日常のちいさな旅

平 川 渚 Hirakawa Nagisa

作ったもの、見たもの  記録、お知らせ、報告

「ジカンノカタチ」のご報告

2008年09月22日 | event
この夏別府市公会堂で展示した作品の画像です。館内の3ヶ所に作品を展示しました。


ここが一番好きだった場所。屋上へ上る吹き抜けの階段の天井には、星のレリーフがあります。




2階から3階へ上がる階段の踊り場にあるステンドグラスの場所。



1階から2階へ上がる階段の踊り場。フラッシュをたかないと写真に写らない・・・上がフラッシュなし、下があり、の画像です。







建物自体の存在感がすごいので、私の作品はそこに寄り添うほこり、や染み、のような存在になればいいと思って作りました。実際ここに下見に来た時に、この築80年の建物には、長い年月をかけて壁の細かな凹凸に降り積もったほこりや、雨による染み、傷などがとても美しく感じられ、それと同等の存在感のものを作りたいなぁというのがありました。目立つ色の糸を使うこともできたのだけれど、自然とそういう色は選ばなかった。途中からやはり現場で作っていくということにしたのだけれど、やはり私の場合は実際にその場所で作らなきゃだめだなぁ、とつくづく思いました。そうしてその建物と時間を共有すること、その作っている時間こそが、大事なんだな、と。2008年の夏の終わりに、この建物で過ごした時間は多分ずっと自分の中に残っていくのだろうな、と思います。
作品がどこにあるのかわからなかった方も多かったみたいなのですが、今回はともかくこの建物で作品が作れたということを幸せに思います。