一生に一度のイベント参加、「木こりツアー」に行ってきました。
実際に自分で木を切り倒し、その木が自分の家作りに使われます。
木を切るのは1年の内、今の寒い時期が適しているらしくて、タイミングよく我が家が参加できたのです。
道路わきの空き地に自分達の車を停めて現地へ。
標高500メートル。
木の間から青空が垣間見え、薄い雲が近く、早く流れている。
人里から離れたその世界は、屋久島の森(行ったことはないけれど)のように苔やシダ類に包まれていました。
倒されたままの状態で置かれている木々も、苔に包まれ、不自然な存在ではありませんでした。
参加者はT工務店からは社長、営業のYさん、設計士のUさん、K製材所からは社長、山師さん。そして私たちともう1家族。
まずその山の説明をしていただいてから、木の元へ。
私たち家族からです。
私、木を切るのは、チェンソーで木に切れ込みをちょいちょいっと入れて、ちょっと押して倒すのかと思っていたのですが、全くの誤解でした!
確かにチェンソーを使いますが、その中にはまさしく「職人技」が使われます。
まず、木にチェンソーで切れ目を入れます。
(これは素人には無理なので、職人さんが行います)
そして水平に切り込みを入れます。
次に非常に硬い「杭」(ホントは正式名称があるのですが、何度も聞いたのに忘れてしまいました)を切り込みに打ち込みます。
これが本当にすごい!
倒したい方向に、安全に倒すのは、すごく大変なことなのです。
※マメ知識
木を切り倒すときには、木から離れているのは大前提ですが、木の先の方よりも、根元方面のほうが安全なのだそうです。
杭が打ち込まれる度に、「木が動いた!」「もうすぐ倒れそう!」の声があがります。
そして倒れる瞬間!
大きな地響きが山の間にこだましました。
切り倒された木の断面を触ってみると、軍手越しでもわかるくらい湿っています。
確かにその瞬間まで水を蓄えていたのです。
年輪を数えてみると、60歳以上!
私たちよりもずっと年上で、私の両親と同じくらいの年齢になります。
その木が現地で3ヶ月、そして製材所に移動し加工後3ヶ月乾燥させ、我が家の一部に使われます。
あの木が倒れたときの衝撃は今でも目に焼きついています。
60年の重みが伝わってきました。
その木が加工され、家に使われて、60年後もしっかり家を支えていますように。
木を切り倒し終わった後は、K製材所へ移動。
頂いたおでんがおいしい!
恥ずかしがることなく、何回もおかわりしちゃいました。
製材所の中や加工する様子も見学させてもらって、さながら「職場見学ツアー」のよう。
実は私の母親方の実家の及び親戚は木材関係の仕事従事者が多く、本当は少しは知っていなければならないことなはずなのに、知らないことばかりでした。
T工務店やK製材所の皆様、本当によい機会を頂いてありがとうございました。
追記。
切り倒す2本のうち、1本は私が切る?という話もありましたが、私は写真を撮るのが本当に楽しくて、木を切ることをすっかり忘れていました。