日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

関東一円はしご酒 2016師走 - 麺房亭

2016-12-11 17:40:19 | 居酒屋
目的地が遠かろうと近かろうと、最後に一献傾けるという流れは変わりません。電車に乗って桜木町にやってきました。訪ねるのは教祖おすすめの「麺房亭」です。
横浜に星の数ほど酒場がある中、あえて再訪という選択に走ったのは、前回訪ねたときについ酒ばかり食らってしまい、肴をそれほどいただくことができなかったからです。あの程度ではこの店の神髄を知ったとは到底いえないような気がしました。それだけに、店主自ら拵えたチーズとパスタを一度食してみたいと考えたわけです。

そのような事情もあり、今回は珍しくおまかせを選んでみました。三千円、四千円、五千円の三種類がある中、三千円で十分かと思いながらも、一品増える四千円を選択。しかしこれが想像をはるかに超える物量感でした。
序盤に出てきたキッシュ、サラダ、生ハムだけでも相当な分量はあったものの、次に出てきた「本日のサカナ」には驚かされました。前回薫製を注文したときも、どれだけ呑ませるかと思うほどの盛り合わせが出てきて驚きましたが、それと全く同じ大皿に、コハダ、鮪、アオヤギ、蒲鉾の四品が気前よく盛り込まれていたのです。助手の青年からは、別皿に添えられた豆腐ようのごときチーズをつけるようにとの案内が。これが教祖の絶賛する「チーズdeおさかな」の正体でした。
これでもまだ折り返し点を過ぎただけです。続いて出たのはホルモン焼きで、ああそうか、これが「本日のお肉」かと思っていたところ、その直後にローストチキンと山盛りの茹でキャベツを盛り合わせた大皿が。このあたりからいよいよ息切れし始め、〆のパスタとデザートは半ば無理矢理詰め込むような結果となりました。おまかせといえば一皿ごとにそれ相応の分量で提供されるのが常のところ、単品と全く同じ分量で出てくるとは予想できませんでした。これなら二人で分けても十分のような気がします。

こうして苦戦しつつも当店の名物を一通りいただきました。しかし、食材と調理はその時々における店主の興味に応じて変遷するようであり、今回は直近のfacebookで紹介されていたリンゴのキッシュと蒲鉾が出てきました。再訪すればおそらく全く違うものが出てくるのでしょう。「この店を極めるには一生かかる」とは教祖の評ですが、宜なるかなと納得させられます。それに加えて実感したのは、量があまりに多すぎて、一人で極めるには限度があるということです。この店には二、三人の同行者とともに行くのが吉ということなのでしょう。「居酒屋味酒覧」にもそうあったのを思い出した次第です。

麺房亭
横浜市中区野毛町2-90 桜木町スカイハイツ 1F
045-243-6066
平日 1700PM-2300PM(LO)
日祝日 1700PM-2200PM(LO)

ブラウマイスター
王祿・群馬泉
リンゴとチーズのキッシュ
自家製チーズと幸せのサラダ
自家製プロシュート
本日のサカナ
発酵野菜のひと皿
本日のお肉
今宵のおすすめパスタ
パイナップルシャーベット
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関東一円はしご酒 2016師走 - 原鉄道模型博物館

2016-12-11 17:09:22 | 関東
結局終日滞在してしまいました。五時の閉館とともに切り上げたところです。
兎にも角にも圧倒される展示でした。正確には、主役の模型よりも創設者の生涯に圧倒されたといった方が適切でしょう。不躾な話ではありますが、まず思ったのはこの御仁が正真正銘の金持ちだということです。小学生の時分から特急に乗って一人旅をし、戦前には通学用の車を買い、戦時中には飛行機に乗って大陸を旅したなどという逸話からしても、どれだけ特権的な階級の出だったかが分かります。その境遇を活かしつつ、道楽にあらん限りの金と時間を注ぎ込んだ生涯には、ただただ驚嘆するしかありませんでした。
この御仁が稀有なのは、有り余る金と人並み外れた探究心、行動力を兼ね備えていることであり、それが素直に感嘆させられた理由でもあります。これほどの大金持ちはともかく、年収千万単位の小金持ちは自身も識るところではありますが、彼等の多くは金を稼ぐことに汲々とし、土日も深夜も構わずせわしなく働いているのが実態です。もちろん金持ちなりの嗜みを持ち合わせてはおり、俗に「趣味の王様」といわれる鉄道模型もその一つではあります。しかし、この御仁の道楽三昧は金持ちの嗜みの域を完全に超越していました。
展示室には一両何十万、場合によっては何百万もしそうな模型が無数に収蔵されており、しかもそれらは数千両ある所蔵品のごく一部に過ぎません。さらにそれらも霞むほどの至宝として、俗に「原模型」と呼ばれる自作の車両があります。市販の製品には飽き足らず、鉄製のレールと車輪、さらには台車、駆動装置、集電装置といった主要な機構も実車と同様に作り込んだ代物です。その模型が走るレイアウトは、高層のオフィスビルの幅一杯に跨がる壮大なもので、あれほど巨大に思えた鉄道博物館のレイアウトすらおもちゃのように思えてきます。配線は比較的単純であり、同時に走る列車の数も決して多くはないものの、縮尺が大きいため見応えが全く違うのです。
展示を見て知ったのは、創設者が模型のみならず乗車、撮影から切符収集、部品収集に至るまで、鉄道趣味のあらゆる分野に通じていたことです。中でも圧巻は「一番切符」の展示でした。東海道新幹線の開業時に至っては、券種、区間、発売所を変えつつ何枚もの切符が集められていて、それらがガラスケースで二面分もの展示になっています。もちろん後から競り落としたものではなく、発売前から駅に寝泊まりして押さえた、その道でいうところの「自前」の切符です。複数の分野で超人的な業績を残したという点では、今季のパ・リーグ最優秀選手のようなものとでもいえばよいでしょうか。
趣味人なら誰もが憧れる道楽三昧の人生ではありますが、自分に同じだけの財産があったとしても、ここまで打ち込むことができるかどうかは分かりません。金については到底及ばないとしても、せめて情熱だけはあやかりたいと思った次第です。
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関東一円はしご酒 2016師走 - スカイビル

2016-12-11 12:06:02 | 関東
見学に先立ってスカイビルに立ち寄ります。横浜駅を一望できる最上階からの眺めについては以前も絶賛した通りですが、今回は日中という違いがあります。昨日に比べ雲が多くて遠景が霞んでおり、期待していた富士山こそ見えないものの、絶妙な位置に連なる丹沢の山々がよい点景となっています。
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関東一円はしご酒 2016師走 - 不覚

2016-12-11 11:36:58 | 関東
昨日の安比奈線は完勝というべき結果に終わりましたが、本日は不覚にも寝坊してしまいました。ようやく出発して横浜へ向かっているところです。
機材を担いで10kmもの距離を歩き、疲れていたのは事実です。しかし、どれだけ疲れていようとも、明確な目的さえあれば早起きはできるものです。寝坊をしてしまったのは、昨日と違ってズバリこれだといえる妙案が浮かばなかったからに他なりません。早起きできれば江ノ電を撮りに行こうかという考えはあったものの、それを具体的な行動にまで煮詰めることができませんでした。江ノ電を訪ねようにも、鎌倉か藤沢までは安普請の規格型車両で移動せざるを得ず、それが意欲を削いだという面もあります。
この寝坊により江ノ電という選択肢はなくなり、代替案として浮上したのが自身初見となる原鉄道模型博物館です。時間が余れば久々に市電保存館も見学していこうかと考えています。ただしいずれも屋内の施設であり、快晴の日に行くべき必然性は一切ありません。好天を生かし切れなかったのが惜しまれますorz
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