失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「星を食べる」 たま 1991年

2009-09-26 | イカ天産
前々回、前回につづき、『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』サントラ(1992)収録曲を。サントラは1992.12.16リリースで、この8㎝は4日後の1992.12.20発売。サントラからのシングルカット的なことかな(会社違うけど)。タイトルは「星を食べる」初出の1991年にしておいた。

①星を食べる
作詞:滝本晃司、作・編曲:たま
『きゃべつ』(1991)収録曲。ベースの滝本晃司の作品で、リードヴォーカルも担当。4人中3人がどう見ても妖怪なのに、滝本さんだけ妙に普通だった。それが逆にすごく異様な空気を醸し出し、この人、とんでもない大物?じつは最も変わり者?なんて憶測を呼んだ。滝本曲ってだいたい地味めなゆったりした曲調で、他3人のアクの強さと比べると箸休め的なポジションンになりがちだけど、よく聴くと狂ってるってのが多い。この曲もそのパターン。「ぼくは君の首をそっとしめたくなる」て前フリのあと、「大きくひらいた目」「星を食べる君」と続く。うわ、実行しちゃってるよ!ここまでストレートに猟奇な詞は、ほかの3人にはないような気がする。で、これがまる子映画の挿入歌っていったい…

②方向音痴
作詞:知久寿焼、作・編曲:たま
大ヒットした『さんだる』(1990)のオープニングナンバー。アルバムでは作曲:知久寿焼だけど、このシングルでは上記のクレジットになっていた。知久さんの裏返り唱法が思う存分楽しめる、キテレツ系。①との対比で言えば、「ギロチンにかけられた 人魚の首から上だけが」みたいにグロテスクな詞でも妖怪が歌えばファンタジー、一見まともそうな滝本さんだとリアルに猟奇になってしまうのだろう。
なんでカップリングにふたつ前のアルバム曲をもってきたのかは不明。さくらももこセレクション?

定価800円、中古で100円。
8枚並べても「たま」の字がでかいので分かりやすいね。ぜんぜん似てない(似せようともしてない)メンバー4人がさくらももこワールド化したイラスト。一枚だけで写したところで、たいして見えない大きさだからこれでいいや。

上列左から、

だいすき」高橋由美子
「星を食べる」たま
ハミングがきこえる」カヒミ・カリィ
「走れ正直者」西城秀樹 あ、これまだだった。

下列

うれしい予感」渡辺満里奈
レッツ オンド アゲイン」細川たかし
演歌はぐれ鳥」藤川なお美
コジコジ銀座」ホフ・ディラン

いちばんよく見かける「ポンポコリン」は持ってない。いつでも買えると思うから、もう買わないことにした。「だんご」とかも。

この8枚中6枚(たまと細川たかし以外)で、さくらももこは作詞も担当している。組んだ作曲家が、筒美京平、大瀧詠一、細野晴臣、小山田圭吾…などと、とんでもなく豪華な布陣。松本隆だって小山田とは組んでないぞ。


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