Alpine Style Mountaineering Team「MOVE」

福岡市在住の会員を中心に、九州全域の岩、沢、氷のクライミング活動をしています。現在会員募集中(初心者大歓迎)

2017 11月 三倉クライミング

2017年11月08日 | 活動報告
2017.11/3-5
山域 広島県 三倉岳

参加者
シロクマ改、山本、久留米大山岳部現役部員(4年U君、1年Sさん、1年N君)

3日深夜出発でクラック天国、三倉岳に行きました。登った4-5日は天気も良くサイコーのクラック日和。
クラックが初めての大学生の若さに驚きつつも(特に胃袋笑)楽しいクライミングツアーとなりました。

2日間で登ったルート
門前払い5.7

5.9(名前忘れた...)

兵隊クラック5.10a

入門クラック5.9

くの字ハング5.10c


月一三倉!通いましょう!!

2017 ヨセミテクライミング

2017年11月08日 | 活動報告
日程8/29〜9/13
山域 アメリカ合衆国 ヨセミテ国立公園
参加者 山本、久留米大OB K氏

ヨセミテへ行ってきました。
元々はエルキャピタンのノーズに登るために練習をしていましたが、一緒にビックウォール訓練していた先輩が諸事情で来れず、1人でワシントンコラムのサウスフェースに行こうとソロシステム訓練をしていたところ、久留米大OBのK氏が参加する事になり、ソロで登るはめにならずにすみました。

今回のメイン?はビックウォール入門という事で、ワシントンコラムのサウスフェースを考えていましたが、サウスフェースにアタックする前のナットクラッカーで余りの酷暑にやられて熱中症に...。真夏に南壁に取り付くのは再び熱中症になりに行くものだと思い、予定変更。以降は、日陰のエリアのショートルートやマルチ、標高の高いトゥオルミメドウスのマルチルートを登った。

8/29
飛行機を乗り継ぎ、サンフランシスコ空港に到着。レンタカーを借りるので右往左往、慣れない左ハンドル右車線で、ビビりまくりながら奇跡的にヨセミテへ到着。
ハーフドームビレッジに宿泊。

8/30
4時起床、5時頃からキャンプ4の受付に並ぶ。受付で無事7日間分のテントサイトを取得。
この日は、チャーチボウルエリアのビショップテラスに登る。

8/31
ナットクラッカーに登る
あまりの暑さにノックダウン。
九州の岩より暑くないだろうとたかをくくっていたが、乾燥しすぎて汗をかいていないのに水分を持って行かれる。壁の中の気温は37℃近くを指していた...。
2P目以降あまり覚えていない。トップアウトしたらフラフラだった...。完全に熱中症。


9/1
ワシントンコラム、サウスフェースの準備、偵察日だったが、昨日の熱中症にはまいってしまい、予定変更。
日陰のショートルートへ。
ミドルカシードラルロックの基部のエリアに登る。


9/2
ミドルカシードラルロックのセントラルピラーオブフランジーに登る。
非常に素晴らしいルートだった!今回のヨセミテクライミングで一番の収穫は、このラインに登れたことだ。



9/3
疲れたのでレスト日と言いながら、せっかくだからとエルキャピタンに偵察に、岩を眺めていたら、またもやせっかくだからと言い、岩に取り付く。
ノーズは混んでいたので、サラテをビックウォールシステムで登ってみる。良い練習になった!2P目を登っている途中で激しい雷雨に...。2Pが終わると逃げるように撤退。


9/4
トゥオルミメドウスのカシードラルピークへ。
トゥオルミメドウスは北アルプスのような気候で快適なクライミング!
そしてカシードラルピークは、これまた快適な5.6が続く、美しいルート、まわりの自然も美しい。
正直、自然を楽しみたいならヨセミテバレーより、圧倒的にトゥオルミメドウスか良い。


9/5
K氏帰国のために、この日はサンフランシスコ空港へ往復。一日中運転をした。

9/6
クライミング疲れと、昨日の運転疲れからダウン。キャンプ4の滞在期限なので一度キャンプ4から出なくてはいけない。再びハーフドームビレッジに宿を取り、キャンプ4以外のキャンプ場の偵察に行った。ヨセミテバレーから出たら良いキャンプ場が沢山あることが判明。
以降はキャンプ4では無くバレーの外のキャンプ場に滞在する事に。

9/7
自然の美しいトゥオルミメドウスをハイキング。
一人で滞在中はトレッキングをする予定だったが、一日であきてしまった。以降は一人でクライミングをする事に。ハイキングも楽しかったは楽しかったが...。
老後の趣味で良いかな⁇
テントサイトは、ヨセミテバレーとトゥオルミメドウスの中間地点辺りにある、ホワイトウルフキャンプ場に宿泊。気持ちの良いキャンプ場で以降はずっとホワイトウルフキャンプ場に泊まった。


9/8-10
キャンプ場でくつろぎながら、ボチボチクライミングに行く日々。トップロープを張れるラインをトポで調べて、トップロープソロでクライミングをする。こんな日々がずっと続けば...。


9/11-13
お土産を買い込み、ヨセミテを後にする。
レンタカーの返却でまた右往左往したが、なんとか飛行機に乗り込み、無事帰国。


総括
今回のヨセミテクライミングの感想としては、
「行かねばわからない。」
これに尽きると思う。

このくらいのグレードが登れたらヨセミテへ、と言う人もいるかもしれないが、ヨセミテは質の高いルートが様々なレベルで揃っている。
そしてそんな質の高いエリアで、質のクライミングをするから強くなれるのではないだろうか?

このくらい登れたらヨセミテ〜、ではなくヨセミテへ行くから強くなれるんだと思う。
もちろんこんな事を言う自分自身は、まだまだ初心者である事も自覚している。今回も初級ルートしか登っていない。
しかし初心者である私でも、ヨセミテに行くと決めたこの1年間、ヨセミテでの2週間、多少なりとも成長を感じるように思う。

漠然とクライミングをしていても自分の殻は壊せない。

具体的な目標(エルキャピタン、ノーズ)を定めたとき、目標が変わってしまったとき(ワシントンコラム、サウスフェース)、それぞれで見た事も触った事もないギアを、試行錯誤で扱って、足りないクライミング能力を必死に上げようと四苦八苦して、実際にたどり着いたらデカい壁に唖然とする。
その一つ一つが自分自身を次のステップへ導いてくれるのだと実感した気がした1年間だった。

人の山行についていくだけの山はやるな、自分の山をやれ。

ヨセミテを決意する以前に、先輩方からこんな言葉を言われた。
確かに経験者の指導があって、経験者にくっ付いて行くクライミングならば、もっと効率的で、もっと高いレベルのルートに登れたかもしれない。
今回はビックウォールシステムからクラック技術、アプローチまで、貴重な助言や技術の導入を教えて頂いた事もあったが、ほとんど試行錯誤からの出発だった。
しかし今思うとそれが良かったと思う。
社会人だから、時間が無いから、効率的に、と言う意見もあった。それも完全には否定は出来ない。それぞれの生活が有り、皆クライミングで生活をしているわけではないのだから。
しかし人に付いて行くだけでは、おそらく今回はヨセミテまで辿り着けなかっただろう。自分のクライミングをしようとする意志が有ったからヨセミテまで辿り着けたのだと思う。
そして手探りの中からの、右往左往、試行錯誤が、前述した自分自身の成長に繋がったのは言うまでも無い。

しかしながら今回1つもビックウォールルートをしっかり登れなかったのは、とにかく残念で仕方がない。登ったルートを見れば初級ルートばかり、初心者がヨセミテに行ったのだから当然と言われれば当然の結果だが...。
ヨセミテにズドンとそびえる、エルキャピタン!
それはヨセミテバレー内の他の壁とは明らかに異なる存在感で我々を見下ろしていた。
これを登らずしてヨセミテに行ったと、果たして言えるのだろうか??
この壁を見て登らない者をクライマーと呼んで良いのだろうか??
次はエルキャピタン。
これは決定事項だ!!