日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2018 - おふくろ

2018-01-06 21:41:39 | 居酒屋
二ヶ月ぶりだった松山に続き、高松も四ヶ月という短い間隔での再訪となりました。しかるに馬鹿の一つ覚えに走るのは昨夜と同様です。そもそも高松に泊まる機会は松山に比べて格段に少なく、帰りのフェリーに乗るために立ち寄っただけということが何度もありました。来年以降もそうなる可能性は少なからずある以上、寄れるうちに寄っておきたかった次第です。そのようなわけで「おふくろ」の暖簾をくぐりました。

今夜もカウンターの八割方が埋まる盛況の中、幸運にもカウンター中程の特等席が空いており、そこに案内されました。腰を下ろす間もなく、女将からは今日の刺身、惣菜、焼魚の説明が。目の前の角皿からとりあえず鰤大根を注文した後、他の皿も一通り眺めてから席に戻ると、早くも徳利が置かれていました。
結果としては、隣のお客がとっていた鰤の照り焼きが非常にうまそうだったため、鰤大根よりそちらの方がよかったような気がしないでもありません。しかし、女将が何分早口で、瞬時に全てを理解できないばかりか、こちらもつい早めに注文をしてしまいます。さりとていたずらに長考するのも野暮というものでしょう。瞬時に的確な注文をするためには慣れが必要であり、自分はまだまだその域には遠いようです。

そこまではよかったのですが、結果としては急ぎすぎるという失敗を犯してしまいました。
実は、前回訪ねた後の帰り際、10時過ぎに店の明かりが消えているのを見ました。これは、日によって早仕舞いもありうることを意味しています。その結果、投宿後大急ぎで一風呂浴び、取るものとりあえず飛び出して店へ急ぎました。そのようにして10分ほど歩いた結果、店が近付く頃には身体の芯が熱くなってくるのが分かりました。このまま店に飛び込めば、かなりの汗をかいてしまうのが経験上予想され、一呼吸置いてから入りたいのはやまやまでした。しかし、目の前で店の明かりが消えてしまっては、高松に泊まった意義も大きく減じられてしまいます。背に腹は代えられず飛び込むと、果たして一挙に暑くなってくるという顛末です。
氷入りのお冷やを飲み干しても、おしぼりで首筋を冷やしても一向に汗が引きません。温かいものをいただけば、ますます暑くなりそうだったため、箸を持つ手を完全に止め、ひたすら身体を冷やすことに集中しました。こうしてようやく汗が引いてきたのは入店から30分も経った頃です。夏ならともかく、この時期に10分歩いて30分汗をかき続けるとは、暑がりにもほどがあると我ながら思います。

急ぎすぎたことの弊害がもう一つありました。こちらは失策というよりも不運ではありますが、隣が四六時中携帯を弄っている行儀の悪い客なのです。酒と肴をいただくのが居酒屋にもかかわらず、酒と携帯、肴と携帯を交互に繰り返しているような有様で、こちらに言わせれば全くの本末転倒でした。
さらに不運だったのは、この客がどうやら自分の直前に入ったようなのです。先客がまとめて出たところへ一人客が入ったためまず通し、次いで自分が現れたため、必然的に隣へ通したということなのでしょう。そうなると隣がいずれ空くことも期待しがたいものがあります。隣が二杯目を注文したのを見るや、もう埒が明かないと悟り、席の移動を願い出るという非常手段を採りました。十分離れた奥の方の席に移ると、ほどなくしてその間にお客が入り、これでようやく視界から消えるという経過です。つまり、10時を回っても余裕で入れたわけであり、急ぎすぎが完全に裏目となってしまいましたorz

もちろんこのままでは終われません。気を取り直したところで真打ちのご飯と味噌汁をいただくことにしました。なめこ汁を好んで注文してきたところ、今回は趣向を変えて鯛あら汁を選択。これが想像以上の品でした。元々大きい汁のお椀とほぼ同じ大きさの頭が入っていたのです。これなら汁自体が一品料理と同じであり、惣菜は一品で十分だったことになります。
いやそれどこか、惣菜も一品で足りたのかもしれません。というのも、鰤大根が多いばかりか甘辛く味付けされて、かなりの物量感があるのです。前回の教訓を生かし、惣菜を半分ほど残した上でご飯を注文したところ、鰤大根の残りだけでお櫃のご飯がほぼなくなりました。さらに鯛頭を息切れしつつ完食したものの、もう余力は全くありません。これだけ飲み食いして二千円台の前半なら安いものです。よくも悪くも印象深い今回の再訪でした。

おふくろ
高松市瓦町1-11-12
087-831-0822
1700PM-2300PM(LO)
日曜及び月曜の祝日定休

金陵
鰤大根
鯛フライ
鯛あら汁
ご飯

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