マダガスカルの自然破壊についてもうひとつ。
最小限のコストで最大限の生物種を保護するには、
多くの生物種が危険にさらされてる地域に選択的に投資
しないとダメだぁ~と論じたNatureの記事↓
「Biodiversity hotspots for conservation priorities」
Nature 403, 853-858
筆者はその選択基準として、魚類を除く脊椎動物と維管束植物の
それぞれについて全世界の種の0.5%以上がその地域にしかいないこと、
その地域の自然林が70%以上消失していることの2基準を設けている。
マダガスカルの場合、維管束植物の3.2%(9700種)、
脊椎動物の2.8%(770種)がマダガスカル固有で、
その上90%以上の自然林が破壊されてるから余裕のリスト入り。
で、この記事読んでて
したんが、
マダガスカルには189種の両生類がいて、
そのうち187種がマダガスカルにしかいないらしい。
あのとき夕食にでてきたカエルは貴重な遺伝資源だった
なんて思ったりもするけど、まぁもう少し話を続けます。
で、その基準で25の地域を選んだら、地球の1.4%の面積で
上の生物種の44%をカバーしてるらしい。
さらに、その25の地域から、面積当りの固有種数とかいろいろ
調べて、特に保護が必要な地域をピックアップしてみたら、
マダガスカルがフィリッピン、スンダ列島と並んでTOP3に挙げられてた。
何がいいたいかって??
自然保護には地域住民の生活向上が大事っていう前回の話と合わせて、
マダガスカルのイネ生産性向上を目指した僕の研究は、
貴重な遺伝資源を守るためにも非常に大事だってことです。
“25地域に毎年2000万$ずつ、計5億$を投資しなさい。
5億$は莫大な金だと思うかも知らないけど、
1つの火星探査プロジェクトに投資するお金のたったの2倍だと考えれば、
そんなに多くないでしょ”
っていう筆者のまとめがかなり素敵やった。
火星探査って???どっからでてきたん???