マンドゥルース

ムラムラ(のんびり)の国マダガスカルでの暮らし

貧窮の季節

2008年02月07日 16時24分23秒 | Weblog
2月に入り、農民の食糧事情がますます苦しくなってきた。
朝ごはんのない日が多々あり、コメは夕食の一回のみ。
昼はトウモロコシのおかゆ。
子どもたちの手足は痩せ、お腹が少しずつ膨れてきた。
コメ収穫の5月までひたすらこの食生活が続く・・・
と、書くとNHKのドキュメンタリーで取り上げられるような
アフリカの悲惨な状況を思い浮かべるかもしれないが、
そんな悲壮感は農民からは感じられない。

先進国からやってくるメディアの連中は、自分たちが思い描く
アフリカの惨状をカメラに収めるため、そればかり追いかけ、
結局、孤児院や病院にたどり着き、その映像をアフリカの全ての
ように伝える傾向がある、と聞いたことがある。
そういう場所に行けば、どこの国だって同じような映像が撮れるわけである。
まぁそういう惨状もあるとは思うが、ほんの一部の姿だと思う。

昼飯にトウモロコシ粥を食べながら、農民が聞いてきた。
(食糧事情が厳しくても、僕にご飯を出してくれる)
「トウモロコシ粥は好きか?」
「別に嫌いじゃないけど、コメの方がいいね。」と答えると、
「ハッハ、確かに。でも5月までのお楽しみ。」
と言って、家族で笑い飛ばしていた。

こういう連中だから一緒に頑張れるわけで、
TVに映し出される悲惨な状況ばかりでは、
僕のように常に幸福を感じていたい人間には
とても耐えられない。

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