・消費者金融企業（高杉良）
創業者わがまま放題の会社に
大手銀行エリートが社長として
迎えられるが
常識を逸した魑魅魍魎の世界
考えられない不祥事の連続
雇われ社長と創業者の対立は
日に日に高まっていき・・・
最後はどうなっちゃうんだ！！
先へ先へグングン引っ張られるのは
もう慣れっこ
何作か高杉良の本を読んで
なんとなくパターンがわかってきた
気がするけど全然飽きない
ここで出てくる会社の登場人物は
保身のためには人を蹴落とす
罪をなすりつけるのは朝飯前
創業者にはペコペコで下には傲慢
違法行為は続々発生
会社の士気は乱れ、離職者続出
創業者とコンビを組む常務は
浅はか極まりないように見えるし
こうはなりたくないと思うことばかり
しでかす
自分の会社がこうでなくてよかったと
思わずにいられない
こんなひでぇのはさっさと制裁されるべき
懲悪モードで読んでも中々そうならないのが
彼の作品のいじらしいところ
とにかく超面白かった
アクション映画を一気に見たような気分
・その人事に異議あり（高杉良）
いつもながらの企業小説かと思って
読んでたらちょっとトーンが違う
舞台は企業だけど
こりゃ恋愛小説なんじゃないの？
なんとなく読んじゃったけど
印象にはあまり残らず
・小説消費者金融（高杉良）
主人公の玉崎は金貸しやを経営
いわゆるサラ金イメージの厳しい取立てを
行っていたが、アメリカ視察を機に消費者の
ための金融へ方針を一転
貸出金利を下げるものの会社をつぶしてしまう。
その後、消費者の立場に立って費用を回収する
会社を設立。債権回収できない他社の債権回収
手続きを代行するビジネスを始める
確実にニーズはあるけど中々手のつけられない
領域。トラブルのない債権回収方法を模索するが
次々出てくる妨害や困難が、、
欲望産業に続いてこんなタイトルなんで
どんなにあこぎな話なのかと思ってただけに
なんとも気持ちのよい作品
それに
世の中にはこんなニーズ（お金を返してもらえない人）
があるんだとかお金を返さない債務者が返すようになる
までのドラマだったり、親が蒸発した子供が学校も通わず
健気に生きてる様にホロっと来たり
なんとなく知ってるつもりだったけど
表面的だし、知らないことばかりなんだなぁ
ためになったなぁ
しかも面白かった
・首魁の宴（高杉良）
書名を思い出せず「魍魎の宴」と思わず
キーボードを打ってしまった
とある経済紙のワンマン社長やりたい放題物語
広告載せないと紙面で散々こき下ろされ
仕方なくお金を払ってやり過ごす
社長の横暴はどんどんひどくなっていき・・・
ここ最近はドロドロ系ばかり
選んでるつもりはないんだけど
こいつも最後はどんでん返しで泣きを見る
パターンを期待したけど
？？
それっぽい感じもなく
サラっと終わっちゃった
息子夫婦が反抗的なのが唯一の救い
少なすぎます（笑
・辞表撤回（高杉良）
JTBの一社員が既成の常識を打ち破り
次々に新しいサービスを作りだしていく
チャレンジ物語
題名からは想像がつかない痛快ストーリー
このシリーズは明るい前向きグングン読める
金融ドロドロ系とは大違い
針の穴のように実現性に乏しくとも
ニーズがちゃんとあることを見つけるのも
すごいけど
困難にぶつかっても粘ってあきらめないのが
またすごい
例えば
トラベラーズチェックなんてあって
当たり前の感覚
発行するのに社内の反対勢力、関連会社、
最後はお役所までの調整で企画から実現までに
7年もかかるような難事業だったとは
勇気凛々、生命燃ゆ、辞表撤回は
僕の中での3部作
サラリーマン頑張れ本ですね
