音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

ビートルズ・リマスター 小ネタ集

2009年08月28日 | 音楽関連ニュース
 さすがにあちこちで記事が出てきてますね。いくつか拾ってみました。

◆最高の音質で蘇った ザ・ビートルズの新デジタルリマスター盤を聴いた!(ファイル・ウェブ)
 7月上旬に開催された業界向け試聴会に参加した人のレポート。ひとまず総論はおさえてあるけど、各論が「エリナー・リグビー」の歌い出しについてのみ、っていうのはちょっと残念。靴の上から指を掻く、って四文字熟語を思い出したよ。
 まあ、あまり事前にネタバレしてもらっても、自分の耳で確かめる楽しみがなくなってしまうから、これはこれでいいのか。

◆ザ・ビートルズ、リマスター音源がいよいよ世界同時オンエア解禁!(CDJournal.com)
 えーと。ストリーミング音源で音質の良さを確認することのできるような性能のPCを持っておりませぬ。従来音源を流されたとしてもたぶん区別がつきませぬ。
 まあ、あまり事前にネタバレしてもらっても(以下略)。

◆ザ・ビートルズ、リマスター盤発売にあわせ、NHKにて特集番組が放送決定!(CDJournal.com)
 アップルとBBCの共同製作番組だそう。これは録画しておこうかな。9/6と9/12の放送の中身が微妙に違うみたいなんだけど、これってモノミックスとステレオミックスの違いみたいなもん?

◆ザ・ビートルズ、リマスターCDの世界最速販売は日本のCDショップ(BARKS)
 9月9日深夜午前0時から売り始めるとは、やるなディスクユニオン……て、通常のCDでよくあるように、発売日前日(8日)に売り出したらそっちの方が世界最速だと思うが。それとも今回は、「前日販売禁止」とかいうしばりがかかったりするんだろうか。


 「Strawberry Fields Forever」。ナッシング・イズ・リアル。クランベリー・ソース。


リマスター盤収録映像

2009年08月26日 | 音楽関連ニュース
 ビートルズリマスター盤、9/9の発売までいよいよ2週間となりました。
 あちこちでいろんな企画が始まっているようですが、Yahoo!Japan特設ページでは、ステレオ盤初回分に収録されるミニドキュメンタリー映像の一部が公開されています。ここです。

 公開されているのはそれぞれ1分ちょっとのもので、日本語字幕も付いていないし、Microsoft Silverlightがインストールされてないと見られないし(普段使ってるGoogle Chromeで見ようとしたら、そもそも再生環境にないと表示されてしまった。ちっ)で、なにかと不自由ではありますが、どんな内容なのか雰囲気を知ることができるのはありがたいです。購入の参考になるかも。

 ちなみに自分の購入計画がどうなったかといいますと。

 ステレオボックスは、値引き額に負けてAmazonで予約。モノボックスは缶バッジ特典にクラッときてHMVで予約。ということにあいなりました。どちらも日本盤です…。
 もちろん価格を考慮して輸入盤を選択する方法も考えましたが、この日のために必死に資金を準備してきたわけですから、ええい、こうなったらもう国内盤でいこうと…。

 そのかわり、当分他のCDを買えない生活に突入です。いいです。しばらくビートルズだけで暮らします。

 では「Revolution」を。この映像はいつ見てもかっこいいなあ。


Tattoo

2009年08月20日 | 歌詞・訳詞
昔 俺と弟は話し合ったもんだ 男らしいってのはどういうことかって
頭がいいことか たくましい体か それとも生まれ月か
答えは出なかった

親父は俺たちのなりが気に入らなかった
長い髪は女がするもんだって言ってな

そこで俺と弟は おふくろから金を借りて
やるべきことをしにいった
階段を下りて 床屋と体育館には目もくれず
自分たちの腕にいれずみを彫ったんだ

俺の人生へようこそ いれずみ君
これで俺も男になれたよ ありがとな
がっかりするかもしれないが
もうこれは消せないんだ
おまえは俺が死ぬまでそこにいるんだよ いれずみ君

親父は俺を殴った 俺のいれずみに「母さん」って書いてあったから
でもおふくろはもちろん気に入って そのかわりに弟を殴った
だってヤツが彫ったのは裸の女だったからな
おふくろは すごく不作法だって思ったのさ

俺の人生へようこそ いれずみ君
俺とおまえは ずっと一緒だぜ
がっかりするかもしれないが
もうこれは消せないんだ
おまえは俺が死ぬまでそこにいるんだよ いれずみ君

あれから時がたって 今や俺の体はいれずみだらけだ
俺の女房も いれずみだらけ
ああ あんたもいれずみ どうだい 

- The Who「Tattoo」(1967)
    (Translated by Andy@音楽観察者)

 いろんな人に捧ぐ。


 原詞はここを参照。

 1974年、チャールトン・アスレチック・スタジアムでの演奏。この曲のアルペジオには魔力とでもいうべき響きがある。





リリーのおもかげ

2009年08月12日 | 歌詞・訳詞
 とある経緯で知ったこれ↓

▼やる夫で学ぶ「The Who“Pictures Of Lily”の歌詞」


 「これが大体合ってるから困る」というコメントに笑った。うん、まったくそうだ。
 (ちなみに、この曲は以前僕も訳した。ここ

 で、この作者の作品リストを見てみたら、ザ・フーネタが多数あった。
 「I'm A Boy」を「世界初の女装ショタソング」、「The Kids Are Alright」を「元祖負け犬ソング」、「Mary Anne With The Shaky Hand」を「元祖手コキソング」、「My Wife」を「元祖鬼嫁ソング」と言いきっているのにまた笑う。でもぜんぜん間違ってないよ。

 その中で一番の大作がこれ。

▼AAで表現する The Who「TOMMY」の物語


 なんと「トミー」全曲をアスキーアートで表現している(らしい。時間がなくてまだ全部見てない)
 すごいというか、よーやるわ、というか。感動した。

THE SMITHS SINGLES BOX

2009年08月07日 | CDの感想
  

○The Smiths「SINGLES BOX」(CD Version)
 ザ・スミスのシングル12枚を収録したボックスセット。制作はライノUK。昨年アナログで発売されたもののCDヴァージョンである。スミスの訳詞をするためにあれこれとネットで調べものをしていたときに発見し、衝動買いしてしまった。

 このボックスは、当時リリースされた12インチシングルの再現を意図したものだ。デビュー曲「Hand In Glove」から「Bigmouth Strikes Again」 までのシングルが、オリジナルアートワークをミニチュア化した紙ジャケに収録されている。
 12枚の中には、「This Charming Man」のニューヨークVer.を収録したディスクや、ドイツのみで発売されていた「Barbarism Begins At Home」シングルといった珍しいものも含まれている。

 あのころ輸入盤屋でスミスのシングルが入荷するたび買っていた身としては、ミニチュアになったジャケットは「ちょっと写真ボケてる?」と思わないでもないのだが、あのアートワークが、このサイズでずらりと12枚も再現されているということの魅力には抗しがたかった。許す。俺はこれで十分楽しめるよ。

 音質も良い。ジョニー・マー監修のもと、Frank Arkwrightがオリジナルマスターからリマスタリングを行っていて、太く固くダイナミックな音になっている。大きな音量で鳴らすととても気持ちがいい。
 このサイトの解説によれば、収録音源は完全にオリジナルと同一ではないようだが、僕はそこまでマニアックではないのであまり気にはならない。
 
 マニアックといえば、このCDのカタログナンバーの付け方もマニアックだ。各ディスクに、オリジナルシングルのレコード番号をベースにした番号が付いているのだ。
 たとえば「What Difference Does It Make?」(テレンス・スタンプのサイコなポートレイトを使っているやつね)のオリジナル12インチシングルの番号が「RTT146」なのに対し、このボックス版の番号は「RHNCD146」になっている。ほかのディスクも同様。さすがライノ。妙に細かいところに凝っている。

 ちなみにこのボックスのジャケットアートワークは、モリッシーが担当しているとのこと。音源グレードアップの方はジョニー・マーが担当したわけだから、往年の「Music by Johnny Marr / Sleeve by Morrissey」の再現といえないこともない。

 スミスというグループは、アルバム以上にシングルを重視していたグループであった。オリジナルアルバムだけを聴いていては、スミスの全貌はわからない。だからこそ、このボックスの存在意義は大きいと思う。

 なお、どうやら1万セット限定らしいので(封入ブックレットに「Box number 3868 of 10000」とナンバリングされていた)、必要な方は早めに入手しておいた方がよいかも。HMVの「輸入盤CD3点買うと30%オフ」セールを使えば、かなり安く買えるはず。

 たぶん、第二弾もいずれリリースされるんだろうね。「Panic」とか「Ask」とか「Shoplifters」とか、重要なシングルがまだ残っているから。


 ではボックス収録曲の中から「Jeane」を。「This Charming Man」の7インチシングルにのみ収録されていた曲だが、12インチをベースにしたこのボックスにも特例的に収録された。


Unhappy Birthday

2009年08月04日 | 歌詞・訳詞
君の誕生日を呪いにやってきたよ 
君のアンハッピーな誕生日を
だって君は邪悪でうそつき
もし君が死んだら 少しは悲しいだろうけどね
(でも 絶対に泣いたりはしないよ)

愛して それを失った
誰かが言う
「なにもないということは 幸福ってことだよ そうだろ?」
僕は言う
「いや違う 僕は好きにやらせてもらうさ
 あんたの顔のしわが 今宵 深く刻まれますように」

君の誕生日を呪いにやってきたよ 
君のアンハッピーな誕生日を
だって君は邪悪でうそつき
もし君が死んだら 少しは悲しいだろうけどね
(でも 絶対に泣いたりはしないよ)

愛して それを失った
誰かが言う
「なにもないということは 幸福ってことだよ そうだろ?」
僕は言う
「違う」
そして僕は自分自身を撃った
だから飲もう 飲もう 気分が悪くなるまで 今夜は

君が捨てた男から
君が捨てた男から
君が捨てた男から
アンハッピー・バースデイ!

 - The Smiths「Unhappy Birthday」(1987)
   (Translated by Andy@音楽観察者)

 「Strangeways, Here We Come」からもう1曲。

 自分を捨てた相手への悪意に満ちたラヴソング。
 別れた相手のところにわざわざやってきて(もしくは手紙を出して)、思い切り投げつける悪罵。しかも未練たっぷりに。実にモリッシーだ。

 原詞はここを参照。






A Rush And A Push And The Land Is Ours

2009年08月03日 | 歌詞・訳詞
ハロー 僕は18ヶ月前に 真っ白な首を吊って死んだ 悩めるジョーの亡霊さ
神秘的なタイムゾーンを旅していたけど
自分のベッドが恋しくて すぐに戻ってきてしまったんだ
みんなは言う
「おまえの血の中には カフェインばかりが多すぎて スパイスが足りないんだ」
僕は答える
「ほっといてくれ 大丈夫だから 
 なんとか持ちこたえてるのには 自分でも驚いてるよ」

ああでも 恋のことを思い出させるのはやめてくれ
あの痛みと緊張感はもう絶対いやなんだ
"突撃突進すれば この地は我らのもの"
以前もそうだったし これからもそうだろう
君や僕よりも醜いやつらが 
欲しいものを手に入れて 去っていく

ああ 恋のことを思い出させるのはやめてくれ
あの痛みと緊張感はもう絶対いやなんだ
"突撃突進すれば この地は我らのもの"
以前もそうだったから 今だってそうだろう
君や僕よりも弱々しいやつらが 
欲しいものを手に入れる

ああ 恋のことを思い出させるのはやめてくれ
たのむからやめてくれ
"突撃突進すれば この地は我らのもの"
君の若さは尽きてしまったかもしれないが
君は今も いいやつだよ
だから電話しておくれ 僕に 電話をかけてくれよ
ああ 僕は恋してるんだ
きっと 恋をしているんだ
おお 恋してるんだ

 - The Smiths「A Rush And A Push And The Land Is Ours」(1987)
   (Translated by Andy@音楽観察者)

 最後のオリジナルアルバム「Strangeways, Here We Come」の冒頭を飾る曲。

 失恋したのにあきらめきれず、うじうじしているという状況を描くのに、「自分は18か月前に自殺した男の亡霊だ」というはったりめいたフレーズで始めてしまうのが、モリッシーらしいといえばモリッシーらしい。ついでに言えば、失恋の相手はどうやら異性ではないようだし。

 突撃や突進が平気な図々しいやつらだけがいつも勝者になり、そうできない自分はただの敗者でしかない。彼の頭の中にある理屈はただそれのみだ。
 ちなみにこのサイトによれば、"A Rush And A Push And The Land Is Ours"というフレーズは、アイルランドのトラディショナルソングにある言葉だそうだ。

 原詞はここを参照。







ブラック・ページ

2009年08月01日 | ザッパ関連
 Kill Ugly Radioのエントリで知った、ザッパ「ブラック・ページ#2」を無謀にもリコーダーで演奏する人。

▼Frank Zappa / Black Page #2 (played with the Soprano recorder)


 よく見たら、演奏してるのはなんと我が同胞ではありませぬか。素晴らしい。ニッポン万歳。
 で、これ以外にもFZネタが↓

▼Frank Zappa / RDNZL (played with Soprano Recorder)


 超絶テクを誇る1973年バンドに笛一本でなぐり込み、って感じですね。勇気あるなあ。

▼Frank Zappa / Dog Breath Variations - Uncle Meat (played with Soprano Recorder)


 「イエロー・シャーク」音源をベースにしてるのがシブい。
 FZが生きててこれを聴いたらおもしろがるんじゃないだろうか……てなことを思ったんだけど、この方、来日したドゥイージル君の前で、自分の技を披露してるらしいです。ZPZブログに載ってました。(三つ目の段落「One thing I remembered from the last tour」以下)
 ドウィージル君、ひどく感銘を受けたらしくて「一緒にステージで演奏したい」とまで言ってますよ。すげえ。
 
次は「Big Swifty」とか「Five Five Five」とかをやってほしいです。ぜひ。