2016年11月17日(木)堺市教育文化センター(ソフィア・堺)で、第3回PTA堺市人権教育連続講座が行われました。
今回の講座のテーマは、「子どもを性暴力から守るために」~性暴力救援センター大阪・SACHICOの取り組みから~で、講師はウィメンズセンター大阪(大阪市天王寺区)で代表を務められている原田薫氏です。
「性暴力救援センター大阪・SACHICO」について
病院拠点型ワンストップセンターとして2014年4月に、阪南中央病院(松原市)に開設されました。SACHICO(サチコ)は、下記の頭文字をとって名付けられています。
Sexual 性
Assault 暴力
Crisis 危機
Healingn 治療的
Intervention 介入
Center センター
Osaka 大阪
SACHICOの具体的な活動内容は、以下の3点です。
・被害直後からの総合的・包括的支援
・当事者が「自分で選ぶ」を大切にした支援
・被害者からの回復と性暴力のない社会の実現のための活動
性的被害に遭う対象は…
性的被害者は0歳から80歳までと幅広く、顔見知りから受けることが多いそうで、女性のみでなく少年も被害に合うケースが報告されているそうです。
被害者に接する際の注意点
性暴力の被害者に対する適切な支援は「二次被害」を与えないこと。それは周囲からのさまざまな言動によって、さらに傷つけられる状態のことです。その内容は、
・罪悪感を助長する
・他の子どもと比較する
・強くなれと励ます
このような言葉がけは絶対にしてはならないそうです。
サインを見逃さない!
学童期の性虐待は、気付いてもらえるかどうか。
「言い出しにくいけれど、きっかけがあれば話したい」と思っている子供もいるので、学校の先生や周りの大人も注意して、子が出しているサインを見逃さずに気付いてあげることが重要だそうです。
日頃の会話が大事
性に関する問題は非常にデリケートで、家庭で話すきっかけを持つのはなかなか難しいことですが、「まだ早い」等と後回しにしてしまうのは良くないそうです。
何でも話せる親子関係を築いておくこと、その上で普段の会話の中で、自分の身を守るための正しい知識を身につけさせることが重要であるとお話されておられました。
講座を受講して
幼い子供達が性被害に遭うニュースを見るたびに、同世代の子供を持つ身として、強い憤りを感じ、何とかならないものかと思います。講座に参加して、学童期の子供たちを守るためには、保護者の関わりが一番大切なんだということを改めて認識しました。
最近、大学生などの若者がグループで加害者になるようなニュースをよく見かけるように思います。男女関係なく加害者になっているようです。
これから先、自分の子供を被害者にも加害者にもさせないために、今回の講座をきっかけにして、学童期の今から、我が子にも正しい知識を身につけさせなければいけないなと感じました。
皆さんのご家庭でも、テレビのニュースなどをきっかけにして、少しずつでも取り組まれてはいかがでしょうか?