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眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

『マダム・イン・ニューヨーク』  

2016-04-18 15:52:41 | 映画・本

長くなった「ひとこと感想」その3。

観た直後のメモに、結構イロイロ書いてあったので引用すると・・・

「ヒロインが終盤口にしたセリフー『私に必要なのは恋じゃなくて、敬意を払われることなの』ーが、とてもスッキリしていたのが印象的だった。」

「『コミュニケーションというのは、たとえ会話の最中であっても、非言語的なものが6割以上を占める』というデータも、ちょっと頭に浮かんだ。この映画で言うと、人が母国語で話している時というのは、聞く相手がそれを言語としては理解出来ない場合でも、予想以上に多くのコトが伝わるんだ・・・ということ。(表情、仕草、あるいは「佇まい」「雰囲気」(時には「オーラ」?)、もっと端的には「眼で語る」とか)」

「ヒロインが旅先で出会う人たちの親切さ、優しさも印象的。飛行機の中で出会ったアジア人男性が、別れの際に言った言葉ー『自信を持って行動しなさい。”初めて”っていうのは、一度だけの素敵な体験なんだから』ーとか、コーヒー・ショップでのトラブルの後、追いかけてきて励ましてくれたフランス人?男性とか、語学学校の先生やさまざまな国籍・事情の同級生たちとか。そういう(家族より距離があるからこそ分かち合える?)温かさがあって初めて、ヒロインは自分の抱える問題の根っこがどこにあるのかを、自分で把握出来るようになったんだろうな~と」

自分の望むことは、はっきり意思表示しないといけない。そうするだけの価値が自分にはあり、それは尊重されるべきなのだから。(自分から引き下がってしまうことが、”敬意を払われない”立場を作ってしまう。そもそもきちんと意思表示出来ることと、外国語が上手かどうかとは、別の問題なのだけれど) そんなメッセージを、私は映画全体から感じた。

それでも、フェミニズム云々といったことよりも、さまざまな文化と事情を抱えた人々が集まるニューヨークの、それも初心者向けの語学クラスの情景の方が、私にはより心温まる記憶になって残っている。

ヒロインを演じる女優さんの年齢不詳の可愛らしさ!と、纏うサリーの美しさも眼に心地よくて・・・「今年最初に観たのがこの映画で、良かった~♪」で、映画メモは終わっていた。(でも・・・個人的には、あのフランス料理のシェフさんが、ちょっと可哀想だったな~とも)

 

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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報告とお礼に参上しました。 (ヤマ)
2016-06-01 07:32:11
ムーマさん、こんにちは。

 報告とお礼に参上するのがすっかり遅くなってしまいましたが、過日の拙サイトの更新で、こちらの頁をいつもの直リンクに拝借しております。

 「必要なのは敬意を払われること」、これは性別年代を超えた“人にとっての真実”ですよね。とことんアメリカナイズされた昨今は、恋と金ばかりに囚われるよう仕向けられている気がしますが、インド人がアメリカの中心地を舞台にこういう作品を撮ってくれた痛快に思いの及ぶ鑑賞文でした。

 どうもありがとうございました。
返信する
ありがとうございます(^^) (ムーマ)
2016-06-01 09:05:42
ヤマさ~ん、

直リンクとご報告、いつもありがとうございます。

タイトルにある「マダム」と「ニューヨーク」が、とても魅力的だと思いました。

テーマは(家庭内のこともインドの歴史や異文化といったことも含めて)
多岐にわたる、しかも深いものを秘めているのに
ちゃんと娯楽作品になっているのも、ミーハーな私などには嬉しかった~(^^)。
(あれくらい可愛らしい美女があんなに綺麗なサリーを次々纏っていると
もうそれだけでも、ず~っと見ていたくなります)

最後の彼女のスピーチもダンナさんの反応も良かったですね~。
どうもありがとうございました。

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