると考えています。このあたりは、檜山議員が質問をしてくれています。

また、障害のある子もない子も共に学び育っていくこと、いわゆるインクルーション教育を進めていくことも、子どもたちに人権を学ぶことにつながると考えています。そのために、議会でも再三にわたって質問をしていますし、少しずつですが、成果が表れてきています。

ごみのことは、とにかく広域化を止めること、そして、市民はできることから取り組んでいくことの2つが大事だと思っています。
広域化はなかなか止められず私自身も歯がゆい思いをしています。議会制民主主義の性質上、多数決の世界でそれをどう実現していくか、少しでも多くの市民とこの考えを共有したいということで、努力をしています。

また、一方で、市民が意識を変えていかれるよう、啓発ではなく、仕組みを作ることが必要だと考えています。生ごみたい肥化の取り組みはまさにそのためのものです。
これについては、今年度市が事業として取り組み始めましたので、一定の成果があったものだと思います。

犬の会の活動は、市民自治の実現のために少しでも私ができることがあればと考えてお手伝いをしています。犬の問題に安易に公金を使うのではなく、思いのある市民が、自分たちで取り組んでいくことが必要です。フンにしても、ドッグランにしても、行政に任せていては良いものはできません。小さな活動にさまざまに関わっていますが、私が関わることで、市民の皆さんが市政への参加を身近に感じ、勇気をもって政治を動かす力になってほしい。これは、議員になる前に、檜山議員がわたしに教えてくれたことです。たくさんの勇気をもらったからこそ、私のような普通のお母さんが政治に参加することができたのです。

環境も、平和も、教育も、農業も、ワンコの活動も、すべてはいのちを守ることにつながっていると信じて、頑張りたいと思います。

叱咤激励本当にありがとうございました。

レモンさんのおっしゃるように、子どもの権利憲章が学校に掲げられるようになるといいですね。議会提案ができたら良いのですが、現状ではなかなか難しい。次の選挙で、子どもの人権を守ろうと考える議員がたくさん当選できれば、実現できると思います。

一緒に頑張りましょう。